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自分の「苦手」を把握することは少しの痛みと、ほんのり明るい未来が待っている

はじめに

一緒に書店に行った。

「この本、面白かったよ。」
という言葉をもらう度に本の題名をメモする。

私は一緒に書店に行く前からその人の好きな漫画、小説の話題が出るとすぐに購入し、気持ち悪いことだけど、全てに目を通した。

その人が好きだから、ということもあるが、本の趣味が合う事を最初から知っていたからだ。

初めて会った時に好きな漫画の話で盛り上がった。
私が一番好きな漫画家は岩明均氏である。
寄生獣、そしてヒストリエという漫画の著者だ。

この人の描く心理描写、哲学的なところがとても好きで。
寄生獣は有名な作品なので目を通している人は良く見かけるが、ヒストリエが良いよね!という人はあまり関わったことがなかった。

そんな中で、ヒストリエ良いよね!と熱く語り合ったのだ。

好きな本が同じなら、きっと感性も似ているのだろう。

ということで、私は目を通してきた。
ダンジョン飯、忘却バッテリー、などなど
小説も何冊か読んで、感想交換をしたりしている。
その人のオススメの本を読むたびに、夏休みのラジオ体操を終え、スタンプ台帳にスタンプを押して貰うような達成感がある。
ラジオ体操に出た後のご褒美はジュースではなく、その人が昔書いた感想ノートの写真である。

私はそのご褒美が欲しくて、渇望して、必死に本の内容を頭に詰め込む。

漫画は別に感想ノート書いていないと思うけど、手に取りやすいというところで読んでいる。
面白いと言われて読んだ本、100発100中で全部面白いんだもん。外れがない。読むしかない。

そんなわけで、書店で面白いよ。と言われた本を購入して読んで、心が動いたので感想でも書いていきますか。

「君と宇宙を歩くために」

あらすじ
勉強もバイトも続かないドロップアウトぎみなヤンキーの小林。
ある日彼のクラスに変わり者の宇野が転校してくる。
小林が先輩から怪しいバイトに誘われているところを宇野に助けられ、その出来事をきっかけに2人の距離は縮む。
宇野のことを知れば知るほど彼の生き方に惹かれ、自分も変わろうと行動する小林だったが…。
「普通」ができない正反対の2人がそれぞれ壁にぶつかりながらも楽しく生きるために奮闘する友情物語。

泥ノ田犬彦 著

 

ASDの宇野君と、ADHDとSLDの傾向がある小林君が出会ってどのような化学反応を起こし、変わっていくかという話。

私が勝手に病名を記載してしまっているけど、分かりやすくするために書いていて、実際の漫画には言及されていない。

敢えて漫画で描いていないのは、診断を受けずグレーゾーンで生きている人もいて、ぼやかすことでその人たちをカテゴライズさせないという思惑も感じる。

学校生活や、社会に出て仕事をするだけで様々な人と出会う。

この人は自分と相性がいいなと思う人もいれば、苦手だな~なんて思う人もいる。
第一印象で決めてしまうことも多いけど、でもそれはその人の全てを見ていないからこそ
簡単に分類で分けてしまう。
白か黒か。そうではなくて、グレーでもいいのにね。
この人のここは好きだけど、ここは苦手だな。

じゃあこの人の苦手な部分は私にとってどうして苦手なんだろう?

なぜ、この人はそういうことをするんだろう?
とかね。そういうワンクッション必要だよね。

それは人だけではなくて、自分のスキルにおいてもそうだ。
これは苦手、好き、という自分の特性でやる気も変動する。

そして苦手なものや臭いものには蓋をしたい。

向き合いたくない。自分の苦手と。

自分の弱さを人に見せたくない。
だから真剣にやらない。真剣にやらなければ言い訳できるからだ。

漫画の主人公である小林君はそういう思考で生きてきた。

すごくよくわかる。私もそれで小4から中3まで学校行っていない。
転校して居場所が無くなって、いじめから逃げてしまった。
自分の弱さと、ダサさと向き合えなかったんだ。

でも、本当はいくらでもやりようがあった。
形は違うけど、皆苦手や弱さはあって

その苦手に向き合って生きてきたか、私と他の人との差はたったそれだけなんだろう。
プライド高いんだろうね。私も、小林君も。かわいいね。

ダサくても、無様でも、逃げない。それだけで世界は広がるのに。気づけないんだよね。1人だと。
耐えられないんだよ。痛みから。だから、それを軽減してくれる他者が必要なんだ。

宇野君はASDで他の人からしたらヤバいやつで。関わりたくない、そんな子だ。
でも、その自分の特性から逃げずに対策をして、生きている。
腐らずに、逃げずに生きている。

そんな宇野君を見て、小林君は変わろうと思えたわけだ。
ダサくても、逃げないで生きようと。
そう、他者がいたんだ。

宇野君のセリフでこんな言葉がある。
わからないことがある時は一人で宇宙に浮いているみたいです。聞いても教えてもらえない時もあります。上手にまっすぐ歩けない。それを笑われたり怒られたりすると怖くて恥ずかしい気持ちになります
でも、僕は宇宙を歩きたい。

私この辺で号泣ですよ。
わかる?仕事中なの私。

仕事する気ある?無いよね?

ちょいちょい泣かせに来るからさ、この本
人前で読まない方が良いよ。私が感受性豊かなだけだけどね。

普通に生きていくだけで工夫が必要だ。でも、それは大なり小なり皆同じなんだ。

自分だけが辛いのではない、だからこそ、人をきちんと見て、カテゴライズにとらわれず、その人を人として大切にしたい。
奮起している人の支え木でありたい。
友人でも、仕事仲間でも。

私もそれが出来る人間になれたらいいなぁ。

さいごに

人の好きな本とか作品とか、心動いたものを自分も咀嚼するって実質セックスだな~
なんてしょうもないことを考えているので、やっぱり私は変態だわ。と若干引いている。
でもぷろ奢も言っていたよ?対話が一番セックスだって。
上澄み液ではない、人の深い部分を見つめるのはセックスだよ。気持ちいいよね。
私は毎日自分の深い部分を見つめてるわけだから、毎日マスターベーションしているわけだ。欲求不満か。

カテゴライズの話で言うとさ
私はよく自分で闇が深いとか、闇属性って書いていると思うんですけど。

一括りにしている癖、よくないよね。
だから調べてみたんですよ、黒色の数。

皆知ってた?黒って300種類もあるんだって。
白色200色超えちゃったよ。アンミカもびっくりだね。

ということは、闇属性でも300種類とまではいかないけど、細分化出来る様々な闇属性があるということだ。
友人にさ、闇属性も細分化して人を見ろと言われたけど、面倒なんだもん。
最初から細分化されるものと認知はしてるけど、細分化して人と向き合ってデータとして保持したくないんだよね。
私HDDの容量少ない人間だからさ。
外付けHDDに置いても、それ読みこむの時間かかるじゃん??
だから、雑に扱うの。そこまで重要視してないから。

リソースがいっぱいだと身動きがとれない。いざという時に動けなれば私の頭など、足など価値なんてないんだから。
情報なんてリアルタイムで更新していけばいいんだよ。最初から全ての情報を持つことなんて不可能なんだから。

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