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HSPに甘んじたり逃げている時、そうでない時


私の本業は仕事の相談です。HSPのキャリア相談専門ということもあり、HSP自体に関することも、仕事の相談と同様にお受けしています。

私は心理カウンセラーではありませんが、HSPの話になると、少なからず心理的な悩みにも触れることが多いです。

仕事の相談を進めるうち、ふとした瞬間に、ご相談者から、自分が甘えているんだとか、逃げてるんじゃないか悩んできた、と伺うことがあります。

よく話を聞くと、いくつか状況があるようです。

それぞれの違い、私なりに考えたことを書いてみますね。


甘えや逃げかなと思っている状況


お話をきいていると、大きくわけて2つの状況があります。


・自分はそういうつもりはないのに、周りから「甘えている」「問題から逃げている」と指摘を受け、そうなのか、、、と思っている時。

・甘えや逃げがある時。


どちらであっても、ご相談者さんは、深刻に悩んでいます・・・。

苦しそうな様子に、こちらも胸が詰まりそうになるときもあります。

それぞれ、どういうことか、私が思うことを綴りますね。


甘えでも逃げでもない時


自分では一生懸命、仕事や課題に取り組んでいます。その過程で、腑におちないことがあると、あれこれ考えてしまい、先へ進めなくなることがHSPには多いようです。

いわゆる「考えすぎている」状態なのですが、周囲からすると、「さっさと終わらせてしまえばいいのにうじうじしている、できない理由ばかり挙げている」と見えてしまうことがあるようです。(当事者としては大変、悲しいのですが・・・・)

その結果、周りの人から「あなたは(仕事などを)やりたくないのかな?それは甘え/逃げてるよ」と言われたことがあるとします。

一度でも言われると、HSPは「また甘えとか逃げとか言われるかも」と、ずっとビクビクしたままでいることもあります。

特に、親や先生から言われると、子どもの頃にグサっときた思い出をひきずったまま大人になり、職場でも同じような指摘を受けたらどうしよう、とおびえているケースも、実は少なくありません。


甘えや逃げがある時


HSPを理由に、責任から逃れているケースもあります。

ご本人はすごく真剣に、仕事や作業に向き合おうとしているのですが、「自分はHSPで、周りの様子に敏感だから、あれもこれもできないんだ」と”できない理由”としてHSPを挙げてしまうのです。

HSPは、確かに、周囲のささいな刺激や変化を著しく敏感に察知し、気づいたことを深く掘り下げる特徴があります。その結果、気疲れしやすい、これは事実と言えるでしょう。また、気疲れが過ぎて、無気力になったり、場合によっては精神的に不安定になることもあります。

厳しいことを言うようですが、気疲れしやすいからといって、気疲れしない工夫を自分や周囲に働き掛けないのは、甘えや逃げと言われてもしかたがないと思います。

悩んでいるご相談者の方を目の前にして、この話をしなければならない時は、私も心を決めてお話をしております。



どうしたらいいの?


うーん、ちょっと厳しいことを書いてしまいました(汗)。このままこの記事を終えてしまうと、救いも何もなくなってしまいます!

そこで、どうしたらいいのかを書き添えますね。普段私がセッションでお伝えしている内容を簡単にまとめました。


甘えでも逃げでもない時


このnoteでは、少しテクニック的な話をしますね。

本当は一生懸命取り組んでいるのに、その様子を「甘え」「逃げ」と言われてしまう場合は、周囲があなたに望む仕事のペースが、あなたのペースよりも早い可能性があります。

ここで質問です。周りとのペースが合わない時、こんな思いにかられていませんか?

・もっときちんと確認しておきたい
・頭の中で何度もシミュレーションしてからでないと不安
・間違えた時のことを準備してからとりかかりたい

あてはまりましたでしょうか。

HSPはとても慎重です。その慎重さを、周りが理解してくれないことが(多々)ありますよね。

慎重さは悪いことではないのですが、あまりにも周りが急き立ててくる場合、慎重さをいったん横に置いて、周りのペースに合わせてみましょう。

それでもし何かが起きてしまったら、ですが、その時はあなただけでなく、あなたの周りと一緒に、対処するのです。ここはうまく周りを巻き込むスキルを身につけるところですね。



甘えや逃げがある時


次は、甘え・逃げがある時です。

まず、甘えや逃げがある時は、焦ってなんとかしようとしないことです。何段階かにかけて、気持ちを落ち着けるところから始める。それがまさに、自分のHSPらしさを受け止めて、現実的な策を探す第一歩であり、その第一歩を歩みだせるようになることが、長い目で見た時に自分のことを自分で責任をとることにつながるからです。

・甘え・逃げは、「何かが怖い」からだ、と受け入れる
・何を怖がっているか、明らかにする
・怖がっていることについて具体的に書き出す

この場合は、できれば、信頼できる人に話を聞いてもらいながら、少しずつで構わないので、気持ちをラクにしていくことがおすすめです。

周りからは、例えば、「甘えていないで働け!」(失業中・休職中のとき)などとプレッシャーがかかるような状況にいるかもしれませんね。

ここで、周りと闘っても何も生まれません。闘えば闘うほど、逃げたくなるはずです。

周りの人とは別の、第三者に相談をすると、気持ちが落ち着くこともありますよ。

落ち着いてから、現実的にできることを見つけて取り組む。遠回りに感じるでしょうが、これが甘えや逃げがあるときの対処法です。


悩んだら立ち止まってみよう


これは甘えなのかな、私は逃げているのかなと悩む時は、自分の気持ちに自信が持てないでいるのだと思います。

気持ちに自信が持てていない時にありがちなのが、自分で自分を追い込んでしまうこと。

私は何を考えてるの?と問い詰めている感覚があったら、ああ、問い詰めてたな、追い込んでたなあ・・・と立ち止まる時かもしれませんね。




HSP専門キャリアコンサルタント みさきじゅり


ありがとう~!