想いの反対側で。

最近、浮気についてリサーチする機会が多い。

女性向けのキュレーションサイトを見ればわかることだが、世の中の女子たちは浮気についての心配ばかりしているのだ。浮気疑いの状態がほとんどだと思う。私はその疑いの目を向けるきっかけになった出来事をたくさん調べて、また新たな記事にして発信する。

きっと本当の意味での発信はできていないだろう。数えきれないほどある浮気についての記事の中にある1つに過ぎないから。それでも、書くことで稼ぐのは楽しい。

いつものように友人と話していて気付いたことがある。男はしばしば下半身で考えて行動するようだが、女は夫から頼まれた買い物をするときに感情がこもっていないのだ。

夫婦仲がうまくいっていない時期というのはどこに住んでいるどんな夫婦にもあると思うのだけど、さっきまで散々けなしていた夫がプロテインを飲み始めたいというので、買いに行きたいと言われた。そのとき私は「ああ、なんだかんだ言ってもやっぱり好きなんだな。」と浅はかにも思ってしまった。でも、プロテインを選んでいる彼女の目は冷めきっていて、今日のご飯のために肉や野菜をカゴに入れているときとなんら変わりない。

浮気と違って、買い物はハードルが低い。1000円あげるから、500円のものを買ってきてほしい。お釣りはいらないから。と言われれば買いに行く。それと同じことなのだ。買ってきてくれてありがとうと言ってくれる夫もいるかもしれない。でも、あなたが妻に頼んだことはただの買い物でありおつかいだ。そこになんの感情も込められていない。男の心と身体は別なんだよと女に対して言っているときと全く同じ気持ちで、妻は特に深い意味もなく、夫の欲しいものを買って家に帰る。

人間は理性ではなく、本能で考え動いているのだと思う。これはさすがにまずいと思ったときだけ、普段は隠れている理性がようやく顔を出すのだ。