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#9 SHOW BY ROCK!!1-4期と刺さった曲の話

アローラ、岬サニーゴです。

最近声を出す練習をしています。基本的に最新版が一番ちゃんと喋れてるので、もし仮に例えよしんば万に一つでも気になる人がいるならば、最新版を聞いてみてください。男がボソボソ喋っている恐怖音声が聞こえるはずです。


7月終盤から8月頭は比較的忙しかったんですが、アニメを見る程度の余裕はあったのでSHOW BY ROCK!!(通称SB69)というアニメを見ました。

見た一番の経緯は、楽曲が刺さったからです。
discordでspotify等の音楽を再生してくれるRythmというbotがあり、それで流れてきた刺さった曲が尽くSB69のMashumairesh!!というユニットで、これはアニメを見たいといけないなと思い見始めました。

Mashumairesh!!はSB69の3期の主人公バンドで、1,2期には出てきません。ただ3期のクオリティが高いという話を有識者から聞いたため、3->1->2->4の順に見ました。

以下に簡単なアニメな感想と、刺さった楽曲の話をします。この文章は記事を全部書いた後に加筆してるんですが、アニメの感想パートはあまりまとまっていないので最後の総論の一文だけ読めば大丈夫です。
また、楽曲は当然まだすべてを聞けていないので、Mashumairesh!!とREIJINGSIGNALが中心になります。



アニメの簡単な感想

3->1->2->4の順に見た感想ですが、やはり3期がかなりよくまとまっていたと感じました。

3期では主要なユニットとして4人ガールズバンドのMashumairesh!!(通称ましゅまい)、4人男バンドのDOKONJOFINGER(通称ドコ指)、そして3人ユニットのREIJINGSIGNAL(通称レイジン)が出てきており、特にましゅましゅの視点を中心に展開していきます。
このましゅまいの各キャラが出会うまでのヒストリーだったり出会ってから打ち解けていくまでの過程に焦点が当てられ、最後に素晴らしい楽曲でライブを行うという流れです。アイカツを履修してからこういう王道展開に弱いんですよね。

1, 2期は、SB69というコンテンツ上の理由なのか謎の設定があったり、あまり活躍しないが顔を出すキャラが多数いたりと、原作(?)を知らないとノイズとなる要素が多かったのが原因かと思います。もちろん絶望的につまらないということはないですし、キャラがかわいく展開も熱い部分があり曲も優れているので、見て損はないです。是非。

そして最新の4期は、めちゃくちゃ良かったです。

この1クールのメインテーマは、ましゅまいとドコ指の成長ストーリーです。1, 2期で出てきたPlasmagica含む様々な先輩バンド、そしてレイジンという3期の地域での王者的存在を間近で見て、彼ら彼女らが自分のバンドの将来について考える内容です。こういうの好き。

ましゅまいドコ指各バンドの凄さを目の当たりにすることが主要シーンなため、各バンドの掘り下げが多いです。その上でまだまだニューフェイスの彼ら彼女らがどう感じるかという部分が、かなりの特大感情になって楽しめました。
ただ、1クールしかない一方で登場するバンド数が多いため、少し物足りない感や詰め込んだ感はあります。これは自分がアイカツのような1期のクールが長いアニメに慣れたせいもあるかもしれませんが。


総論として、3期のまとまりの良さ4期の成長物語の特大感情が個人的に刺さったという話でした。



刺さった楽曲

刺さった楽曲、特に歌詞が刺さったものを晒すやつをやります。前述の通りましゅまいとレイジンが中心になります。

ヒロメネス / Mashumairesh!!

なによりこれですね。これと次に紹介するプラットホームを聞いてSB69を見る決断をしました。

終わらない夢を見てるから 止まらない 歩き続けるような
始めよう僕らの旅を 今日から 左手に傘 右手には花を

がアニメを見る前から良~~~って言っていました。特に最後1行ですね。傘は何かから身を守るものの、そして花は美しく癒やされるものの比喩で、それが僕"ら"の旅に必要だという明言が少し独特で興味を持ちました。
そしてアニメを見た結果、3期で傘が出たシーンと言えば?と聞かれると絶叫するようになりました。助けてくれ

あと単純にヒロメネスというタイトルも特徴的です。第6話のタイトルにもなっているこのヒロメネスというワードですが、HERO NAMESから由来しているそうです。そのタイトルの由来と歌詞を考えるとこの曲はほわんから見たヒメコのことを歌った内容ということになるのですが、これが第6話のタイトルになるということはつまりそういうことなんですよね。これだから広義アイドルコンテンツはやめられないんだよな。


プラットホーム / Mashumairesh!!

忘れないで ねえ いつか 
帰ってくるよ 必ず また 会えるように

曲頭が良すぎて狂う!!!!!!!

