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オフィスでの6つのコミュニケーションを分析。リモートワークに足りないものは雑談だった。

Beforeコロナにおいて、リモートワークへの移行を阻害していた一番の理由は「対面じゃないとコミュニケーションの質が落ちる」ことでした。

withコロナとなり、リモートワークが始まった今。

インフラなど意外な落とし穴がありつつも、やはりコミュニケーションの課題が上げられており、実際にデータとしても表れています。

以下は国交省のアンケートになりますが、一定の差はあれど、これまでのリモートワーク経験に関わらず、コミュニケーションの課題は発生していることになります。

グラフ①

出所:国土交通省「令和元年度のテレワーク人口実態調査結果」
※一部省略し使用

また、いち早く全社リモートとなったGMOさんのアンケート結果でも、やはりコミュニケーションの課題が一定数上がっています。

グラフ②

出所:GMOインターネット株式会社 「在宅勤務に関するアンケートを実施~回答数2,800件の従業員(パートナー)の声から在宅勤務の課題を抽出~」

このような結果もあると、ますますリモートでのコミュニケーションに苦手意識を持ってしまいがちです。

では、実際にコミュニケーションにおいて何が一番課題となるのでしょうか。

今回は、実際に様々なリモートワークに関するツールを使用した上で、オンラインにおけるコミュニケーションの何が課題となっているのか、考えていきたいと思います。

前提事項:そもそもオフィスでのコミュニケーションって?

リモートでのコミュニケーションの課題を考える前に、前提としてオフィスでどんなコミュニケーションがあったのかを整理したいと思います。

私は、大きく分けると6つのコミュニケーションがオフィスで発生していたと思っています。

人数規模×公式・非公式の観点で分けると以下のよう分類されます。

グラフ③

■多人数×公式なコミュニケーション

①情報発信・情報共有
こちらは、会議での資料や連絡事項などを多数の人に発信する際のコミュニケーションとなります。

大企業では、社内掲示板やイントラネットを用いて、制度の改定や異動制度の募集などを行っていることなどもあったと思います。

②会議
その名の通り会議になります。

会議体によっては人数規模は異なると思いますが、オフィスではMin4名以上ぐらいで、様々なディスカッションや承認、進捗報告の場などとして活用されていたと思います。

■少人数×公式なコミュニケーション

③業務報告・業務相談
こちらは会議よりも少しラフな業務についての話し合いのイメージです。

例えば作成した資料内容のレビューや業務を進めていく上での不明点を上司や同僚に確認するといったコミュニケーションです。

複数人で行うこともありますが、最大3名程度で、それ以上の人数で行う場合は会議となるイメージです。

④1on1
こちらは導入されていない企業もあるかもしれませんが、週に1回30分程度、上司と部下でざっくばらんに話す面談となります。

必ずしも業務の相談だけでなく、普段の悩みや自身のキャリアについて部下が話す場でもあります。

1on1について詳細を知りたい方は、私が勤めているハイマネージャーの代表の森が記事を書いているのでこちらもご参考にしてください。

■多人数×非公式なコミュニケーション

⑤飲み会
厳密にはオフィスでのコミュニケーションではないのですが、チームで行う飲み会や社内全体の懇親会などがこちらに含まれます。

飲みにケーションと呼ばれるだけあって、関係構築に貢献している部分も多く、職場における非公式なコミュニケーションとして重要視されている方も多いのではと思います。

■少人数×非公式なコミュニケーション

⑥雑談
オフィスで意外と多く行われているのがこの雑談です。

オフィスでのすれ違いざまや休憩室やタバコ部屋などで発生し、他愛もない話から業務についての話など、その名の通り”雑”談というだけあって、様々な会話がされていたと思います。

非公式なコミュニケーションでありながら、雑談は重要だという意見も強くあり、多数の本が出るなど注目されています。

より細かく分類すると、挨拶などもオフィスで行われるコミュニケーションとしてあると思いますが、大まかには上記6点がオフィスで発生していたコミュニケーションだと考えています。

検証:リモートワークで実施するとどうなるか?

