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命の誕生を目前にして

このたび、第1子を授かった。
ここ数ヶ月、気持ちの変化が大きくて、生きていくのに必死だった。
嬉しいと不安と焦りが混ざって、漠然とストレスが溜まっていく。
続けようと思っていたnoteも、なかなか書けない日々が続いた。

元々、早く子育てしたいな〜と思っていた。
それは単に子供が好きだからというわけではなく、とにかく家庭に入って仕事のもやもやから逃れたいという思いだった。
他人には決して言えない理由だけど、それぐらい私は仕事の環境から追い詰められていた。
子供を授かったら、産休育休でまず1年は休めて、その後復帰するときは時短勤務だから、少しは気楽になるかなとまで思っていたから、
ほんとに能天気というか、子育てと両立できると思い込んでいる自分にほとほと呆れてしまう。
それと同時に、自分が生きるだけでいっぱいいっぱいなのに、1人育てなければいけない人が増えたらパンクしそうとも思っていた。
この時の自分は至極冷静に捉えているなと感心する。

とてもゆるい妊活を、2020年8月から始めた。
別にお酒を気にするでもなく、普段の食事に鉄分サプリを追加する程度。
自分の周期もとりあえず記録していたが、高校時代からかなり不順なので一般的な周期には当てはまらなかった。
夫とは仲がいいから、きっとそのうち授かるだろうなと楽観視していた。

1年が経ち、何も変わらない現状に焦りを覚え始めた。
まだ若い方とはいえ、そろそろ1人目が欲しい。親からもやんわり子供のことを聞かれると、少し心苦しくなる。
もしかして、私は治療が必要なタイプなのだろうか...高校時代に通っていた婦人科のことや、様々なことが浮かんでは消えていく。
もうすぐ保険適用が可能になるとはいえ、びっくりするくらいのお金がかかることも知っていた。
仕事を継続できない私が、それらを払えるとは思えなかった。

夫はとても良くできた人で、思い詰めていた私の話を聞いてくれて「○月になっても難しかったら、2人で病院に行こう」と言ってくれた。
ああ、この人と結ばれてよかったなと思ったし、残念な結果でも前向きに生きていくことができるかもしれないと感じた。

そこから数ヶ月後、思いがけず授かることができた。
タイミングは重要なんだと実感するとともに、自分が生まれてきたのは奇跡で運命的だったんだと神秘的な思いに浸った。
夫も喜んでくれて、私以上にそわそわしている姿に少し笑ってしまった。
この人の笑顔を見れて一安心。きっと子供にもこんな笑顔を見せてくれるだろうなと微笑ましくなる。

嬉しい気持ちになっていたのも束の間、ひどい吐き気に襲われた。
これが世に言う”つわり”なのか、生きているだけで苦しい。
私の場合、何も食べたくない日もあれば、食べていないと気持ち悪い日もあり、とにかく毎日ころころ気分が変わってしんどかった。
昨日までは食べられたものが、今日はもう匂いだけで勘弁。
特にお米が大好きな私にとって、見たくもないぐらい気持ち悪くなってしまうのはとてもつらかった。
あとはやはり塩気のあるものが無性に食べたくなる。
結婚してから一切食べていなかったフライドポテトが無性に食べたくて、わざわざ買い物帰りに買い食いした。
満足したかと思えば、今度はハッシュドポテトが食べたくなる。
急激な味覚の変わりようにも、夫はついてきてくれた。
優しいを超えてもう仏様の領域である。
夫の頑張りもあって私は生きていると実感するとともに、お腹の子も夫の愛と優しさを受けて健やかに育って欲しいと、むかむかする気持ちの中思う。

4ヶ月目に入り、ようやくつわりも落ち着いてきた。
無事にお米も食べられるようになり、普段通りの食事に戻りつつある。
とはいえ、相変わらず塩気のあるものは食べたくなるので、冷凍ハッシュドポテトが大活躍している。
お腹の子もしょっぱいものが好きなのかな、なんて考えていると、将来塩分過多になりそうだからちゃんと食事管理しようと思い直す。
毎日直接目で確かめることができないから、成長しているのかそもそも生きているのか、不安になることも多い。
「きっと元気に生きているよ」と夫は言ってくれるけど、それを確かめる方法は自分には無いから、どこか不安な気持ちがよぎってくる。

5ヶ月目に入り、心身ともに健康を取り戻しつつある。
まだ胎動を感じられるわけではないし、健診は月1だしで生きているのか不安に思うことも多い。
それでも精一杯お腹の子が大きくなろうと頑張っているのだからと、自分も勇気をもらい日々生きている。
新しくパートの仕事に変えて、時間のゆとりも少しできてきたけど、やっぱり家事と仕事の両立はしんどい。
時間の使い方が下手なのかな、世の中のひとはどうやって効率よく帰宅後から就寝まで過ごしているのだろう。
そんなもやもやとした疑問が生まれ、youtubeで他人のナイトルーティーンを見漁っては、できっこ無いやと落ち込む。
これ、子供が産まれたらどうなるんだろう…
毎日不安は沸き起こるけれど、その後突然やってくる楽観気分のおかげで「まあなんとか生きていけるか」と気持ちを持ち直す。
今以上に自分に時間をかけてあげられなくなるけど、その分子供に愛情を注いであげられたらそれでいいのかなと、少し怖いけど覚悟した。

そしていつのまにか6ヶ月目も半ばにきている。
引越しをしてバタバタして、とにかくストレスがものすごく溜まってしまい、心も弱ってしまった。
1日働いたら2日はベッドにダウン。そんな生活が続いている。
周りに申し訳ないなと思うし、何より自分の体と心の脆弱さにイライラしてしまう。
でも、ふと横になっているときに感じられた胎動に、いつも心が救われる。
ようやくお腹の中で生きているという実感が湧いてきて、ああこんなお母さんじゃだめよねと悔い改める。
なるべくストレスやイライラを発生させないようにしなきゃと思いつつも、この半月ほどは環境の変化もあって出来なかったから、
これからは意識してリラックスした日々を過ごすことをお腹の子に誓った。

順調にいけばあと3、4ヶ月ほどこの初妊婦生活が続く。
まずは無事産まれて生きていけたらいいのだけれど、もしものことがあったら自分は立ち直れるのかと、時々いろんな記事を見て思う。
よく「お母さんのせいではない」と聞くし、実際そうなったときに言われるんだろうけど、そんなこと言われても信じられないよなと今は感じる。
だって、ずっと自分のお腹の中で育っていたわけだから。
やっぱり自分を責めてしまうし、1つや2つはみんな後悔する行動をやっていることもあると思う。
夜にこうしたことを考えては不安になってお腹をさするけど、将来の不安をしている暇があったら今を大切にしなきゃと自分を奮い立たせる。
10ヶ月なんて、意外とあっという間だから。人生のうちでとても濃い10ヶ月なんだから。
貴重な体験をしているから、今を味わって生きようと思う。

miru

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