うちの娘は、とっても小さい 2
原因不明の低身長。産まれたときからずっと小さい、娘(下の子)の話です。
他の子との差が大きくなると
⏩児童館から足が遠のく
まだ歩きださない赤ちゃんの頃は、息子(上の子)が幼稚園入園前だったのもあって、児童館や地域の遊び場へ出掛けていました。
けれども1歳を過ぎた頃から、私の心は苦しくなっていきます。
「何ヶ月ですか? うちと同じくらいかな?」
0歳前提で話しかけられること、そして半年くらい月齢が小さい子と同じように見られること。
でもそれはまだ、序の口。
数ヶ月後に『うちと同じくらいかな?』と言われた子に再会すれば、向こうは既に歩いている……なのに娘は、座ったまま跳ねるように移動して、掴まり立ちがやっとという状態でした。
どこへ言っても年齢・月齢相当に見られない。
当然、次第に慣れてはいきましたが、それと同時に周囲との差は開いていくばかりなので、3歳近くになっても「まだ授乳中?」と問われることさえありました。
⏩SNSも辛くなる
娘と同じ誕生日の子がいるイラストレーターさんをフォローしていましたが、その方の育児日記はいつしか見れなくなりました。
「うちの子、まだ〇〇ができなくて心配。もう1歳過ぎなのに……」
なんて投稿を見ても「いやいや、うちの娘はもうすぐ2歳だけど、〇〇どころか××も△△もできないよ……できる気配すらないよ」と、ひねくれた気持ちにばかりなりました。
そして、何らかの障害や疾患で低身長の子をもつ親の投稿には「うちは検査して違うってわかったから、よかった」などと安心した直後に『なんて失礼なことを思ってしまったんだろう』と自己嫌悪に陥り、SNSも苦しいものとなっていきました。
言葉の発達ものんびりで
⏩上の子を基準にしていたら
発語自体は1歳過ぎにあり、1歳半検診でも指摘を受けることはありませんでした。
息子も言葉が遅かったため、まぁそのうちペラペラ喋るようになるだろうと楽観視していました。
しかし娘が2歳過ぎても二語文が出なかった頃、その当時診ていただいていた先生に
「でも息子も二語文が出たのは3歳手前で~、2歳7ヶ月くらいは単語もあやふやで『パトカーなら "パ!" 一文字』とかだったんで~」
と話をしたら、割と深刻な顔で(ドン引き、ともいう)
「いや、それは……遅すぎ、ますよ」
と返され、息子を基準に娘のことを楽観視している場合ではないと気付きました。
しかしながら、娘はよく指示が通る子で、こちらの言っていることはよく理解していました。
そのため、2歳後半で言語聴覚士さんの指導を受けるか決める検査はあっさりとパスしてしまい、言葉について訓練する必要は今のところないという判断になりました。
また12月に同様の検査を受ける予定ですが、最近は二語文も出てきてよく喋るようになったので、次回もパスするのかなという予想です。
「病気・異常ではない」「特別な訓練や療育は不要」
そう言われるのは本来は喜ばしいことですが、とはいえ周囲に追いついているわけでは全然なく、娘は宙ぶらりんのままだという気持ちも否めません。
⏩初めて「〇〇」と言った朝
言葉がいくら増えていっても、なかなか娘が口にしてくれなかったこと。
それは『おはよう』でした。
おはよう以外にも、娘は『挨拶』(いただきます、ごちそうさま、こんにちは、おやすみなさい等)の言葉をほとんど口にしません。
言うべきシーンで繰り返し教え、家族が目の前でやって見せ続けてもです。
小児科医の先生からは「それもひとつの"こだわり"なのかもしれません」と言われています。
ありがとう、ごめんね、どうぞ、は促せば言うことができますが、家族やごく一部の親しい人に対してのみです。
それでも娘は見た目が小さいので「まだ小さいもんね」「あら~恥ずかしいのかな~?」と許してもらえるのが救いです。
そして先日、3歳を過ぎたばかりの とある朝のこと。
「娘ちゃん、おはよう」
「…………はよぉ」
娘が産まれて3年、毎日毎日言い続けた「おはよう」に、ついに返事がかえってきたのです!
その日以降、娘は普通におはようと言ってくれるようになりました。
脳の中で、何か新しい回路が繋がったのだと思います。
大抵の親は子どもが0歳1歳の頃に経験するようなことですが、たとえ3年掛かったとしても、娘にとっては大きな一歩でした。
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