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「キャリアにとどまらず深い人間理解を得てほしい」25卒採用の始動――CEO×執行役員特別対談

ミラティブはこれまで中途採用を中心に即戦力メンバーで組織を拡大させてきましたが、2022年度より本格的に新卒採用に注力し始めました。CEOの赤川と執行役員PdMの坂本が、ミラティブ創業にこめられた想いや今後成し遂げたいこと、そして今キャリアを検討している新卒の皆さんに届けたいメッセージを語ります。

赤川 隼一(@jakaguwa
慶応義塾大学環境情報学部卒業後、2006年DeNAに新卒入社。2012年4月より最年少執行役員として海外事業、ブラウザゲーム事業等を管轄。2015年、スマートフォン画面を生配信するライブストリーミングサービス「Mirrativ」を開始。2018年3月に、Mirrativ事業をDeNAからMBOする形で株式会社ミラティブを創業し、現在までに累計90億円超を資金調達。「わかりあう願いをつなごう」をミッション・「好きでつながり自分の物語が生まれる居場所」をビジョンに、日本発の新たなコミュニケーションの形を世に展開している。

坂本 登史文(@sakamoto_mirra
京都大学理学研究科修了。ソニーグローバルソリューションズ株式会社でコンサルタントとして従事。その後、DeNAのゲーム部門にてデータサイエンティストとして活躍。2014年freee株式会社に転職し、プロダクトマネジメントの執行役員を経て、2018年にミラティブへ参画。新規事業責任者、データ分析部長を経て、現在執行役員プロダクトマネージャーとして、Mirratvの成長を担う。


情緒と合理、世界に届ける熱意が融合した「Mirrativ」

ーー ミラティブを創業した背景とその想いについて教えていただけますか?

赤川:「Mirrativ」は、私の個人的な“情緒”と事業的な“合理”の掛け算から生まれたサービスです。

まず、私は人生で何度もインターネットやゲームを通じた出会いに救われてきました。そこで得られた体験は「Mirrativ」の根幹でもあります。たとえば、小学生の頃、自分の家ではドラクエを買ってもらえず友だちの家で一緒にドラクエをやっていた時間がとても楽しかったことは、「Mirrativ」が提供したい価値の原点になりました。それから中学生の頃、好きなゲームに関するWebサイトを作り、そこで年齢も立場も異なるさまざまな人と出会えたことは、インターネットの素晴らしさを感じた原体験のひとつです。

さらに高校生になってからは夜な夜なチャットルームに入り浸って、当時なかなか周りの友人とは話題が合わなかったニッチな音楽について語り明かしました。そして大学生時代にはmixiをはじめとしたSNSが普及していき、今までとは違う形で人と人がつながっていく喜びを肌で感じてきたのです。

インターネット上で共通の趣味を持つ人とつながり、人生が豊かになった。この原体験が、ゲーム実況を通じて人と出会い、楽しい時間を過ごすプラットフォーム「Mirrativ」のアイデアへと結びつきました。これがサービスの情緒的な背景です。

一方合理的な背景に関しては、DeNA在籍中の経験が紐づいています。私は日本発のソーシャルゲームをグローバルトップにすることを目指したプロジェクトに責任者として携わり、思ったような結果を残すことができませんでした。しかし当時「これ(ソーシャルゲーム)は日本人しかやらないでしょう」と欧米から酷評されていた要素は、いまや世界のゲームビジネスのスタンダードになっています。良いコンテンツがあったにも関わらず、市場において勝てなかったという悔しさが残りました。

その悔しさから、次こそはグローバルでトップになれる事業を興したいと考えていたのですが、「スマホ1台でゲーム実況」というアイデアが浮かんだとき「これだ!」と確信したのを覚えています。この事業に全てを賭けようと決めてリリースして何とかグロースさせ、その後、当時DeNAの社内プロジェクトだったMirrativをDeNAから買い取ってMBOする形で、株式会社ミラティブを創業しました。

ーー 「Mirrativ」には赤川さんの原体験が色濃く反映されているんですね。では、そんなミラティブに坂本さんはどんな経緯で入社されたのでしょうか。

坂本:先ほど話題にも出ていたDeNA時代、実は赤川さんの下で働いていたんです。私はその後転職して、別の会社に勤めていたのですが、赤川さんへMBOを祝福するメッセージを送ったことからまたやりとりが始まりました。

「手伝ってほしい」と声をかけられて再会した赤川さんからは、世の中に対して本当にいいものを出すぞという気持ちがひしひしと伝わってきました。Mirrativの戦略や可能性を色々と話していく中で、「一緒にグローバルで勝てるサービスを作りたい」と思ったんです。

