2021下半期と展望と冬
アローラ、岬サニーゴです。
気づけばもう2021年も終わりの季節ですね。
みなさんはどんな1年でしたか?
上半期は下のnoteにまとめています。これを考慮しても、まあ大学と就活が過半数を締めた1年だった気がしています。なんならどちらも現在進行系で苦しんでます。はやく終わってくれ……
それはそれとして下半期も色々あったので、ほんのり時系列に印象に残ったことを書き下していこうと思います。
8月
ワクワク
コロちゃんのワクチンは7月に1度目を打ったので、8月に再度打つことになります。1度目は腕の疼痛があっただけなので舐めてたんですが、2度目はそこそこ熱が出ました。
越前大野一人旅
就活しなきゃいけないよな~と思いつつも、この夏休みもなんだかんだで友人達と色々と旅行しました。山陰とか九州とか。
その結果18が余ったので、越前大野へ一人旅しました。京都から日帰りできること、行ったことがないこと、そして日本酒が美味しそうなことが選考理由です。
大野市は福井市と九頭竜湖の間くらいに位置している山間の街で、東には霊峰白山があり、白山信仰が盛んな土地でもあります。
古くは福井の越前と岐阜の美濃とを結ぶ交通の要所として栄え、16世紀の後ろ四半世紀から亀山城の構築と碁盤の目状の城下町の開発が始まりました。その町並みは、現在は奥越前の小京都として観光名所にもなっています。
この地方の歴史ある街道として七間通りという道が推されていますが、実はこれは少し前(といってもいつかはわかりませんが)に観光用に改修されたそうです。酒屋の店主がそう言っていました。これは市が観光を後押ししている証左であり、またその工事ついでに道路中央に雪を溶かす設備(おそらく融雪パイプ)を設置して市民の利便性を上げており、越前大野いい街だなぁと感心しました。半日しかいなかった都市の行政の実態なんてわかるはずもありませんが、少なくとも人は皆温かかったです。
白山の話をしましたが、この都市では白山がもたらす豊かな水資源を利用したブランド野菜の作成や日本酒の醸造にも力を入れており、実際飲んだお酒は打点が高く美味しかったです。
雪の積もった九頭竜線(正式名称は越美北線)の車窓が気になっているので、冬の間にまた行きたいと思っています。ちなみにこの九頭竜線では近隣住民が手を振ってくれたりします。人から祝われることがこの世の何よりも楽しいので、みなさんも是非祝われに行ってみてください。
テスカトリポカ
この本は2021年の直木賞を受賞した作品で、表紙の禍々しさと分厚いページ数、そして読み終わった後に提示される参考文献の数に圧倒されました。
自分は文学に対して一度も真剣になったことがないのですが、この本は深くのめりこめました。淡々とした文章に対して各人物の感情がダイナミックで捉えやすかったのが、上手く性に合っていたのかもしれません。
本書では、古代アステカの神話が現代まで連綿と渡っていく様、そしてその神威が登場人物を成功させ狂わせる展開が描かれます。
アステカ神話の教えが力になり、ビジネスになり、そして呪いとなり死をもたらす。作中ではある巨大な裏ビジネスが策定されますが、そのビジネスは日本という国の複雑な社会問題、現代の行き過ぎた資本主義経済、そしてアステカ神話の残忍残酷な教義が深く結びつき生まれたものです。このビジネスが出てくるのは物語中盤ですが、今まで散りばめられたエッセンスが急速に結合し、ある種の到達点を迎えます。アステカ神話である必要も裏社会である必要も、そして舞台が日本である必要もある怒涛の展開に自分は完全に引き込まれました。そしてその後待ってましたと言わんばかりに多発するおぞましい事件の数々は、現在もメキシコで麻薬戦争が絶えないことと同じく、テスカトリポカの呪いが爛熟した帰結なのかもしれません。
コンテンツ摂取
色々摂取しました。Show By Rock!!のアニメを見たり、少女革命ウテナを見たり、ワクチン副反応中にエヴァ新劇を見たり。
SB69もウテナも未だに咀嚼しきれていない部分が多分にあるので、これから脳内で熟成させていこうと思います。一方エヴァは正直あまり刺さらなかったんですよね。いつのまにか美少女コンテンツしか推せない身体になってしまったかもしれません。助けてくれ。
9月
院試合格祝
