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別居生活6年め

高原の家に来ている。
前回、当日まで着ていたパジャマや普段着を洗濯して干してから東京に帰った。
それらはきちんとたたまれてわたしの部屋に置いてあった。
使用した寝具類もコインランドリーを経てちゃんと収納してある。
わたしはベッドをセットして洗濯された山から衣類を引っ張り出して着替えた。

東京を出る時から左肩が少し痛かった。
いつもの肩こりかと思っていたがだんだんひどくなってきて首筋が痛くて「寝違えなのかな、それってこんなに痛かったっけ?」と思ったが3日経ってようやく治ってきた。良かった。
でもまだ違和感かなりあるから再発するかもしれない。
釣りに連れて行こうと思ってた、眼鏡屋に一緒に行くつもりだった、と夫は言っているがとりあえず延期している。

こちらの図書館で予約しておいた本があるので首の姿勢に気をつけながら読んでいる。
川上弘美さんの「恋ははかない、あるいはプールの底のステーキ」と千早茜さんの「マリエ」。
川上さんの本は幼少期を海外で過ごした男女がずっと後になって東京で再会する。主人公が65歳位の小説家でリアルタイムなので川上さんのエッセイを読んでいるような気がするけどもちろんそうではない。
川上さん独特の視座とゆったりとした文体が心地よくて眠くなる。「気ぶっせい」という表現が何度か出てきて読後に残る。

東京の図書館ではたくさん順番待ちしている本がこちらではすぐ借りられたり、待ち人数も少なくてラッキーだ。
桐野夏生さんの新作「オパールの炎」と一穂ミチさんの「ツミデミック」も予約してある。
ただし、図書館までは遠い。
往復の電車の交通費を考えたら新刊が買える。やはり夫の車が頼りになる。

今朝、ニュースで「今年の暑さは6年前の猛暑と同じになるかもしれない」と言っていた。ここに来て何年?と夫に聞いたら5年経ったから6年めとの事だった。
別居生活6年めなのだった。
前回来た時には枇杷を買って貰った。
今回は桃と西瓜をお願いするつもりで楽しみにしていた。
うん、分かってるよと買い物中に言ってくれた。だからいま冷蔵庫には西瓜が冷えている。

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