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京都暮らし、桜を探し求める旅 Vol.5

ゆっくりと京都の桜巡りのnoteを連載していたら、現実ではすっかり桜は散ってしまって、そのかわり一帯が新緑で埋め尽くされていた。たった1週間でこんなに変わるのか、と関心をしながらも、緑の世界に吸い込まれていく。まるであの、桜のピンクの世界が嘘だったかのよう。

けど、今日はまだ桜のある景色の余韻に浸っていたい。

そう、「桜のある景色」。何気ない日常の風景でさえも、桜が咲いているだけで、なぜかぱっと華やかになる。

普段はたんなる「通り道」として認識している場所でも、桜があるだけでそれは「美しい風景」になる。私たちが暮らす毎日を、彩ってくれる存在で。

桜の名所は日本中にたくさんあるけれど、結局はいつもの日常の延長線上にある景色に桜がぱっと華やぐ姿が、一番美しいのかもしれない。

家の裏の公園に咲く桜、スーパーに行く途中の曲がり角に咲く桜、散歩中にふと見かけた場所に咲く桜、町並みに溶け込んで咲く桜。そんな、ふとした日常の中で出会う景色に、想像以上に圧倒されていく。

来年はどんな心持で、この桜の景色を見ているのだろうか。そもそもこの街に私はまだ住んでいるんだろうか。桜をじっくりと眺められる心の余裕をもてているだろうか。

目の前の桜の景色を眺めながら、ふと来年咲くであろう桜の景色とその時の私の姿を想像していた。来年も、目の前にあるささやかな日々を美しいと感じていられてたらいいな。

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