オンライン学習の未来|どのように子どもを教育しますか?
コロナで学校に行けない今、Edtech(オンライン教育)が進んでいます。
中国、アメリカなどでは、すぐにオンライン授業に切り替えられたそうですが、日本でもオンライン授業への切り替えが進められています。
そんな今、学校休校をきっかけに起こる変化について、3つの予報、最新事例、取り組み等をご紹介します。
予報1 : 教材はネットの海。自己学習プロジェクトの流行。
教育科学者スガタ・ミトラは子供達は興味を持てば、勝手に学び始めるものだといいます。彼は、インドのスラム街に突然パソコンを設置するという実験を行いました。すると、子供達は自から興味をもち、勝手に学び始め、更に、子ども達同士で教え合い始めたそうです。
TED TALK スガタ・ミトラ :Build a School in the Cloud
彼は、更に実験を重ね、自己学習を、より効果的にするためには、インターネットの繋がったパソコン以外に、彼らを褒めて見守るお婆ちゃんのような人がいると、より効果的と言います。
親が子供たちにパソコンを与え、一つ課題を与えるなどして、自己学習のスイッチを入れ、褒めてあげていれば、無理に勉強をやらせる必要はないのかもしれません。
今後は、親同士が、子供向けの自己学習プロジェクトを共有し、意見交換、発展するような場が生まれるかもしれませんね。
予報2:教師の役割はティーチャーからメンターへ
すでに塾や通信教育などでは、一流講師による講義で学び、AIを取り入れた個々の学力に合わせた問題が提供される仕組みがあります。
そんな今、学校もオンライン学習が当たり前となると、学習は上記のようなシステムで行えるため、学校の先生の役割は教えることではなく、子供一人一人の興味のあることを学ぶ機会を与え、褒め、子供それぞれの目標達成までのアドバイスをするメンターになると言えるのではないでしょうか。
以下、いくつか事例を紹介します。
Ellen
社内のメンターと結びつけキャリア相談ができるアプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=app.ai.ellen&hl=ja
社内のメンターとのマッチングを行い、自身のキャリア対し安心感を得る手助けをしてくれるアプリ。メンターは相談にのり、アドバイスをするなどして部下の成長を助けます。
Ellenを6ヶ月間使用した後、25%以上の従業員が自分たちの会社で働くことを強く勧めるようになったそうです。
こちらのサービスは会社員向けですが、メンターをつけることが、個人のやる気、成長、目標達成に繋がる重要な役割であることがわかります。
まだ自分で計画、実行が難しい子供にはなおさらメンターが必要ではないでしょうか。
また、オンラインが基本となった時、メンターとしての教師は全国から選ばれる可能性もあります。塾の講師のように、メンターとしての能力に長けている人が伸びる生き残るかもしれません。
予報03:爆発した個性を、強みに変える
TEDスピーカーのケン・ロビンソンは「学校教育は創造性を殺してしまっている」と言います。それは、興味の有無に関わらず、画一的で一方的に教育されるため、その教育に興味のない子供は低い評価をされ、それぞれの興味、意欲を伸ばす教育がされていないからであると言います。
更に世界的デザインコンサルティング会社IDEOのCEOのティム・ブラウンは
学校教育では、子供でも、学年が上がるごとに、創造するときに誰かの目を気にするようになり、それは創造性を発揮しにくい環境であると言います。
実際に多くのクリエイティブな会社では、互いに仕切りがあり、童心に戻り自由に創造するためのアイテムを机の周りに置いているそうです。
これらより、学校に行かずに、それぞれが興味を持ったことを学べるオンライン学習が主流になると、自由な気持ちで他人の目を気にせずに、興味があることを創造できるため、とても創造しやすい環境になるのではないでしょうか。
以下、創造性を高めることなどを目的とした事例を2つ紹介します。
KidzToPros
子どもに、オンラインでSTEM、アート、スポーツのアクティビティの組み合わせたコースをコーチが教えてくれるサービス。
creative action
子供達の創造性を高めるイベントを行うNPO。テキサス州で20年以上前からイベント行っている。講師には有名なアーティストなども参加している。
上記のような有料のサービス以外にも、YOUTUBE、Pintarestなど無料のサービスで好きな作品、人を見つけ、真似ることで、学ぶことができます。
創造が好きな子供達にとってのオンライン自宅学習は、自由に、誰にも評価されずに、学び、創造できる素晴らしい環境となるかもしれません。
それは、いずれ偉大な芸術家を生み出すきっかけとなるかもしれませんね。
教育の根本は、生きていく為に必要な術を身につけさせる事
現在、コロナでの自宅待機によって、学校、教育、教師のあり方が見直されています。
「教育の根本は、生きていく為に必要な術を身につけさせる事」を再認識し、学校側の意識よりも、親の意識が早くに変わり、それを充足させるような新しい形の塾サービスなどが、これからどんどん出てくるかもしれませんね。
--------------------------------------------------------------------------- <ご紹介>VISIONGRAPH Inc.は、年末に次の年の予報をしております。2020年予報も無料でダウンロードできますので、ご興味のある方は、是非以下よりダウンロードしてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?