研究室の後輩のオタクが無事院試に合格したので、研究室の先輩のオタクと祝いました。実はこの3人が一堂に会したライブイベントがあったりなかったりします。
あと、祝いつつなんとなく始まった麻雀で和了した立直一発自摸一通混一中の倍満が綺麗すぎて未だに覚えてます。和了ったら酒を飲む遊びをしていたので、その後しこたま酒になったのも覚えてます。
ゴールデンカムイ
複数の友人に勧められて、また無料で読めるということで読んでみました。本作品は、複数の敵味方が協力し裏切りあう熱い展開や、アシㇼパさんのかわいさ、そして冬の北海道の荘厳さであったりが魅力ではありますが、自分が一番印象に残っているのはタイトル回収の美しさです。
(完結していないのですがおそらく)物語の終盤で、”ゴールデンカムイ”というワードが印象的に出てきます。カムイとはアイヌでいう神を意味する言葉ですが、この神の概念はキリスト教の神とも日本の八百万の神とも異なる概念で、人間を取り巻く自然と訳すのが最も適切かもしれません。このゴールデンカムイがいるとすればどのような神なのか、今までの展開やアイヌの歴史も絡めた上で、予想だにしない結論が語られます。
アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」
上の作品を読んでいた期間にこの本をkindleで見つけ、ちょうど活字渇望もあったため即座に購入しました。
著者の中川裕教授はゴールデンカムイのアイヌ語監修を担当した人であり、漫画の描写の裏側にあるアイヌの知識や、漫画的表現のための嘘の部分などを存分に語ってくれます。アイヌの分類に歴史や文化、和人とアイヌとの交流、そしてカムイという概念についてより知りたい人におすすめです。
この本ではゴールデンカムイの様々なシーンが引用されおり、その引用箇所は細かな描写にまで及びます。そのため、本書を読んでからゴールデンカムイを読むと、それらの節々まで楽しめることでしょう。実際自分は本書を読んだ後に2週目を読み進め楽しみました。
ただし、本書にはそこそこのネタバレを含んでいるので、そこは注意が必要です。具体的には183話までのネタバレを含んでいます。
伊豆半島
級友との旅行です。△とかラ!サ!とかの影響で伊豆半島を巡ることになりました。
ジオスポットに初めて真剣に向き合ったんですが、あれすごいですね。自然の力に圧倒されるという言葉の意味をようやく理解できた気がします。
伊豆半島の中央ちょい下に位置する河津七滝に行ったんですが、地層がヤバい角度になっていてこれがプレートテクトニクスか〜って言ってはしゃいでました。地学エアプなんで合ってるか知りませんが。
ジオスポットの良さに目覚めたのと、伊豆半島の数倍デカいジオスポットである紀伊半島が南方にあるのを思い出したので、そちらの調査もいつかしてみたいですね。来年度までは京都にいることが確定しているので、その間に折りを見て伺いたく思います。
10月
デレ10th福岡day1
友人に誘われたので行きました。デレの現地は7th大阪以来で、なんか知らん曲いっぱいあるな〜ってのが素直な感想ですが、まあ楽しかったです。Heart Voiceの心電図の演出が印象に残っています。
特に他意はないですが、高田憂希さんのつぼみ歌唱パート(うる覚え)を貼っておきます。
ゾンビランドサガLIVE~フランシュシュ 佐賀よ共にわいてくれ~
別の友人に誘われたので行きました。ライブに誘ってくれる友人は多ければ多いほどいいとされています。
配信やアーカイブを含めゾサガのライブを見ること自体が初めてでしたが、端的に最高でした。歌唱力は言わずもがなですし、フォーメーションダンスはアニメで見た通りで、あとトロッコで接近した種田梨沙さんと目が合いました。連番者も種田梨沙さんと目が合ったとはしゃいでいましたが、本当に目が合っていたのは俺なんだよな。
ナナシスで知っていたはずなんですが、田中美海さんのパフォーマンスがとても素晴らしいことを再確認しました。激しくて変則的なアニメ準拠の動きをしながら星川リリィのキャラ声でめちゃくちゃ上手く歌ったり、身体の小さな星川リリィがやっていたように勢いをつけた大ぶりな身体の動しかたをしたり、いつでも笑顔を忘れない星川リリィを再現してバラードでも暗い顔をしなかったり、とにかく星川リリィでした。星川リリィのオタクというわけではなかったのですが、星川リリィの良さに気づかされた気がします。
