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88歳8ヶ月ジジイのガンとの闘い日記⑱

7月17日記

個室

先日ふと気づいた。

6月10日にガンの手術

7月10日に気管切開の手術

10日は、ジジイの手術の日?

ICUには3日の滞在で

また6階の個室に移った。

また、喋れなくなり
意志の疎通ができない状態。

ジジイのストレスもかなりあるだろう

ICUにいた時は、両手、両足を拘束されていたが

個室に移ってからは両手だけの拘束になった。

私が面会の時は拘束をといてあげてる。

今日は母の月命日

15日のジジイは活発だった。

着替えの用意はあるか?

病着だったので自分のパジャマのことがだろうと
私は思ったので、
ほら、あるよとパジャマをみせた。

するとジジイが杖をもってこいと指示。

ベッドから降りようとする。

「リハビリの先生が来てからにしよう」

と言っても言うこと聞かない。

おしっこの管はついてる
心電図の配線もついてる

ちょうど看護師さんが来たので
パジャマに着替えたいらしいですと伝えた。

上下パジャマ姿になったジジイ。

私が座っていたパイプイスに座り洗面台に移動。

もしかして自分の姿を見たいのかな?

管が抜けなうように気をつけながら

入れ歯を持ってこい

タオルを持ってこい

ブラシを持ってこい

コップに水を入れ口にふくむので

「飲んだらダメだよ」

ウガイだけだよ。と
何回も耳元で叫んだ。

床がベチャベチャだ。

その時、リハビリの先生が来た。

今日は、入れ歯も入れてバッチリ整えてます!

「すごいですね〜」

では、いってきますと車イスに乗って
病室を出たジジイ。

数分後、

歩行器で帰ってきたジジイ。

「あらーすごいんでしょ、歩けるんでしょ」

血圧も安定してるので今日はこのくらいで。

ジジイは、ベッドに横になった。

咳き込みタンがからんできたので
吸引をお願いした。

看護師さんが来て吸引してくれた。

もう17時近い。

また明日来るからねと言うと

ジジイが怒っている。

自分も一緒に行くつもりだ。

17日の母の月命日のことが心配なんだろう。

だから、いきなり身支度整えたんだ。

そのことは大丈夫だからと説明しても
納得できない様子。

「コロナだから外出できないの」

と言って

あとは看護師さんに頼んで病室をあとにした。

ジジイはジジイなりに考えているんだろう。

しかし、日によって
あるいは一日の間で
様子が変わる。

昨日、ジジイのとこへ行ったら

入れ歯を入れたままだった。

看護師さんに入れ歯入ったままなんですよねと
取ってもらった。

今、使ってる安定剤がいい感じで
落ち着いてるんですよと。

昨日のジジイはどこへやら
今日は、とても静かだ。

リハビリの先生が来て
車イスに乗って部屋を出たけど
数分で戻ってきた。

血圧が低いんですよ。

横になりますか?

うん、うなずくジジイ。

そのまま寝てしまった。

メガネを外そうかと思ったけど

そのままに。

ジジイの寝顔をみてたら
涙が出てきた。

ジジイも戦ってるんだなぁと。

お母さん、
こんな不詳な娘でごめんなさい。

どうか、お父さんを守って下さいね。

私のほうが先に逝きそうです。

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