また、私は前職でスモールビジネス向けの会計ソフトを作っており、個人や小さい会社と向き合う機会が多かったので、そうした個人が勝てるサービスを作りたいという気持ちもありました。身近でつながっている人たちが、夢を叶えて輝くのをサポートしたいと考えていたんです。

そして私も赤川さんと同じく、“インターネットコミュニティ大好き学生”で、中学生のときにはプログラミングを学んで学校の友だちが集まるサイトを作りました。その体験からコミュニケーションが生まれる場を提供する面白さを知っていたので、ミラティブに入れば自分が「やりたいこと」が全部できそうだと思い、入社を決めました。

人と人をつなぐことが、サービスの強みと市場優位性に

 ーー 会社としてのミラティブの強みは何だと思いますか?

赤川:私はインターネットの持ついちばんの価値は個人をエンパワーしてくれることだと信じています。今までは何もできなかった人たちがテクノロジーの力で増幅される……まさに“Power to the People”ですよね。

たとえばかつて「放送」は国家独占的なものでしたが、それが民主化されて、そのあとにYouTubeやTwitter(X)が生まれ、今となってはスマホ1台あれば誰もが世界に映像で情報を発信できるようになりました。動画ストリーミングが普及したことで、オフラインで五感を使ってリアルタイムのコミュニケーションをしているのと似た豊かな体験が、オンラインでもできるようになったわけです。

また、インターネットには、「距離を近づけていく」原理があると考えています。私はこれを「距離のゼロ化」と呼んでいるのですが、同じ場所にいなくても体験を共有できるように、人と人、人とモノの距離をどんどん近づけて、「テキスト→画像→映像→高解像度化」と接するもの同士の解像度を上げていく方向にテクノロジーは進化していっています。

競合のゲーム実況プラットフォームが生まれては消えていく中でもミラティブが生き残ったのは、そうした哲学が芯にあるからかもしれません。創業以来掲げている「わかりあう願いをつなごう」というミッションの通り、同じ想いや共通の趣味を持っている人と人とをつなげることを愚直にやってきたことが、市場での競争力になっているのだと思います。

ーー 他のゲーム実況プラットフォームとは、提供価値が異なるということでしょうか。

坂本:例えるなら、「Mirrativ」が提供しているのは“学校の放課後”かなと思います。最初はゲームが好き、配信を見たいという理由でその場に集まるんですが、いつの間にかそこにいる人たちと仲良くなり、雑談を楽しめる友だちができて、やがて「あの人と同じ時間を過ごしたい」というニーズを満たせる場所になっていきます。これは、放課後に教室でゲームの雑談をしていた友達が、いつの間にか仲良くなって、一緒にカラオケにいったり、サッカーしたりする、あの体験と同じです。コンテンツ主導のプラットフォームではそれほど重視されない「居場所」を提供していることが、ミラティブの独自性といえるでしょう。

赤川:人と人をつなぐ手段としてのゲームやエンターテイメントの力を信じています。お互いを理解し合うときゲームは実に有効で、共通のゲーム体験があれば国籍やバックグラウンド、容姿といった境界線は飛び越えられます。「Mirrativ」独自のアバター機能「エモモ」に注力しているのも、バーチャルアバターにアイデンティティを持たせることで、外見にこだわらずコミュニケーションを取れれば、人と人とがつながるきっかけがこれまで以上にできると思っているからです。

ライブゲーミングを起点にグローバルトップのプラットフォームを目指す

ーー ミラティブがまだ実現できていないこと、今後実現していきたいことを教えてください。

赤川: 2015年、創業当時に思い描いていた「ゲーム実況を誰もがする未来」は一定は実現し、ミラティブは日本で1番スマホゲーム配信者が多いサービスへと成長しました。しかし、サービスを世界に広げるところまではまだ至っていません。そんな中、私たちが最も可能性を感じているのが、ゲームとライブ配信を融合させ、視聴者参加型を前提としたゲーム体験を設計する「ライブゲーミング」です。

ゲーム実況を見るユーザーが増えてきたことにより、「Fortnite」や「Among Us」のように実況をきっかけにゲームがヒットする事例も多くなりつつあります。このトレンドを踏まえつつライブゲーミング領域にフォーカスし、私たちは「ゲーム実況で盛り上がるゲームとはどんなものか?」という問いに向き合っています。

現在世の中で主流のゲーム実況体験において、視聴者がゲームに参加する方法はギフトを送ったり、コメントしたりする方法しかありません。そこからさらに、実況プレイヤーに視聴者がゲーム内の回復アイテムを渡すというような、よりゲームに直接的に関われる体験が今後求められていくでしょう。

