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土作り

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土作りに関する知識や微生物の不思議などをランダムにまとめています。
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2021年12月の記事一覧

豊かな土づくりには時間がかかる (農業)

豊かな土づくりには時間がかかる (農業)

堆肥をたくさん施しているのに植物の育ちが悪い、うまく育たない、、といった言葉を有機栽培を始めたばかりという人から良く相談されます。 有機物が少ない畑では土壌生物の数が少ない状態なのでそんな状態の土にいきなりたくさんの堆肥や肥料を入れても十分に機能しません。

永年、有機物を投入してきた畑の土には1 g 当たり10億~100億もの土壌生物が生きているといわれています。土壌生物は土壌微生物と土壌動物

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畑の神様はミミズだけじゃない! (農業)

畑の神様はミミズだけじゃない! (農業)

前回、「ミミズは畑の神様」というお話をさせていただきましたが、土の団粒化にはミミズだけでなくカビ(糸状菌)等も大きな役割を果たしています。カビ(糸状菌)は菌糸を長く伸ばし落ち葉などの有機物を分解しています。

カビの菌糸からはミミズ粘液に似たムコ多糖が放出され団粒化を促進しています。 無数の団粒が互いにくっついている状態を団粒構造といいます。団粒構造を作るには粘土が欠かせませんが粘土ばかりでは空気

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ミミズは畑の神様 ! (農業)

ミミズは畑の神様 ! (農業)

昔から「ミミズは畑の神様」とかいわれ、ミミズのいるところの土は植物の栽培に適しているといわれます。
確かにミミズがいる土壌はフカフカしている印象がありますよね。

ミミズは土の中でいったい何をしているのでしょうか?

ミミズは、動植物の遺体のような有機物を土壌の粒子ごと食べ、その混合物はミミズの腸内での蠕動運動によって、有機物を粉砕しすり潰して、最後には糞として排出されます。

ミミズの腸内の粘液

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