迫る電車の 軋む車輪
鳴り響くベル プラットホーム
時間が止まれば 本気でそう願った

この部分で急に風景描写になるの、心情に対し無情に時間が過ぎていくことを感じさせられて本当に好きです。天才すぎるだろ

第10話、ましゅまいの4人が電車に乗ってほわんの故郷を訪れる話のタイトルにもなっているこの曲ですが、ほわんが地元を出て初めて帰ったという点も含めかなり大切なタイミングで流れる曲となっています。
レイジンという頂点を目の当たりにした彼女らが一旦原点回帰し自分たちを見つめ直すことを、ほわんの実家に帰るということやレールの定まった電車に乗ること、そしてプラットホームという多義語を用いて淡くリフレインしていることが、印象的でした。

歌詞は完全に別れの曲ですが、この曲のおかげで4人の決意が深まるというある意味歪みを感じさせる使われ方をしており、何と別れて何を得たのかということを考えてしまいます。歪んだものが好きなので。

最後に上の話に関連するアイドルコンテンツ共通エピソード歌詞を貼ります。

憧れは気が付けば 思い描いてたのとは 違ったけど
宝石みたいに光る 宝物のような日々に変わっていく


エールアンドレスポンス / Mashumairesh!!

最高。4Uカバーしてくれ。本当にお願いします。


アノカナタリウム / Mashumairesh!!

今まで紹介したものと違い4期の楽曲です。この楽曲のヤバさは4期最終話のタイトルがアノカナタリウムであることからも伺い知れますね。こえ~~

一々歌詞引用してコメント入れようと思ったんですが、歌詞全体を引用する羽目になりそうなので本当にヤバい部分だけ抜き出します。

答えのない答えを 探してた
四角く形取った 指の中に
それぞれの明日を 重ねてる

答えのない答えを探すのはヒメコだし、四角く形取った指といえばレッツフレッシュニューフェイスのことですね。ヤベ~~~

私はもっと 彼方へずっと 羽ばたくための翼
あなたがくれた 勇気の歌声

勇気……ヒーロー……ヒロメネス…………

息を切らし たどり着いた場所
出会った 幾つもの星が
気付かせてくれた 輝ける座標

アイドル文脈で星は各アイドルのことを指します。つまりここでの星というワードは各バンドやそのメンバーのことを指しています。まあ4期のタイトルはSHOW BY ROCK!!STARS!!ですしね。
その星と出会うまでの過程を息を切らしと表現しているのは初めて見たかも知れません。ましゅまいのバンド全体としてはそこまで当てはまらない表現のように感じました(レイジンが一番当てはまりそう)が、ましゅまいの各キャラの様々な努力のことを考えると、かなり適切なように思います。まあ解釈は自由なので。

憧れが 近づいて来るたびに
わからないが 増え続ける パラドックス
ありのまま 映し出すステージ

一番いい歌詞。ましゅまい全体としては出会った幾つもの星の実力を目の当たりにした話、そしてほわんとヒメコルフユとデルミンのエピソードを考えるとつまりそういうことです。そのうえでありのまま映し出すステージなの本当に凄まじい。

あと、これは解釈は自由権を使って主張するんですが、この歌詞流石にアルストロメリア感が強すぎませんか?不意に挟まる横文字がそう思わせるだけかもですが、この部分を甘奈に歌ってほしすぎるだろ……

みんなじゃなきゃ みんなとがいい
エンドロールがなくたって
この絆を 永遠に続けよう

最大絶叫ポイント。歌詞の感情暴発に合わせて楽器隊も大いに暴れていて本当に感情になってしまう。

答えは書かないんですがこの部分を歌う人物のバックストーリーを考えるとより大きな感情になりますね。みなさんはどう思いますか?

また、再度解釈は自由権を使いますが、この部分を甜花と千雪と甘奈に歌ってほしいですね。みなさんもそう思っているでしょう。


ネオンテトラの空 / REIJINGSIGNAL

3期8話が全てです。見てください。

ネオンテトラ 晴れ渡る空 泳いでいく
そんな奇跡があるんだって
あなたが教えてくれました モノクロだった世界が変わる
キラメイタ…

ネオンテトラという季節を問わず廉価で入手できる熱帯魚が空を泳ぐ。そんな奇跡は何を指しているのでしょうか。

小さな水槽でGoサイン出してみても
すぐ壁にぶつかって 諦め色の夢をみた


はじまりのうた / REIJINGSIGNAL

はじまりは真っ直ぐだった
I don't know why 途中でなぜか曲がった
どこからか Don't know where
Going outside of way

