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それ、マルチポテンシャライトじゃなくて完璧主義かもよ?

「それ、完璧主義じゃない?」

「確かにマルチポテンシャライトで色々できるのはあなたの強みだと思う。でも、一つを極めることを避けてるような気もする」

知り合いに、ワーママ向けのコーチングを始めるからヒアリングしたいと連絡をもらった。

宴もたけなわ、そろそろお開きにしようかという終盤のタイミングで「やりたいことを絞れない」私の悩みを聞いてもらった。すると、思いがけず目から鱗が落ちることを指摘されたのだ。

「完璧にできないなら没頭したくない、本当はもっとのめり込めるけど、あえてそうならないように適当なところで手を引こう、ってブレーキかけてない?」

火の玉ストレートをぶん投げられて面食らってしまった。そう、私は完璧主義だからこそ、とにかく慎重なのだ。

6年続けたスタイリスト業をフルタイムから週1.2回に減らし、週5で会社勤めの事務を始め、採用やユーザーインタビューを扱うライター業と、ちょっとしたデザインと、さらにメインの会社とは別の会社で月数回だけ事務の手伝いをしている。たまに動画の編集をしたり、イラストを描くこともある。

「色々できてすごい!」と言われることもあれば「で、結局何がしたいの?」と言われることもある。

私自身もよくわからない。できることに手を挙げていたら、気づいたら今のキャリアになっていた。

マルチポテンシャライトというのは「器用貧乏」とも言い換えられることがあるらしい。興味の幅が次々と移り変わりやすい、だからいくつものスキルを持ち合わせる。

その反面飽きっぽいのでスペシャリストにはなれず、かといってゼネラリストのような広い視野を持つわけでもない。フリーランスには向いているかもしれないけれど、正直なところ企業では評価しにくい、賛否が分かれる存在じゃないだろうか。器用"貧乏"と言われる由縁はここにあると思う。

私もマルチポテンシャライトだね!と言われたことが何度かあったし、自分でもその傾向があるのかなぁとうっすら自覚があった。

でも、ちゃうねん。完璧主義の傾向が強いのかもしれん。自分に厳しいから、ちょっと無理めなチャレンジからは全力で逃げたいのだ。

完璧にできないと分かっているならやりたくない。だから、どうしてもリスクをとることから逃げてしまいがちで、できると判断したことだけを選んでしまうとマンネリ化して飽きてしまう。

結果、リスクを取りたくないのに興味は尽きないから刺激が欲しい、もっと成長したいけど挑戦はしたくない、というなんともアンビバレントな状態に陥ってしまっている。まぁまぁめんどくさい人間なのだよ…。

日本人は性格診断や血液型や、とにかく自分にレッテルを貼ると安心できる傾向があるように感じる。もちろん、私も。きっと、私は〇〇だからしゃーないねん、と免罪符を手に入れた気分になるからじゃないかと思う。もしくは〇〇な私に酔っているだけか。

果たして私はマルチポテンシャライトなのか、ただの完璧主義の逃げ腰野郎なのか。どちらかが全てじゃなくて、混じり合っているんだろう。白黒付けなくたっていいんだよ、完璧主義の私!!

とりあえず、ずっとやりたいと思いながら「まぁキャンバでできるものも多いしな…」と避けていたアドビ・イラストレーターの契約をして、練習本を買い、夜な夜な勉強しています。

器用貧乏ではなく器用富豪になりたいですね…!それでは、また!


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