見出し画像

農業分野での脱炭素戦略! もみ殻炭化装置!

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。今日はもみ殻についてお話いたします。
もみ殻とはお米の最も外側の皮のことです。一般の方は精米された白いお米を目にしますが、田んぼで収穫された「籾(もみ)」が「玄米」となり「精米」となって一般に販売されています。
籾が玄米となるときに外側の皮を取り除くのですが、それが「もみ殻」です。

お米の日本国内での生産量は約750万t。そしてその約2割がもみ殻となります。ですから、もみ殻は年間約150万t発生します。
多くのもみ殻は土壌改良剤につかわれたり、暗渠排水の資材として使われたり、家畜の敷材に使われたりしていますが、まだまだ多くは産業廃棄物となってコストをかけて処分されています。

前回はそのもみ殻をバイオマスエネルギーとして再活用するのが「もみ殻固定化装置」について紹介いたしました。

今回はもみ殻の炭化装置についてご紹介いたします。

●炭化とは
木材などの炭素化合物が主成分の素材を加熱すると燃焼が起こり、炭素は周囲の酸素と結合して気体の二酸化炭素となってしまうが、酸素を遮断した状態で加熱を行うと、炭素化合物は分解が生じ、その中から揮発性の高いものは気体となって空気中に放出されますが、揮発性の低い炭素分が多く残ります。この状態を「炭化」といいます。身近なところでいえば「炭(すみ)」がそれにあたり、農地の土壌改良などで使われる「もみ殻燻炭」もその一つです。

●もみ殻炭化装置
もみ殻炭化装置はもみ殻を炭化する装置です。炭化されたもみ殻の炭素Cの結合は強固なので、農地に使用しても土壌の微生物によって分解されにくい性質を持っています。微生物によって分解されにくいので空気中に炭素Cが放出されにくく、地中に長い期間、貯蔵されることになるので、脱炭素やカーボンニュートラルの観点から見ると、炭素放出量がマイナスになると考えられています。

もみ殻炭化プラント

農業分野でのCO2対策として注目を集めている技術・装置で、J-クレジットの「J-クレジット制度におけるバイオ炭の農地施用にかかる方法論」にも紹介されています。

昔から使われてきたもみ殻燻炭ですが、今、カーボンニュートラルの観点から再び脚光を浴びる技術になってきております。

【問い合わせ】
TEL 080-3396-5399
MAIL:t.ogawa19720117@gmail.com

【関連記事】----------------------------------------------------------------



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?