『本当の自由を手に入れる お金の大学』 両@リベ大学長 著
この本は、学校では教えてくれないお金の知識を教えてくれます。本書の内容を一言にまとめると「将来の不安を解決するには、お金に関する知識を学んで経済的な自由を手に入れるしかない」に尽きます。
人間の寿命が伸び続けている今、年金や医療サービス等、これまで当たり前のように享受できていた老後生活は、今後保障されません。死ぬまで働き続ける世の中になるかもしれません。2007年生まれの2人に1人が100歳まで生きる、また1998年生まれの人は収入の25%を4年以上貯蓄し続けて66歳で引退できる、こんなデータもあります。貯蓄率25%とは一般的な貯蓄率の2~3倍の額です。
「死ぬまで働く」こともなく、老後自由に過ごすには、何よりも先に「お金」が必要です。お金を稼げないのは、お金に関する知識がないからです。日本の学校では、お金の稼ぎ方を教えてくれるカリキュラムはありません。学校が教えてくれないなら、自分で勉強するしかありません。
経済的自由とは「生活費より資産所得が多い状態」を言います。資産所得とは投資で得られる所得のことです。収入には労働所得と資産所得の2つがあります。労働所得は働いて得る収入です。資産所得は資産を使って得る収入です。お金を稼ぐには資産所得を増やすことが経済的自由の達成につながります。労働所得は自分が働けなくなれば、収入はゼロになります。しかし資産所得は、自分が働かなくても毎月お金を稼いでくれます。たとえば不動産で得られる家賃収入などです。この状態を「経済的自由」といいます。
本書によると「経済的自由」を獲得するには、以下の「お金にまつわる5つの力」が必要です。
①貯めるカ（支出を減らす力）
②稼ぐカ（収入を増やす力）
③増やすカ（資産を増やす力）
④守るカ（資産を減らさない力）
⑤使うカ（人生を豊かにすることにお金を使う力）
この5つの力のうち、まずは「貯める力」「稼ぐ力」「増やす力」をつけることが大切です。本の中ではこの3つの力に8割のページを使って説明していることからも、どれだけ「貯める力」「稼ぐ力」「増やす力」が大切かがわかります。
ここでは、「貯める力」について簡単に解説しておきます。「貯める力」とは、生活の満足度を下げずに支出を減らす力のことです。 収入を上げるのは大変ですが、節約は誰でもできます。「貯める力」は、固定費を見直し、金額が大きな支出から削っていくことが大切です。
では、代表的な固定費である「税金」「通信費」「光熱費」「保険料」などを簡単にみていきましょう。
会社員は源泉徴収によって強制的に税金を取られるため、節税に限界があります。社員の給料から控除を引いた課税所得で決まります。会社員が節税するには「控除」の額を増やすことが大事です。ふるさと納税、医療費控除、扶養控除を限度額まで増やせば課税所得が減り、その結果税金も減ります。
通信費は大手キャリアから格安SIMに乗り換えると、毎月5000円以上節約できます。
光熱費は今は電力会社を自分で選べるようになりましたので、 ネットで簡単に手続きして安い電力会社に乗り換えられます。
保険料は払いすぎかどうかを検討しましょう。日本では、多くの民間保険は不要とも言われています。日本は公的保険が充実しており、多くのリスクをカバーしていますから、民間の保険は基本的には必要ないと判断できます。 民間の保険でカバーしなければならないのは、公的保険だけではカバーしきれないい、① 火災保険、②対人対物の損害保険、③掛け捨ての死亡保険(子どもがいる場合)、です。 保険を正しく見直せば、生涯で数百万~1000万円以上の節約ができるでしょう。
マイホームは、リセールバリューが高い家なら買っても良いですが、なかなか会社員で資産価値が高い家を手に入れるのは難しいです。経済的自由を獲得するなら、賃貸の方が無難です。ただ、賃貸であっても仲介手数料などで損をしないように注意しましょう。仲介手数料は家賃の1ヶ月分というケースが多いですが、実は仲介手数料の上限は家賃の0.5カ月と法律で決められています。
車も見直したい支出です。20歳から70歳まで車を所有すると、車体・燃料費・保険料・駐車場代・税金と約4000万円かかると言われています。このほかにもこの本には損をしない事例がたくさん紹介されています。
本書では転職で給与所得を手早く増やす方法も教えていますが、会社に頼らずに副業などの個人事業で得られる事業所得を得ることが大切です。最初は、サラリーマンのままメルカリやヤフオクなどから始めてみて、徐々にレベルの高い副業にもチャレンジしていくことが無難です。 副業をすることで経費や青色申告特別控除も使えるようになり、「貯める力」も向上します。 収入源が増えていけば投資の種銭も大きくなり、増やす力がより強化されます。
本当の自由を手に入れたい方は、是非コチラを一読ください。
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