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まちの真ん中にある、保健室みたいなごはん屋さん。
私の看護師さんが「ごはん屋さん作りたいんだよねー」とつぶやいていたのは2023年の年明けごろ。
最初は「いいですねー」とか言いながら、内心「ん?訪問看護のプロがごはん屋さん……?なんじゃ?」と思っていた。
それが、半年で実現させてしまうんだからすごい。
場所は、武蔵小杉からちょっと。
下町っぽい雰囲気のエリアにある、リノベしたステキな場所の一角。
もともとステキな場所だったけど、看護師さんがやるごはん屋さんができてからは前よりもっと幸せで、アットホームで、ゆる~い雰囲気が強まった気がする。
そもそも、私が看護師さんと頻繁に会うようになったのは、自分が産後うつになってしまったからだ。
自分だけで、幼子をかかえながらのワンオペ。
自宅と保育園とをいったりきたりするだけの毎日。
いろいろあって、シングルマザー。
この状態で産後うつに苦しんでいるのは、リアルに命が危険な気がして。
調べまくって訪問看護というヤツがあることを知った。
(細かい話はコチラ)
訪問看護と聞くと、正直「お年を召した方」で「要介護」の方だけを対象にしたもの、という意識があった。でもどうやら、そんなことはないらしい。
出産前で、つわりで苦しい(病院に移動するのもしんどい)ときの点滴から、産後ボロボロになった時の体と心のケア、NICUを卒業したあとのお子さんの在宅ケアなどなど。本当に幅広い年代の方をケアするのが、訪問看護というものらしい。(もちろん、医療が必要なお年寄りに特化した訪問看護ステーションもある)
でもこれ、実際自分で使っていて思うのだけど「サービスを使うまでのハードル」がとんでもなく高い……と思う。
妊娠中のつわりケアの点滴とかなら、まだいい。
でも私みたいに、産後うつをこじらせちゃって、シングルマザーになっちゃって、心がしんどくなっちゃった人にとっては、なんか「訪問看護」って言葉だけで重々しいというか……。
まだ世の中的に一般的ではないからか、言葉の響き的なものなのか、私はごく身近な身内と病院の先生にしか言えていない状況だ。
(このnoteも実名でやるのが怖いので、ペンネームだし)
この、サービス使うちょっと手前。
「あぁ、困ったなぁ……」という状況の中で、気軽に、ふらりと寄れる場所。
それが、私の看護師さんがやっているごはん屋さんなんだと思う。
暮らしていると、子育てや介護、病気などいろんな出来事がある。
そんなとき。
ふらっとそのごはん屋さんにいったら、そこに看護師さんや助産師さんがいて。副菜もりもりでおいしーい定食をいただきながら、ちょっと相談したりできる。
ちっちゃい子どもと行ったら、ごはん中だっこしてくれる。
そんな、やわらかい場所。
学校に保健室があったように、地域に保健室があるみたいなかんじかな。
こんな場所が、日本全国にできたらいいのになぁ……。
※この話を聞いた直後、NHKのクローズアップ現代でも「社会的処方」という名前で、中身が似通った活動を紹介していた。この題名で、本も出版されてる。静かに、広がっている最中なのかもしれないなぁ。
私は子育て中だから、つい子育てに寄った感想を持ちがちなんだけど、【伴走型支援!】と鼻息荒く語られるより、こういう場所がたくさんできて、そこから必要に応じていろんな支援につながったりするほうが、もっと自然で、等身大な気がしてしまうなー。
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