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農作物のお客様は誰?(農業)

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。農業コンサルティングをしているとよく農家の方から「儲かる作物はなにですか?」「人気のある作物は何ですか?」という七門を良くされることがあります。やっぱり作るからにはおきゃう様から喜ばれる人気のある作物がいいですもんね!でもまず考えなければいけないのは、自分のお客様はいったいだれか、、、ということです。

●野菜を買ってくれるお客様は?
人気のある作物であっても、ただ闇雲に人気があるから栽培しようという考え方では良い商品であっても利益が出るようには売れません。それまでと同じように価格競争をするだけです

また有機栽培や無農薬栽培でいろいろ植えてみたけれどお金にならないということもよく聞きますが、その商品を買って食べてくれるお客様やそれを実際に使用する人がいなければお金にならないのです。

この2つの例に共通するのは、買ってくれるお客様が不在だということです。農協や市場はお客様ではありません。お客様は最終的に買って使って食べてくれる人です 。 農協や市場を含め中間流通業者はお客様により良い食生活をして頂くためのパートナーです。

自分の作物のお客様をしっかり考えお客様が欲しいと思っている作物を作ることが、価格競争に巻き込まれずに売るコツです。

●販売先によっても求められるものが変わる。
まず誰に向けて野菜を栽培するのかターゲットを明確にすることが大事です。 もしこれから農業を始めるとであれば、お客様を自分の中で徹底的にイメージしてください。 自分が栽培しようとしている農作物を買ってくれる人が誰なのかはっきりさせることで栽培方法や野菜の種類などが決まってきます。

例えば同じトマトでも生協向けには農薬の回数や肥料の内容、栽培内容などの情報を開示することやサイズ的には家庭で使いやすい大きさや使いやすい1パックあたりの数量が求められます。
百貨店向けにはやはり味に特徴があることやパッケージのラベル、POPなどの情報発信なども求められます。味で特徴を出すためには品種の選定や栽培方法なども考えていく必要が出てきます。
またさらにお客様を具体的に考えると最近では高齢世帯や一人暮らし世帯が増え、1世帯当たりの人数が少なくなっています。大きなパックのものでは余ってしまうので小さいパックのモノが求められたりします。

加工向けには 従量単価の上限があるのでトマト一個を大きく作ることと 一定期間の安定出荷が求められます。

このような取引先の違いに対応するには品種選びから始まり肥料・畝間・株間・潅水など全ての栽培方法、パッキングのやり方が違ってきます。 自分自身のスタイルに合った栽培方法を追及することはもちろん大切ですが、それがお客様の要求に合っていなければ効果的な販売ができず無駄が発生して意味がありません。販売先に合わせた生産方法を行うことが重要です。

つまりターゲットとなるお客様が決まり、ターゲットとなるお客様によって品種や栽培技術や栽培方法、個装などのパッケージ などが決まってきます。
起点は「ターゲットとなるお客様」です。


【問い合わせ】
TEL 080-3396-5399
MAIL t.ogawa19720117@gmail.com


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