いきなりネオンテトラの空とダブる話されて震える。ララリンお姉さま……

レイジンがトップに君臨するまでの過程、残酷で泥臭くもあるそのヒストリー完璧なレイジンには相応しくなく、だからこそ美しく感じるのだろう。


ain't nobody STOP / REIJINGSIGNAL

曲としての強さが異次元。サビ頭で煽るのと上がるというワードを意図的に使うのが本当に好き。

これからネタバレするんですが、GOGOしんGOず!REIJINGSIGNALというユニット名を比べた場合、SIGNALに信号の意味があるということを踏まえると前に進む3人から上に登る1ユニットに変わっているということになりますよね。なので、レイジンの曲における"前"と"上"というワードは重要な意味を持つことになります。


Albidus / BUD VIRGIN LOGIC

一番好きな曲。黒アリしか聞かなかった時期が昔あったので、その影響でBVLは大概刺さります。バンドサウンドの裏でチェンバロがなっている音構築もっと流行ってくれ……

歌詞としてはこの部分がヤバいというのはあまりないのですが、全体を通じて世界観が統一されているのが本当に好きです。ここも黒アリみを感じますね。

ところでAlbidusは「白い」や「淡泊色の」を意味する形容詞で、曲のタイトルとしてこれだけだと何のことかよくわかりませんが、この文字を使いCistus albidusと学名を付けられた花があります。日本名は五時葵で、正午前後の数時間に咲く、つまり一日しか咲くことが出来ない花であることから「私は明日死ぬだろう」という不穏な花言葉を持っています。この曲の歌詞中の「腐敗した大地にも華が咲く その続きを見届ける事できず」という部分はこの花言葉が由来だと考えられます。
また、この花がRock Roseという英名を持っていることも、アニメの内容を踏まえるとかなり皮肉的で象徴的に映ります。

最後にその皮肉的な部分に関連するアイドルコンテンツ文脈において禁忌的な話をしている歌詞を貼ります。

逆らっていいの?ここまま Starry Nightもやがて無になって
ありのまま吐き出したなら胸の傷は塞がるというの?
視界から暗闇さえも消える その続きを今斬り開け


センチメンタル・バニラ

最高~~~
ゼロティックホリックというユニットの楽曲で、このユニットの他2曲もとても良いです。4曲目もあるらしいですが、Spotifyにない(執筆時点では)ので自分はまだ聞いていません。

自分が刺さったのは曲調とリリックのリズム感です。Aメロに2小節毎に現れる「全然」部分のリズム感が本当に好きで、2サビ後の落ち着いた部分からこのフレーズで静かに盛り上がる部分でいつも体が多動きます。

ユニットのことを殆ど知らないので歌詞内容については触れません。MVを見た感じですが、一見無愛想なしまっくの好物がアイスクリームなのが少し関係してたりするんですかね。


あとこれは体感的な話ですが、キャラの声質が全体的に高音域に寄っているため、全員で高音部分を伸ばしたとき切なさを感じさせる叫びになるのが、明るい曲調に対しどこか仄暗い歌詞とマッチしていると感じています。

『後ろめたい夏』プレイリストプロジェクトを再始動する必要があるかもしれませんね。



最後に

なんだかんだでかなり長くなってしまいました。これでも曲数は結構絞った方だと思うんですが、やはり語りたいことが色々あるのが原因ですかね。その語りたいことをうまく体系的に言語化できない自分が悪いという話はありますが。

本当はクリクリにおけるロージアの存在はヴィーナスアークにおけるエルザ・フォルテくらいデカいだろという話や、ドレミファSTARS!!の「ラブソング口にすれば シあわせが駆け巡る」世界一いい歌詞だろという話もしたかったんですが、あまり歌詞が詳しくなかったり、そこからそこまで話が進まないので省略しました。ましゅまいレイジンBVL以外の曲もちゃんと聞かなきゃですね。

以上の内容、特に歌詞の話ですが、SB69はアニメに触れただけでゲーム部分は一切触れていない(し、現状では触れる予定がない)ため、そのゲームのエピソードを踏まえるとヤバいことになる話とかあればこっそり教えて下さい。こっそりじゃなくても大丈夫です。

全盛期にはソシャゲを8, 9個同時に進めていたのですが、今はなにかと忙しいためウマ娘と駅メモしかソシャゲが出来ていないです。社会に出荷されるともっと忙しくなると思うと悲しくなりますね。本当に悲しいのはソーシャルに溶け込まずソシャゲばっかしていた自分なんですけどね。


話がそれましたが、楽曲とアニメを足がかりにSB69というコンテンツに少し触れたという報告でした。特にましゅまいの曲とアニメ3期はとても良かったので、個人的にはすごくおすすめします。
よければ今回紹介した自分が刺さった曲を聞いてみてください。