ポスト〈カワイイ〉の文化人類学
結局この年末になっても最後まで読みきれませんでしたが、学び多い本でした。このnoteで触れてたりもします。
内容としては、男女の社会的なあれこれが変わりつつある現代(20世紀半ば以降)で、女子が言う〈カワイイ〉という概念がどのような変遷を辿ったかという話を、〈カワイイ〉解釈共同体などの独自の言葉を使い解説していきます。各章ごとにテーマが異なるため、自分の好きなテーマを選んで読んでも楽しめます。実際自分はそういう読み方をしました。
コンテンツ
かげきしょうじょ、スーパースター、ひぐらし卒業辺りを摂取しました。
ひぐらし業は級友のオタクと一緒に見ていたので、その延長として卒も見ました。何言ってもネタバレになりそうなので特には触れません。自分は楽しめました。
スーパースターは元々自分がラブライブシリーズを見ていたこと、そして級友のオタク共がみんな程々ににラブライブをハマってることが所以で見ました。アニメとして見る分には、正直スーパースターがラブライブシリーズで一番好きかもしれません。今後どのように成熟していくかが楽しみです。
かげきしょうじょは、まあ面白くないわけはないだろと思って酒飲んだついでに一気見しました。実際女の様々な感情を摂取できたので本当に良かったです。EDが3パターンあって、どれもこれも歌詞が素晴らしいです。よければ是非。
あと、これはコンテンツなのかわからないのですが、にっこーけんという人の動画にハマってました。元々ある対象(鉄道や街など)を中心に据えた歴史解説は好きでして、この人の動画ではちょうどその辺りを豊かな知識と品位あるボキャブラリーで上手く説明してくれます。
高校時代に苦手だった近代史に興味が湧いてきて、時間ができたら勉強し直してみたいなぁと思ったりもしますが、現時点で特に実行に移していない以上どうせ何も行動しません。自分はそういう人間なんです。今までも、これからも。
11月
就活
嫌なことに、だいぶ本格的になってきました。ESを書いたり面接での受け答えをしたりしながら、そこそこ自分に向き合っていました。どうせ向き合うならアイドルコンテンツに向き合いたいものですね。みなさんもそう思いませんか?
自分はインドアながらもなんだかんだでアクティブな学生だったからか、学生時代に打ち込んだことも成功体験も失敗経験もそこそこストックがあり、ESのその部分は気楽に書けました。過去の自分には感謝しかありません。
一方で、企業の志望理由だったり就職してからの展望などが一切なく、ESのその部分が何も書けず困っています。未来の自分には落胆しかありません。
マスバンド再開
オタクと組んでいた4ピースバンドはなんだかんだあって長らく活動が停滞していましたが、ついに活動が再開しました。気づけばPaletteをやることになっていて、BPM240のSwingにヒイヒイ言ってます。
せっかく組めたバンドですが、メンバーの半分が今年度で卒業するため近い将来に解散します。なので、それまでにやりたい曲は消化しきりたいですね。
コンテンツ
シャインポストというメディアミックス作品の小説1巻を読みました。メインキャラの3/5が二つ結びで面白いです。今後の展開にはそこそこ期待していますが、まあ来年の夏にやるらしいアニメ見たら満足かなとも考えています。
12月
7研アドカレ
これです。直近なのもあって、今年一番の思い出かも知れません。自分はday3とday23を担当したのでその裏話でもしようかと思いましたが、特に裏がないので話すことが無いんですよね。強いて言えば、この企画のおかげで新会員が入ってくれたので、ちゃんとしたサークルっぽい活動するのありだなって風が吹いてきたことぐらいですかね。京7研の今後にご期待ください。
あと、はやく新会員の入会を祝いたいです。人を祝うことがこの世の何よりも楽しいので。
NANASUTA L-I-V-E!! - Many merry party -
ナナスタライブに行きました。7月にあったライブはナナスタ1stとか呼んでましたが、このナナスタライブはナナスタ2ndでいいんですかね?