私は5〜10年でこうした「新しいゲーム体験」があらゆるゲームにおいてスタンダードになっていくと確信しています。そしてミラティブはこの成長領域にいちはやく注目し、早くからさまざまな取り組みをしてきた結果、ライブゲーミングにおいては今、世界の最先端にいると自信をもって言い切れます。すでに面白い機能が次々と生まれていますし、そう遠くない未来、ミラティブ発の大ヒットゲームも生まれることでしょう。そして、これまで世の中になかった面白い体験であれば、当然それを世界中の人に届けたいので、ミラティブ発のライブゲームを起点にグローバルトップのライブゲームプラットフォームを作り上げていきたいです。

ーー ミラティブの成長性についてどのように考えているかを教えてください。

赤川:私は自身のキャリアから、成長中の企業や事業に身を置くことが驚くほど人を成長させてくれることを知っています。私が新卒入社したDeNAは2000年代の日本ではもっとも急成長した企業の1つで、新しい事業機会や挑戦がどんどん生まれ、若手にも大きな仕事を任せていく環境でした。そこで多くのチャンスに恵まれた経験、特にグローバル展開の責任者をしたことが、今の私を形作っていることは間違いありません。

現在ミラティブの事業は世界で見ても極めてユニークなポジションを取れていて、実際にビジネスとしても伸びていますし、ここで突き抜ければ世界でも他の追随を許さない存在になれると考えています。今はまだ小さいですが、過去に任天堂やソニーが成し遂げてきたような、ゲームやエンタメの産業全体を成長させるような存在になるポテンシャルに溢れていると思っています。ですから、このタイミングで入社した方はきっと「自分がミラティブを成長させた」と実感できますし、そこには多くの成長機会や挑戦がひっきりなしに出てくるはずです。

もう1つお話したいのが、人が欲するものは合理的なものから情緒的なものに移ってきているということです。私たちは高品質な商品をいつでも早く、安く手に入れられるようになったからこそ、モノではなく、感情を動かす体験に価値を見出すようになりつつあります。そして体験というものは、人によって価値や捉え方が異なります。そこには一人ひとりの体験を通じた物語があるとも言えるでしょう。今後こうした人の体験から生まれる物語の価値は、一層高まるはずです。

そして「Mirrativ」は、これまではリアルの場でしかできなかった感情のやりとりや物語の共有を、オンライン上でもできるサービスです。配信者と視聴者の間で思い出が生まれるような機構、すなわち、人の心を動かす無形物をプロデュースしていると言えます。コンテンツそのものだけでなく、それを楽しむユーザー一人ひとりの中で生まれる「物語」を増幅させているのが「Mirrativ」です。時代のニーズに合った将来性のあるサービスです。

活躍に年齢は関係なし。人に向き合い場を創る仕事

ーー ミラティブでプロダクトづくりをすることの魅力は何ですか?

坂本:やはり、「場づくり」を経験できることは大きな魅力です。というのも、昨今はテクノロジーが発展し、AIも台頭してきたことで、「課題解決」や「業務改善」は人間がやるべき仕事ではなくなってきています。

たとえば学校や塾をイメージすると、ある生徒に対してどんな教育方法を採用すれば一番成績が伸びるのかは、人間の先生が考えるよりも、AIが考えるほうが得意な時代がやってきています。一方で、人間の心の機微や人間関係はまだまだデータ化されてないからこそ「この教室がその子たちの居場所になれるか」という問題は残り続けると思うんです。

これから人が向き合っていくのは、人と人の間にどうやって場をつくるか、思いをつなげていくにはどうすればいいかといった課題です。そしてミラティブのメンバーは、まさにテクノロジーで人の居場所をつくる、その仕掛けや体験を設計する役割を担うことができます。

赤川:坂本さんの話に加えて、作った機能がユーザーにどう使われているのかをリアルタイムで見られるのも面白いところだと思います。「人に欲しがられるものを作る」のがものづくりやビジネスの基本ですが、それは突き詰めると「人間とは何か」を問い続ける行為です。 ですので、作ったものに人がどのように反応するか、実際にどのように使うかを日々観察しながらものづくりに励める環境は、人に興味がある人にとってはすごく面白いと思います。

ーーそういった環境で、実際に若手が活躍している事例があれば教えてください。

坂本:ミラティブの開発環境は、とにかく挑戦の機会が多いです。たとえば、新卒メンバーが社長室直下でアプリリリースの責任者をしたり、新卒1年目の社員がマネージャーをしたり……。本当にやりたいという気持ちと、スキルがマッチすれば、年齢に関係なくどんどん仕事を任せています。

