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2022.10.28〜 イタリア編🇮🇹🍝

いつからか"治安が悪そう"というイメージを持ってしまったイタリアへの入国が心の負担になっていたのか、この頃はよく眠れない日々が続いてた。
先々の心配は尽きず、夜中に何度も起きては「あれは大丈夫かな」「これはもう予約しておこうかな」なんて考えが巡ってしまうものだから、2週間ほど先までの宿や移動手段の全ての予約を取って今後の予定を固め、何度も確認してやっとゆっくり眠れるような状態。
予定を固める、というのは見通しが立つという意味では安心を生むけれど、柔軟性を失うことにもなる。どちらにしても不安を抱えたままのイタリア編開幕となりました。😨

10/28〜10/31  ヴェネツィア

ドイツのミュンヘンから鉄道に乗って向かったのは、水の都ヴェネツィア。
後々知ったことだけど、週末に加えてイタリアの祝日も重なっていたらしく、安い宿は既にひとつ残らず空きがなくなっていて…!😱
そんな中唯一見つけたのは、少し離れた郊外にあるキャンプ場。寝袋持って来ていて本当によかった!
しかし路線バスを乗り継いで行くとなると結構ハードルが高く、どうなることやらとても心配していたけれど、到着した"エコガーデン"の光景を見てすぐに心を躍らせました。緑のグラウンドに並ぶテントとキャンピングカー。お外のキッチン。ギターを弾き、焚き火を楽しむ人たち!
ここでのスローライフに惚れ込んだ旅人たちが住み着いてしまっているような、本当に素敵なところでした。

綺麗でしょう!
夜、お外のキッチンで談笑する旅人たち

しかし安心も束の間、その夜イタリアの気候の厳しさを思い知ることになる。
お昼はサンサンと太陽が照りつけて半袖でいても汗をかくほどだったはずなのに、夜中、恐ろしいほどの寒さで何度目が覚めたかわからない…。ホント死ぬかと思いました。

こちらがマイルーム

地獄のような夜もなんとか生き延び、翌朝ヴェネツィアの島に観光へ。(ヴェネツィアの観光地は本土:メストレ地区ではなく島々の方なんだって、知らなかったー😂)

しかし残念ながらその日の夕方、私はヴェネツィアを好きになれなかったことに落ち込みながらトボトボキャンプ場へ帰ることに。
週末と祝日の重なるお休み、ということで、とんでもない数の人、人、人で大混雑していたヴェネツィア。どこもかしこも家族連れやカップル、ツアー参加者たちで溢れ返り、レストランに払うお金も持っていないような寂しい貧乏ソロトラベラーなんてどこにもいない。すっかり惨めな気持ちになってしまった上に、人混みでなかなか前に進めない迷路のような細い道を登ったり降りたりしているうちに疲れ果ててしまったわけです。

人が多すぎるって伝えたくて撮った写真

沈んだ気持ちで帰った夜、お外のキッチンでいつものようにパスタを茹でていると、同じく予約が取れずにキャンプ場に滞在していたメキシコ人のおばさまが
あなた悲しそうに見える。ひとりじゃないのよ、私がここにいるから。あなたに何か必要なことがあれば私を呼べばいいからね。
と言って私を抱きしめ、頬にキスをしてくれました。
やさしくてあたたかくて、苦しかった気持ちが全部涙になって溢れ、出会ったばかりのおばさまの腕の中でワーワー泣いた。人生の先輩は偉大だ。

おばさまと泣き腫らした私

本当なら好きじゃないとわかれば次の目的地へ移動したいところだけれど、すでに3泊分予約をして支払いを済ませてしまっていた私は、その後のヴェネツィアでの最後の1日をどう過ごせばいいのか思い悩んでいた、、、そんなとき!ドイツのフュッセンで少しの時間を共に過ごしたしょう君から「俺もその日の朝ヴェネツィアに着くんすよ」と天使の声のような連絡が!!!
もちろん合流させてもらい、昼夜ヴェネツィア観光を共に楽しみました。
ぽっかり空いてしまった1日を一緒に過ごしてくれる仲間ができたことも嬉しすぎたし、チェックアウトして行き場のなくなったこの大きなバックパックを彼の宿に一緒に預けてもらえたことも有り難すぎた、、、なんとパーフェクトなタイミングで来てくれたんだぁ😭

さらにラッキーなことに、2人で荷物の整理をしている時、通りがかったおじさんが「水上バスの7日間チケット、2日分残ってるからあげる」と言ってくださったのです!!実はこれ、数多くあるヴェネツィアの島々に渡るための水上バスのチケットで、あまりに高くて私が諦めたもの。2日分あるということで、「俺は翌日もいるから先に行ってきていいよ」と譲ってくれ、念願のブラーノ島にも訪れることができました😭こんなことあるー!?

