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puppet master 傀儡師 第五話 恣意的な突然変異を遺伝子はどう考えるのか

デザイナーズベイビーという言葉があるそうだ。遺伝子操作して生まれた完璧な子供とか、スポーツ得意な子供、美人な子供など。

ホロコーストなどで問題になった優勢遺伝子だけを残そうとする行為や、同性婚を認めない事や人工中絶を認めないキリスト教などは遺伝子はどう考えるだろうか。

動物や作物の遺伝子操作による大量生産は遺伝子の自然な進化を妨げていると思う。

これらの遺伝子に関する事は突然変異による発生と、人工交配による発生を見分けることはできないだろう。遺伝子操作による変異は見分けることができるだろうか。

とうもろこしは起源が分からない生物だそうだ。野生種の祖先が見つかっていないと言う。

新型コロナウイルスの起源はいまだ不明で、野生動物に由来するという説が有力だが決定的な証拠はなく、迷宮入りの様相だとか。

某国立大学の研究者Q氏は、研究室で唸っていた。

どう考えても不自然だ。

先生、これはどう言う経緯でこんな不自然な変化をしたんでしょうか。

ウイルスのゲノム研究では、世界的に注目されている研究者Q氏は、某国立大学の生え抜きでは無く、押しかけているうちに、T教授に気に入られて新規に出来た先端科学研究所の特別研究班の主任として臨時採用された。

当然、毎年更新があり、成果を挙げないと更新されない。立場的には危ういポジションに居る。

大学側に認めさせるには、国際的な論文を発表しつっけなければならない。研究費も潤沢とはいかない。

Q氏は、AIエーアイ、人工知能と量子コンピュータを使用した研究で注目されている。

何だか最近、このプログラムがおかしい。誰かがプロトコルを書き換えもしくは、邪魔している気がする。

AIの予想では、不自然な配列があるウイルスが、国の研究班では自然発生の変異と結論付けられる。

プログラムを開発したEBMコンピュータと製薬会社のイーザ社はこの分野では世界一位レベルの開発能力を持ち、東南アジアにも開発拠点がある。

東南アジアT国の研究所の主任担当者はケチロウというおとこだった。


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