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雨あがりの夕暮れどき        ~我が家のコロナ禍・8月~

2週間かかった、と思っている。                   その土曜日はブックトークに出かけ、その後見ておきたい映画を観た。  映画は”アプローズ アプローズ”で実話をもとにした映画である。    その後ラーメンが食べたくなって、”今食べておかないと、次食べたいと思った時に食べれないかも…”という最近ありがちな発想の下、ラーメン屋さんへ立ち寄る。その時にすでに何か予感のような物を感じていた。           いつもとは違う空間に入っってしまった。若者が多く、冷房の効いた空間とからだの冷え具合がアンバランスでヤバいかもと感じていたのは確かである。おまけに脂っこいものを食べてしまった。そして”ゴドーを待ちながら”の釈然としない比喩。アンダーな暗さ。体臭が漂う会話。内容の消化不良。条件はそろった。

その日、夫は具合が悪いらしいかった。どうも熱が上がったり下がったりしていた様子。むすこは”診てもらった方がよいのでは”と進言するものの、夫は相手にしない。(なんてひどいヤツ!)日曜日も不調であったようだが、平熱になったので月曜日は出勤した夫。しかし、他の家族の様子が不良。
火曜日にわたしとむすこが発熱。むすめは不調を感じながらも出勤。その夜40度の発熱する。夫以外は夫が持ち込んだと考えている。        お盆休み前日、夫のデスクの両隣は正体不明の咳をする人と濃厚接触者(後に罹患者と判明)に囲まれていたと言う。夫は家族の濃厚接触者ということで木曜日まで自宅待機。

医療機関と勤務先で微妙に違う。隔離機関と自宅待機期間。医療機関ではわたしとむすこは10日間の隔離・外出禁止で濃厚接触者(今回の場合夫)は発症前二日を含めて5日間という。金曜日に出勤し会社で抗体検査で確認しOKとなる。自宅待機期間が医療機関で示された日より一日短い。夫は会社に従うも、なおかつ出勤した日に会社にあるキットで検査をして陰性であればOKとのこと。検査機関でなくてもいいんだ、なんだかアバウトやな。健康保険に紐づいてない。むすめも火曜日に40度の熱であったが、わたしとむすこと同じ期間の隔離期間である。故に夫に一週間遅れで、しかも検査キットを渡されて、自分で検査し陰性なら次の日は出勤とのことである。経済活動優先の日本社会がここにもある。

わたしは処方された薬をすべて服薬して5日間が過ぎてもスッキリしない。医者曰く、”250人に処方したが、重症かな見られない”処方だそうだ。飲み終わって待機期間に入っても胸やのどの不快感、痰が切れない、頭痛の激しさが日替わりでやってくる。どうにもスッキリしないので再度薬をもらう。

そして、昨日自宅待機期間が終了したので、今朝抗原検査キット(夫やむすめが会社で支給されたものと同じもの)を使って抗原検査をしてみたところ、陰性であった。良かった。これでコンビニにもスーパーにも行ける。映画も観たい!自由に出ることができるようになる。

早めの夏休みに入ったむすめに同調していたため、八月の中三週間はおやすみモ―ド。山にも川にも海にも出かけることなく、stay homeの三週間。
コロナの恐ろしきところは気力がなえる。いつもの孤独感に拍車がかかる。わたしの場合、どこが痛いということは無いが暇があると横になること多し。日によって頭痛と喉・鼻の不調が交互にやってきた。未だに痰が切れないのでこれがなくなる迄は薬を飲んでおこうと考えている。

わたしの場合、家族がいて同じ時期に同じような症状になったものが居て、それも一軒のうちの中に居て、しんどいながらもなんだかんだ言うことができたりしたが、これがおひとり様だったり老夫婦世帯だったりするとより過酷な状況となり得ることは容易に想像できる。わたしは期間中一度外部に発信することがあり、その時に友人もかかったとのことが判ったが、心配になっても訪ねることもできないし、気がかりだけが大きくなった。また、誰にも発信しないし、そうすると気にかける人もいなかったりすると、孤立は必然である。この孤立感・孤独感は半端ではない。なんだかこの社会の行き詰まり感を感じる。

とは言え、わたしは一応外出ができる身となった。何かできることは無いか?探してみよう。

今日の日に。この時に感謝。



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