自分は昼の部を東京のオタクの家で配信を見て、夜の部を会長と連番で現地アリーナにて参戦しました。会長は完全初見で夜の部に臨んだので、あのガチでヤバいないセトリにどんな反応をするかニヤニヤしていました。
デレ10th愛知day1
研究室の先輩と後輩と行きました。終わってる研究室。これが聖夜にやることか?ちなみに連番とかではありません。
10月のデレ福岡でも触れましたが、シンデレラは知らん曲と懐かしい曲の2極化が自分の中で進んでおり、基本的に大きな大きな感情にはなりません。が、単純に全体的に楽しかったです。オリメンの君のステージ衣装、本当は…を聞けたことは一生忘れません。
ちなみにデレ沖縄day1のチケを握っているので、そちらでも対戦よろしくお願いします。なお行き方も宿もday2も特に決まっていません。本当にどうしよう……
新宮旅行
ナナスタ2ndは京7研の他のオタクと18切符で行って帰ってきたので、当然の帰結として回数が余りました。協議の結果、自分が2日分使うことで手打ちとなったのでいい感じの使用用途を考えました。その結果がこれです。
これは和歌山県の新宮市にある神倉神社です。昔一度来たときの眺めが忘れられず、また2日分の18を使うのに丁度いい距離なのもあり、特に考えもなく南紀を在来線でトコトコ一周しました。
関西本線(京都の南端と三重の四日市を東西に結ぶ路線)に乗ったことがなかったため、この路線を経由しつつ亀山駅で南に舵を切り、多気駅といういかにも何もなさそうな場所で伊勢方面に行きたい欲求を振り切り西へ乗り換え、県境を少し超えた新宮駅へと辿り着きました。ちょうどこの日は大雪で、関西本線ではなく琵琶湖線と草津線を使っていれば遅延に巻き込まれていたかも知れません。まあ連絡待ちや強風を言い分に十分遅延はしたんですが。
ちなみに帰路は何の面白みもなく時計回りに帰りました。
三重の伊勢以南は山も海も起伏がバグっているので、車窓を見るに事欠きません。事欠かないので、多気駅から新宮駅までの4時間弱を何もせずに過ごすことができます。嘘です、ウマ娘してました。
ちなみにリアス式海岸は当時の土木技術の都合なのかトンネルが多いので、電波が切れても暇を潰せる何かを持っていくことをおすすめします。自分はkindleで何かしらを読んで耐えていました。
展望
こうして羅列すると色々と楽しいことをしているように見えますが、当然授業と研究と就活が常にまとわりついています。あとバイトも。
なのでざっくりと来年の展望を考えてみると、無事進級することと就活を無事終えることですかね。まあ割と当たり前といえば当たり前ですけれど、現時点で最も大切なことです。面白くはないですが。
その他にも、ナナスタライブに行くだったり、7研新会員を祝うだったり、あとはマスバンドをやりきるとか具体的なことはいくらでも述べることができますが、これも大して面白くありません。
ここで一つ、来年は『学生の自覚を持つ』を標語にしてみようと思います。
自分は近い将来社会人になります。いつまでも学生のような自由で責任と無縁ではいられないのです。社会人になること自体は、今はそこまで嫌ではありません。1年前は酷く嫌悪感を抱いていましたが、就活を通じて意外と社会人も楽しそうだと考えを改めました。入社して何日で再度考えを改めることになるかはわかりませんが。
ただし、学生の身分というものへの未練はまだあります。この未練は、自分が今高校時代にやっておけば~と思っている後悔と同じものに成長することでしょう。もちろんそんな後ろめたく美しい感傷は人間に必要不可欠なものではありますが、いかんせん未練が多すぎます。罪悪感は隠し味程度でいい、チェンソーマンのサンタクロースもそう言っていました。
長々と書きましたが、要は円満に卒業することが来年(度)の目標です。
総括
全体的にやたらと長くなってしまいました。節目の時期だからか、変にセンチメンタルな感情になったのかも知れません。若いっていいですね。
しかし、こうして羅列すると自分は色々なことに手を出しているような気がしてきます。周りと比較すると実際どうかはわかりませんが、このフットワークの軽さも学生特有のものなのでしょうか。
触れてきたコンテンツの多さという意味でも人の繋がりの広さという意味でも、自分は入学してから際限なく風呂敷を広げてきたように思います。その行動自体は悪いことではないと今は思っていますが、畳んでこその風呂敷です。後腐れなく京都を発てるよう、来年こそは諸々に対して上手く折り合いを付けていきたいですね。
それでは、良いお年を。