産後2年経ってもママになりきれない私と、真っ白コート

白いコートが好き。そもそも白が好き、明るい色が好き。

暗い色が増える秋冬に明るい色ってパッと華やかな印象になるし、かといってカラーアイテムほどコーディネートに悩まなくていい便利さも。

少し早めに始まった冬のセールで真っ白なコートを買った。実はここに至るまでかなり悩んで、たくさん試着したのよね。黒、紺、グレー、ブラウン、ベージュ、結果的に15着ほど試着したんじゃないかな…。

でも、今思えばあの試着の旅は「自分を納得させるための時間」だったのかもしれない。本当はもう結論が出てるのに、一歩踏み出す勇気がなくてわざと回り道しちゃうことってあるじゃない？

あと数ヶ月で息子は2歳になる。泣くしかできないふにゃふにゃの生き物だったのに、拗ねたり、嫉妬したり、誤魔化そうとしたり。彼も個性を持った人間なんだなぁと感じることが増えた。

その一方で、私はどうだろう。ちゃんと母親になれているのかなぁ。

周りの同時期にママになった人を見ていると「産前はこうだったけど、今はもうやめた」という話が圧倒的に多い。ヒールを履かなくなった、夜の飲み会に出なくなった、メイクをしなくなった。

どっこい、私はママになってからの方が圧倒的に欲張りになった気がする。

人生で初めてネイルサロン通いを始め(今はおやすみ中)、フリーランスから全く未経験の業界で会社員として働き始め、来年はリスキリングを兼ねて大学に通いたくて下調べをしてる。

できないかも、と思うと悔しい。ママだから、と言われるとそれがなんぼのもんじゃい、と言いたくなる。そんな反抗心も大いにあるだろう。

コートを買った時もそうだった。お店で試着して白とネイビーか悩む私に、初めは白を推していた店員さんがスマホの待ち受けに映る息子を見た途端に「小さなお子さんがいらっしゃるならネイビーの方がいいですかね…。」と仰った。

まーーーーーそらそうやな。私が逆の立場でもそう言ったかもしれない。結局、お店では決めきれず、後日似たような別ブランドのコートの白をネットで購入した。

ママになったら、一生元には戻れないと実母が言っていた。子が成人しようが、還暦を迎えようが、その時々に違う心配が出てくるらしい。悩みの重さ軽さは変わるとて、死ぬまで終わらず、もしかしたら死んでも尚。なにそれ呪いじゃん…。

外見がどうのとか、何を我慢してるかとか、はたまた産んだ産まないに関わらず。我が子を大切に、一番に考えていること。それさえあればちゃんと母って言えるんじゃないかな。

さて、こうも周りが気になっていちいち比べてしまうのは、間違いなく自分が揺らいでいるからだろう。今の状況に明確な不満がある。わかっちゃいるけど認めたら解消する為に動かなきゃならない。正直なところ腰が重い。

目の前の自分ごとに集中できていない時ほど、見なくてもいいものばかりに気を取られてしまうんだろうなぁ。やれやれ…。

真っ白なコートは、買って数日で息子に思いっきり蹴られて汚されてしまった。母になると思い通りにいかないことは確実に増える。それでも、大体のことはなんとかなる。昔より確実に選択肢は増えているはずだから。

ちなみに私のコートもウールじゃないからおしり拭きで拭いて少し洗ったらきれいになった。そうやってなんやかんや頑張っていこうね、私！

それでは、また🎀