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夏、POOL、青。カードができるまで

「夏だ、プールだ!」
東京多摩地区在住の半数ぐらいの方が心のなかで「サマランだ!」と続けたことと思います。

「プールモチーフの制作をしたい」というのは数年前から思っていて、今年やっと挑戦しました。
今までの制作として植物や動物といったモチーフが多いので、風景を切り取った灯台とかに続くようなものを制作したかったんですよね。

今日は一番最初に制作したポストカードのお話。

モチーフ選び

何を作るか検討中に出てきていたラフ。この一筆箋をベースにポストカードを。


POOLという言葉から思い浮かんだのは、小さい頃に夏休みに連れて行ってもらったアスレチックがある大型プール施設でした。
流れる円形プールや飛び込み台で騒ぐ子供に、大人たちは日陰のビーチチェアで寝そべっている。そんな光景が懐かしい。


ポストカードを2種類作りたいので、モチーフ2つを選びます。
暑い夏に取り入れたい色といえば、青。
青といったら 、 空と水。


空、といったら「飛び込み台」しか思いつきませんでした。
私自身、子供の頃に飛び込み台で遊んでいる写真が多く残っており、思い入れのある遊具です。
青い空に向かって伸びるイエロー、そこから飛び込む赤。
下には水が広がっているのを連想されます。水もクリアです。
1つ目に即決定しました。

角度やハシゴに苦労。モチーフ全体がわかるのは切手部分のみ!


飛び込み台は形がシンプルなので、2つ目は形が面白いものを選びたい。
プールサイドに並んだパラソル、水が弾けるウォータースライダー、積まれた大きな浮き輪、カーブした流れるプール、、、、
いろいろなものがありますが遊具系で統一したいと思い、2つ目は「ウォータースライダー」に。

巻いている様子がわからなすぎて、選んだことを後悔するレベルで苦戦。


方向性決めのポストカード

レターセットではモチーフを描き足すのでイラストのルールを固めておきたいと、一枚絵のポストカードを最初に作りました。
塗りだけで構成するのか、線を残すのか、線に色は付けるのか。
他にもドットや斜線といったトーンを加えるのはOKとするのか、形の面白さは消さないように、いろいろ試しました。

いかがでしょう?
塗りのちょっと色の重なる部分が混色する表現をよく使うのですが、境目に濃い色が少し出てイラストが引き締まって見えて好きです。
塗りはベタ+白線ではなく、白を残して塗っています。避けつつ塗るのが面倒ですが、どう頑張っても不均一になるゆるさがアジになると思ってます。

白、カラー、混色。

白壁にポストカード

「ポストカードは飾って楽しんでいます」とインテリアとして購入される方も多いアイテム。
使用した紙は色名が「スノーホワイト」。まさに雪のような真っ白な紙で、印刷やペンの色が映えるファンシーペーパーです。
ただ白い壁紙に飾るにはちょっと白すぎるかと思い、ベースにうっすらと色をつけてみました。ちょっとずつ色を混ぜたニュアンスのあるグレー。
イエロー×ブルーの溌剌とした印象から、少ししっとりとした雰囲気に。また「背景」が加わり一気に絵としての完成度も上がった気がします。

文字はイラストと反対面に入れます。宛名とのバランスなど販売ページに見本を載せているので参考に。

文字にするとこんな感じですが、イベント準備しつつウォータースライダーの形を探っていたらそれだけで1ヶ月経っていました。
なんとか夏本番になる前にお見せできる形になり、6月中頃に胸をなでおろしていました。


以上「POOLシリーズポストカード制作編」でした!



2023.7.14 レターセット編を書きました


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