見出し画像

チラシ折込とは何か

合同会社Boosterの三坂です。
関西で、ライトアイ折込代行という演劇公演向けの折込代行サービスの運営を受託しています。

画像1

小劇場演劇の公演における宣伝手段の一つ、チラシ折込ってなんだろう?ということについて考えてみました。

チラシ折込とは何か

画像2

演劇公演では、座席に置かれていたり入り口で配られたりする、チラシの束があります。そのチラシ束にチラシを折り込むこと・チラシ束の作成作業を「チラシ折込」と呼びます。チラシがパンフレット等にはさまれていることから、「挟み込み」と呼ばれることも。

チラシ束の構成

画像3

チラシ束の中身をわけると、ざっくり4種類で構成されています。

・アンケート

画像4

ご来場のきっかけ、劇場までの交通手段、何で公演を知ったか?ということや、作品の感想、今後の公演案内を送る連絡先などを記入してもらいたいという目的ではさまれています。公演主催者からのアンケートだけでなく、劇場や助成金団体からのアンケートが入っていることも。

・公演主催者による案内

画像5

会場で販売しているグッズの案内やDVDの予約申し込み用紙、公演主催者のファンクラブの案内などです。次回公演が決まっている場合は、そのチラシが入っていることも。

・公演関係者に関するチラシ

画像6

公演の出演者やスタッフなどの関係者が関わる公演、同じ劇場で上演される今後の公演や関連イベントの告知チラシなどです。

・公演関係者以外のチラシ

画像7

公演の関係者以外のいろんな公演や演劇関連のイベント、募集チラシです。じっくり見ないと、上記の公演関係者に関するチラシとは見分けがつきません。見ても、どこから関係者のものでどこからが関係者ではないものかはわからないことも多いです。

チラシ束の役割

画像8

人気の公演ですと、ちょっとした冊子くらいの重さになるチラシ束。
なぜ配られるのか?というと、

演劇公演に来場したお客様にその場で情報を届けることができる

ということが理由としてあるかなと思います。
情報を届けるだけならば、関係者以外のチラシはいれなくてよくない?その方が束軽くなるんじゃない?とも思いますが、おそらく、以下のような理由で、関係者以外のチラシも入るようになっているのではないかと思っています。

なぜ公演関係者以外のチラシも?

画像9

ほとんどの劇団は週末だけ~長くても2週間の公演を年に数回上演する、という形で活動しています。
そうすると、関係者の公演をあわせても、「いつでも公演が行われている」という状態ではありません。そのため、お客様がせっかく公演を観て劇団のファンになってくれたとしても、公演がない間に他の娯楽に興味を奪われてしまう可能性が大いにあります。
関係者以外のチラシも挟むと、「演劇って結構いつでも公演が行われているようだ」ということを知らせることができます。自分たちの公演を観て「演劇っておもしろいな」と思ったお客様が、2つ目3つ目を観るきっかけとなるのです。
そして他の公演にも足を運んでもらうことでお客様に劇場に行く習慣ができれば、他の娯楽に奪われてしまう可能性が減ります。すると、演劇のファンとなったお客様が他の劇場でチラシを目にし、自分たちの次回公演に足を運んでもらえる確率が上がります。

なぜ関係者以外の公演にチラシを?

画像10

「いろんな方に劇場へ足を運んでほしい」というのは、すべての演劇関係者の願いです。しかし、本当に演劇を一切観たことがない人に足を運んでもらうことは、至難の業です。まじで大変です。
すでに演劇公演に足を運んでいる人は、そのハードルを超えてくれています。また、その時観た公演がおもしろければ「じゃあ他のも観てみようかな」という気分になる可能性が高いです。
そのため、他の演劇公演で自分たちの公演チラシを目にしてもらうことは、効率の良い宣伝手段として機能しているのかなと思います。

他の公演にチラシを折り込みしても、自分たちの公演では受け入れない!とすると、チラシ折込のお願いを言いづらいです。また、受け入れる側も受け入れたいと思いにくいです。

小劇場演劇の公演における宣伝手段として、チラシ折込は、演劇全体のお客様を増やすために、お互いに協力し合う宣伝手段として生まれたのかな~と思いました。

チラシ束の作成方法

チラシ束の作成方法は以下の記事より。


サポートしていただくと、記事が役に立ったんだな~と喜びます。