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(122)11月になったね

朝夕の気温がカクンと下がって冬の訪れを感じる。このところ庭仕事は木の剪定を重点的にしているが、大きく育った桑の木の枝は硬くて力を込めて切ると短時間でもエネルギーを消費するから、始まる前に食べて終わるとまたオヤツを食べて、オヤツがあっという間になくなってしまう。しかもフルーツやナッツを使ったお菓子が食べたくてまるでリスのよう。野性がのこっているなぁと思う。

小鳥の声が聞こえてふとみると枝を落として見通しの良くなった桑の木にメジロが来ている。冬だなあと思っていたのに、隣の柿の木の方角から鶯の声が聞こえた。何度か鳴いていたので私の聞き間違いではない。鶯ってこんなに寒くなっても鳴けるのね! でもやっぱり合わないなあ。

春に向けて畑も整えて、菜の花の種を蒔いてみた。ワタリウム美術館でファブリス・イベールの展示をしていた頃にオン・サンデーズで購入した在来種の菜の花で、昨年残っていた種を見つけて撒いたらひとつだけ、ひょろひょろの苗が育って花が咲き種をつけた。大切な種だから始めてちゃんと土を耕して畑らしくしてみた。春になってまた花が咲いたら、菜の花のパスタにして種も取ろう。季節が周るように自然のリズムで生活するだけのことが、こんなに心地よく充たされた気持ちになるなんて知らなかった。

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