見出し画像

星のや沖縄①

レンタカーで到着した途端、ターコイズブルーと紺と金色の美しい衣装をまとったホテルスタッフが笑顔でお出迎えしてくださった。

ひだが入った紺色の太幅ガウチョパンツに、城の主人のようなターコイズブルーと金色の羽織物。足元は黒のローファー。

皆シワひとつなく首回りはパリっと、足元にかけふわっと着こなされていた。

後に角田光代さん著の小説で読んだが、琉球王朝時代の女性貴族の衣装をアレンジしたものらしい。
スタッフのヘアスタイルは黒髪をタイトにまとめており、衣装のデザイン性を際立てていた。


案内されたレセプションは素晴らしかった。

深海をイメージしたデザインだそうで、いくつもの青と濃い青と、流木とダウンライトのコントラストが見事だ。波打つような木材の連なりも美しい。

オプションでお願いしていた夕食と朝食の確認をされ、今回予約した部屋までカートに乗せてもらう。


星のや沖縄は海岸沿いに約1.1キロ連なっており、移動は24時間、従業員がカートで送迎してくれる仕組みになっている。

わざわざ毎回おくっていただくなんて申し訳なく感じだが、

「歩くと暑いのでご遠慮なく」

と笑顔で言われ、お言葉に甘えることに。

カートはピカピカの白に濃いの砂浜色のシートで、最大6人まで乗車できる。他のお客さんと相乗りということはなく、きちんと1組ずつ1台で送迎してもらえる。
湿度高めの沖縄の空気も、カートに乗ると心地よい。


カートで部屋まで向かう途中、歩いているスタッフは立ち止まって綺麗なお辞儀をしてくださる。何度見ても衣装が美しい。
男性も女性も同じ衣装という点が、個人的には好みだった。

細い枝がいくつもたらりとしているガジュマルの木のトンネルを抜ける。

グスクの壁は小さな四角の穴が無造作に空いており刺繍のレースのようだった。

それらが連なる通りには、たくさんの南国植物が自然になっていたので、まるで異国の村に案内されているような感覚になった。

植物は何人かの園芸師が熱心に手入れを行っており、目が合うと笑顔でお辞儀をしてくれた。

今回は、ハルという部屋を予約してある。
前述の通り、星のや沖縄は海岸沿いに縦に長く、海の色も場所に寄って異なって見えるそう。

案内してくれた方はハルから見える海の色が一番綺麗だと言ってくれた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?