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実践型インターンシップ実施企業インタビューvol.1 株式会社そば研 藤原洋介さん

こんにちは、NPO法人みらいの学校で2020年2月28日~3月28日までインターンシップしている、明治大学2年の岩橋瑞樹です。

今回インターンシップで取り組んでいるプロジェクトは、地域への実践型インターンシップの促進を目指して、過去に実際に実践型インターンシップを実施した企業さんへのインタビューしその情報を発信するといった内容です。インタビューを通して見えた実践型インターンシップの活用事例をご紹介します。

第1回目として、過去に3回にわたり実践型インターンシップを実施された、「株式会社そば研」取締役 藤原洋介(以下、敬称略)にインタビュー内容を以下にまとめております。

株式会社そば研さんは、そばを食文化とする秋田県羽後町で耕作放棄地解消を目指し、そばの栽培・加工・販売といった6次産業に取り組んでいます。

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岩橋「会社について教えてください」

藤原「現在、自社は、町内の約1/10の農地でそばの栽培をおこなっています。 羽後町は、もともとそばの食文化であるにも関わらず、ほとんどのそばを町外産に頼ってきました。 同時に、羽後町では減反政策の中、転作地が増えるという現状に直面していました。 そこで、お米以外の何の作物でどう農地を守っていくかを考えたときに、そばを自分たちで作って食べてみたらどうかと考え、平成12年からそばの栽培研究を始めていました。 また、平成24年の法人化以降は、栽培・加工・販売をおこなう6次産業化にチカラを入れて取り組んでいます。」

岩橋「ここから実際にインターンシップ受け入れ当時のことをお聞きします。実践型インターンシップを実施した理由はなんですか?」

藤原「私自身、実践型インターンシップについてよく知らず、最初は学生のお手伝いの延長線のイメージに感じていました。 しかし、実践型インターンシップの説明会に参加するなかで、「会社の悩みを踏まえた目標を設定して学生に解決してもらう」という趣旨は、自社でも取り組めるのではないかと感じ実施を決めました。」

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岩橋「藤原さん自身が感じていた会社の課題とは何でしたか?」

藤原「当時は、年間を通じて栽培・加工・販売をしているものの、そばの収穫量はたくさんあるがお客さんは少ないという現状がありました。 さらに、情報発信のツールとしてホームページを立ちあげたのですが、情報発信が少なく、うまく活用できていなかった印象があります。 ほかの産地に埋もれてしまっていると感じ、自社の取り組みについて興味を持ってもらいたいと思うようになりました。」

岩橋「インターンシップを通して得た具体的な成果について教えてください。」

藤原「成果としては、立ち上げてからそのままだったホームページが情報発信のツールとして動き出し、お客さんの目に留まるような段階まできたという点があります。 過去のインターン生には情報発信を中心に取り組んでもらい、情報のみやすさについての提案やホームページ活用のきっかけづくりをしてもらいました。 現在では、ホームページ上ではみられる回数が少ないという課題からFacebookページも作成し、記事の作成・更新を総務で継続しています。Facebookを見ている方々のつながりもでき、ページの閲覧者数もだんだんと増え、情報発信という部分の大切さを実感しています。私自身、インターンで得た価値や利益は会社にとって大きい効果であったと感じています。 今回の成果はその場限りではなく後にもつなげていきたいですね。」

岩橋「受け入れるにあたり不安だった点を教えてください。」

藤原「インターンシップのプロジェクト自体は、目標を設定し、計画を立てて実施するのですが、「実際に計画通りになるのか?」「学生に何をやらせればいいのか?」という点で不安がありました。しかし、期間中は私が黙っていても学生たちは自分たちで動いてくれて、私は少しお手伝いをした程度で、基本的に任せることができました。特に苦労したことはなく、大変だったことは特になかったです。」

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岩橋「インターンシップの前後で会社や経営者さん自身の心情で変化はありましたか?」

藤原「私自身、いままで情報発信の大切さを感じてこなかったのですが、3回実施したインターンを通じて情報発信の重要さというものを感じました。また、この重要さというものは従業員の方にも伝わり、インターンを機に日々の情報発信として「そば研日記」をホームページ、フェイスブックで投稿が始まりました。従業員の方にも自主的に取り組んでもらえたことがプラスだったと感じています。」

岩橋「実践型インターンシップは企業にとってどのような価値があると思いますか?」

藤原「学生主体で目標設定をして会社の悩みを学生の力を借りて解決できるという点が、実践型インターンシップならではの特徴であり価値であると感じています。今回のインターンシップでおこなった内容は、自社だけでやっても手が回らなかった部分であったと感じています。その面でも、3回を通じて得た成果はインターンシップで大学生を受け入れたからこそ得られたものでした。」

岩橋「今後の目標を教えてください。」

藤原「そば研が取り組む内容だけでなく、秋田県全体のそば栽培の情報発信をして、秋田県のそばのレベルを上げたいと思っています。 秋田のそばを売る際のPRのポイントとして、作っている意気込みを伝えるようにしたいですね。 過去のインターン生は、全国の生産者の情報発信のきっかけづくりを担ってくれました。 限られた時間の中で生産者を回り情報収集してくれて、生産者の中でも評価につながった。秋田県のそばの連絡協議会でも今後の事業のなかで情報発信も一つとしてあげていただき、そば研を通じて情報発信できればと思っています。」

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藤原さん、本当にお忙しい中インタビューのお時間を取っていただきありがとうございました!

途中で紹介しましたインターンを機に投稿が始まった「そば研」日記は、コチラからご覧いただけます。興味ある方は是非!!

#実践型インターンシップ #そば研 #羽後町 #インタビュー #大学生 #秋田県 #挑戦

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