可愛すぎるブラーノ島

それまでの2日間はなんだったのだろう。3泊して本当によかった。
ありがとう。
2人で写真を撮ってフュッセンで一緒だったもう1人のきょう君に送ったら、「元気出たわ〜!」と即返事をくれた。離れてもみんなどこかで旅を続けて頑張っていて、こうして励まし合うことができるの、本当に嬉しいし心強い。

11/1〜11/3  ローマ

トレビの泉

しょう君に見送ってもらい、久々の夜行列車でローマへ向かいます。夜行列車、と言っても高いお金を出してまで寝台に乗る気にはなれないのでいつも座席タイプを選ぶ。
相変わらず夜は恐ろしく寒いイタリア。電車なんだからそんなこと起こり得ないと思っていた私がバカだった。地獄の夜、再来。🥶
満員の電車の中で着替えるわけにもいかないし、寝袋を出すわけにもいかないのでキャンプ場よりもっと地獄。生きて朝を迎え、ローマに辿り着いたことが奇跡のように思える。あぁ…。

到着して最初の印象は、面白い街だなぁ、というかんじ。朝早くの到着だったので宿の受付が開く9時になるまでその辺をウロウロしたり公園で座って時間を潰していたのだけど、公園では中国舞踊の練習をしているグループが3つもあった。ここは本当にイタリアか?と思って辺りを見回すと、こっちではたむろしてタバコを吸っている黒人グループ、そっちではこんな早朝から卓球を楽しむ欧米おじいちゃんグループ。
ローマの長い歴史の中で多くの人の出入りがあって、自然とこうなってきたのだろうと想像すると面白い。

卓球するおじいちゃんたち(笑)

宿が開く時間になってバックパックを預けたら早速古代遺跡群を見に行きました。どれも教科書やテレビで見たことのあるものばかり。実際に自分の目で今見ているんだ!…と実感しようとするものの、うーんなんだかどうも感動がわざとらしくなってしまう😅
正解などないのだろうけれど、こういうものを見てどんな感想を持てばいいのかわからなくていつも困る。興味がないってことだろうなぁ…

唯一テンション上がった真実の口

ヨーロッパに行くのにローマに行かず帰るわけにはいかないと思い迷わずルートに組み込んだものの、行く前から1番気が重いのがローマだった。言葉で説明できないけれど、何か嫌なものを感じ取っていたのかな。実際に行ってみてもやはり治安が良くないのをずっと肌で感じていたので、毎日夕方以降は宿に篭もりきり。結局有名どころを見て回っただけになってしまったけれど、自分としてはしっかりローマを満喫できた2日間でした。

バチカンには感動。


11/3〜11/5  フィレンツェ

ウフィツィ美術館から見たヴェッキオ橋

ここへ訪れたおかげで私はイタリアを嫌いにならずに済んだと思う。笑
話に聞いてはいたけれど、イタリアは都市によって大きく雰囲気が異なり、フィレンツェは落ち着いていて上品な街という印象。
夜になっても安心して外へ出かけられるような穏やかな空気が流れていて、街灯がきらめく川沿いを散歩するのが最高に気持ち良い。
ジェラート発祥の地ということで、たまの贅沢使いどき✌️

そこら中にジェラート屋さん

ここフィレンツェには有名な「春」や「ヴィーナスの誕生」を所蔵するウフィツィ美術館があり、朝早くからチケット売り場に並んで行ってきました。
ヨーロッパに来てから美術館を訪れる機会が何度もあったせいか、愉しみ方がわかってきたような気がする。最初はそれこそ古代遺跡を見に行く時と同じように、これを見て何を思えば良いのだろう…とか思っていたけれど、この頃には色の使い方や光の表現の仕方に感動したり、好きな絵を見つけたり。
それが自分の中にどういう形で残るかはわからなくても、ただそれに興味を持って"眺める"ことを楽しめているのが嬉しかった。

右端の木の幹のゴールドの使い方がたまらなく好き!

11/5〜11/7  トリエステ

夕日の美しい港町

スロベニアへ抜ける前に一度整える時間をと思って2泊した国境の街トリエステ。
寄るだけのつもりが、イタリア滞在の締めくくりを素敵なものにしてくれました。
その日、同じ部屋に泊まっているパキスタン人の男性に声をかけられ、Japaneseかと聞かれたのでそうだと答えると、彼は上手に日本語を喋り出し…

「僕、**工業大学の学生なんです」

えぇー!
サダムさんという彼は、日本の大学からさらに留学してトリエステ大学で勉強中なのだとか。これには私もびっくり!!
一緒に出かけて、この立派な港町を案内してくれました。なんというご縁!
さらにその途中、ノリの軽いトルコ人ボーイズ3人と遭遇。サダムさんの友達のようで、輪になって楽しくおしゃべり。今後トルコへ向かう予定がある私にとって、トルコ人の友人ができたことはとても嬉しく、安心できるものでした。

1番右がサダムさん

旅が始まって何度も、必要な時に必要な出会いがあって
逆に言えば全ての出会いが必然だったと思える。
いったい今までどれだけの人に助けられてきたんだろう…
そんなことを考えながらイタリアを出る鉄道に乗り込んだのでした。

ちなみにイタリア鉄道トレニタリアは秀逸!
ほぼ全て時間通りに動いていて感動した。


さて次回は!
トリエステを後にして向かったのはスロベニア。全く未知の世界の東ヨーロッパに突入です〜


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