また、私たちが作る「Mirrativ」はZ世代のユーザーに広く利用されています。彼らの心に刺さるエンターテイメントは、やはり同世代の価値観やセンスに基づいたクリエイティビティから生まれるものなので、若さを強みに活躍するメンバーが増えてほしいとも思います。

ーー どんな新卒に来て欲しいと思っていますか? 人材に期待することを教えてください。

坂本:人に強い興味を持てる人に来てほしいですね。たとえばワンクリックでモノが届くサービスは便利だから求められるものだと思いますが、ミラティブのサービスは便利だから使われるわけではありません。私たちが開発する機能には、必ず人の心を動かすストーリーがあります。私たちのサービスはアプリと人が別個に存在するのではなく、人と人の間にアプリがある構造なので、人の感情を解像度高く理解することに興味を持っていることが大切です。

赤川:私たちは「消費」だけではなく「贈与」の要素のあるビジネスを実践していて、人の感情に働きかけることが提供価値の軸になっています。人は、消費の論理の時には「安ければ安いほど良い」と思うのに、贈与の論理の時には「安すぎると相手に失礼だ」、と考えたりもする生き物です。さきほど話した「感情のやりとりや物語の共有」をビジネスにするためには、やはり人間を理解しなくてはいけません。

私も人間を理解できているというつもりはないですが、理解したいと願い続けています。長い歴史の中でさまざまな課題を解決してきた人類ですが、これだけテクノロジーが発達してもなお、いまだわかりあえていません。だからこそ「わかりあう願いをつなごう」というミッションを掲げ、行動指針としても「わかりあおうとし続けること」を重視する姿勢を示しています。

他者をとことん想像し、相手のことを少しでも知ろうとする姿勢があれば、意見は異なっても「わかりあえなさもわかりあう」という寛容さを持てるものです。想像力と寛容性は、情報の洪水とフィルターバブルの中にいる現代の人間が幸福に生きるための大切なテーマです。これから入社する皆さんには、「Mirrativ」のサービス運営を通してそれらを身につけ、キャリアにとどまらず人生そのものも豊かにしていってほしいですね。

ーー 最後に、ミラティブに入社を考えている学生に一言メッセージをいただけますか?

坂本:突然ですが、「アニメが好きだから、そのアニメの聖地を巡った」「ゲームが好きだから、同じゲームを何周もプレイした」あるいは「本が好きだから、気づいたら朝までページをめくる指が止まらなかった」といった経験をしたことはありませんか?

こんな風に「好き」という感情はものすごいパワーを秘めていて、普通そこまでできないでしょということも、「好き」だからできるものなのです。だからこそ、自分の「好き」を誰かとわかりあいたいという感情が生まれるんだろうなと思います。そして「Mirrativ」はそんな気持ちを叶えるサービスで、「好きでつながり、自分の物語が生まれる居場所」というビジョンを掲げています。

周りのミラティブ社員は、ユーザーに受け入れてもらえるものを作り、楽しませることが好きな人たちばかりです。好きだから一生懸命になれるし、好きだから真剣になれる。ミラティブはそういう職場です。そういう意味でミラティブは、ミラティブ社員にとって「好きでつながり、自分の物語が生まれる居場所」にもなっています。

自分の好きなことに対して、没頭し、挑戦し、喜びがある日もあれば悔しさが残る日もある。ミラティブで過ごす日々は、そんな毎日です。「好き」のパワーを信じる方、一緒に働きましょう!

赤川:これを読んでいる皆さんの多くが、まだ「人にめちゃくちゃ欲しがられるもの」を世に出した経験が少ないはずです。自分に自信があってもなくても、今この瞬間、あなたはまだ宮崎駿でもスティーブ・ジョブズでも宮本茂でもありません。が、今から彼らのようにはなれないという合理的な理由も特に存在しないと思います。彼らは、自分自身が「これは最高だ」と感じる感性を、人にも刺さるものに昇華する能力に極めて長け、なおかつ、ものづくりの面倒くささと楽しさに愚直に向き合い続けた人たちです。

人がめちゃくちゃ欲しがるものを作ろうと思ったら、知識も感性もすべて駆使して、ときには狂気を宿して人間と仕事に向き合うしかありません。それは決して簡単なことではないけれど、その歩みの先にしかない景色を人生で見たいと思うなら、ミラティブへの入社は自信を持っておすすめできる選択肢です。ぜひ一緒に働きましょう。


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