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「褒め言葉」が上から目線にならないコツ

褒め言葉って難しいなと思います。相手への評価のニュアンスがにじみ出てしまうと、それは上から目線になってしまうからです。

「〜さんって優しいですよね」

つい何気無く使われるこの言葉。普通はそこまで深く考えずに受け流すもの。しかし、私は引っかかりを感じてうまく飲み込めないばかりか、しばらくの間、気持ち悪さを感じてしまいます。

・本当はそんな人間じゃないし、腹黒い部分もたくさんある。
・誰にでも優しいわけじゃないのに。
・何だか上から目線で審査されているみたいで居心地が悪い。
・自分のことを褒めて何かメリットがあるのだろうか。
・別に褒められたいわけじゃないのに、そういうオーラが出ていたのかな。恥ずかしい。

そんなことをグルグルと考えだすと、それが何気ない感謝の言葉だったとしても、素手でこねくり回した水のように、もう飲む気なんて起きません。

「とても助かりました。ありがとうございました。」

何か親切な行為をしたときに、シンプルにそう言ってくれれば、上記のような言葉の解釈を詮索するようなことはしないのかもしれません。

なぜなら、相手が助かったというのは、その相手の感想だから、それを否定する余白はないからです。

それと同じように、何か辛そうにしている人に対して、「可哀想ですね」と言ってしまうのも、相手に不快感を与えてしまうのではないかと、今更ながら考えています。

・可哀想なんかじゃないし!
・勝手に人を可哀想な人扱いするな!

そんな否定的なリアクションが返ってくる可能性もあります。でも、心配して言ったのにそんな反応されたらムッときますよね。逆に「可哀想な人」だと思って欲しいタイプの人もいるので、その言葉が有効なのかどうかの判断は、本当に難しいです。

そのため、余計なストレスを抱えないためにも、あくまで「自分の感情」にフォーカスを当てた言葉を発するということが、大切なのかもしれないと思っています。

この場合だと、「そんな出来事もあるんですね、驚きました…」とか、「とても心配しています」「お話を聞いて、自分も胸が痛むようです」とか、そんな内容のことを言えばいいのかしれません。

他にも、こんな事例が想定できます。
❎「料理が上手だね!」
⭕️「とっても美味しいよ!」

❎「服のセンスがいいね!」
⭕️「なんか素敵だなーと思いました!」

❎の表現だと、言った本人からすると褒め言葉なのに、「相手への批評」と取られなくもありません。もちろん、そんなことでいちいち突っかかる方が、精神的に問題がある気がしますが、相手がどう感じるかは相手の自由ですし、そういう意味合いで取られる可能性が1ミリでもあるというのは事実です。(自分みたいな考えすぎてしまうタイプが世の中には一定数いるはずです。ごめんなさい)

一方で、⭕️の表現だと、単に自分の感じたことを言っているだけなので、決して決めつけになりませんし、それを相手に否定される余地は生まれません。そうすれば、相手からネガティブな反応が返ってくることは減るでしょう。

改めて言葉って難しいなって思いますが、少し工夫するだけで争いを避けられるなら、それは平和のためにあるという解釈もできますし、そういう立場で言葉を使いたいと思っています。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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