さて、オフィスでのコミュニケーションを整理できたところで、リモートワークで実施するとどうなるか、早速検証していきたいと思います。

最近リモートワークに関するツールは多数出てきていますが、上記6つのコミュニケーション全てに違うツールを使い分けるのは現実的でないため、皆さんが良く使われているであろう、ZoomやG Suite、Slackなどメジャーなツールでの検証します。

また、判定は以下基準で行います。

〇:リモートワークで実施しても問題ない
△:実施できなくはないが、やりづらい
×:実施不可

①情報発信・情報共有  「判定:〇、使用ツール:Slack, G Suite(Drive)」

こちらは、オフィスで働いてた際もツールを使っていたことも多いと思いますので、リモートワークでも全く問題ありません。

ファイルはGoogle Driveに格納、格納したものをSlackで対象者に共有すれば、簡単に情報発信・情報共有ができます。

また、Slackはチャンネルを複数作れるので、全体向けやチーム向けなど対象者に合わせて発信・共有も可能です。

もちろん、会社によってDropboxやTeamsなど違いはあると思いますが、、それらでも全く問題ないと思います。

②会議  「判定:〇、使用ツール:Zoom」

会議もZoomを使えばほとんど問題なくリモートワークでもコミュニケーションが可能でした。

但し、前提としてビデオカメラを使って相手の顔も見えている状況の場合です。

ビデオがついていれば、相手の表情も見え誰が話してるかも分かり、画面共有をすれば資料も確認できます。また、ドキュメントで議論のポイントをまとめながら行えば認識の齟齬もおきづらいです。

また、何かイメージ図を示したい場合はホワイトボード機能もありますので、ほぼ会議室のような感覚で会議が可能です。

図1

もちろん、複数人の声が被ったり相手すると、聞こえづらいこともありますが、それはオフィスの会議でも同様なので、リモートワークによる問題ではないと思われます。

そういうことが起きないよう、コミュニケーションルール(発言は順番にする等)を設定したり、大人数の時は司会を設けるなど工夫があると、さらにスムーズになるでしょう。

ちなみに私のクライアントでは、数十人でウィンセッションと呼ばれる他の人を褒めあうMTGをしておりましたが、全く問題なく行えていました。

③業務報告・業務相談  「判定:〇、使用ツール:Slack,Zoom」

こちらも、Slack,Zoomを使えば問題なくできました。

Slack:細かい確認や緊急度・重要度の低いもの
Zoom:一定ディスカッションが必要なものや緊急度・重要度の高いもの

といった形で使い分ければ特に苦も無くコミュニケーションできます。

むしろ、オフィスだと細かいことでも直接聞かれてしまい、中々集中できない....ということもあったと思いますが、それが解消されます。

また、Slackで送られてくれば返答のタイミングも一定自分でコントロールできるので、業務報告・業務相談に関しては、リモートワークの方が良いんじゃないかなとも思いました。


グラフ⑥

↑このように話しながらドキュメントも共有すると認識齟齬が起きづらいです。

④1on1 「判定:〇、使用ツール:Zoom」

1on1も会議や業務報告・業務相談とやり方は同様で、Zoomを使えば問題なくできます。

悩みやキャリアなど、話すと気恥ずかしいことなどは、あえてビデオをオフにすることで、対面よりも話しやすくなったりもします。
(友達やパートナーと電話をしていて、ついつい色々話過ぎちゃう感覚に似ていますね。)

⑤飲み会 「判定:△、使用ツール:Zoom」

最近流行っているZoom飲み会。私も自社のメンバーと一緒に実際にやってみました。

結果は、できるけどやりづらい...という感じでした。

会話自体は顔も見えるので問題ないのですが、飲み会だと会話に対しての応答が一斉に飛んだり、反対にお見合いしがちになったりと、会話のテンポが生みづらいなと思いました。

オフラインではその場合、阿吽の呼吸でどっちが話すか譲り合ったりすると思いますが、それはZoomなどのオンラインツールでは難しいなと思いました。
(特に人数が多くなればなるほど)

一方、Zoomでもブレイクアウトルームという部屋を分ける機能があるので、飲み会の座席ごとに違った会話が発生している、といったエクスペリエンスは疑似的に体験できて面白いと思います。

また、自宅だと気楽に参加できるし、終わったらすぐ家で寝れたりするので、その点は楽かもしれません。

ちなみに背景画像を変えて楽しんだり、スクショも記念写真で簡単に取れるのが今風で面白いです。

⑥雑談 「判定:△、使用ツール:Zoom、(Slack)」
一番リモートワークで実施するのが難しかったのは、雑談かもしれません。

確かにZoomを開けば、問題なく会話ができるのですが、わざわざ雑談のためだけにリンクを発行して相手と話すのって手間だし、相手にもなんだか申し訳なくなってしまいます。

また、Zoomなどで行うと時間をコントロールしづらく、雑談が盛り上がってしまうと、必要以上に話してしまうこともあります。
あくまでも、休憩のような位置づけのため、長く話すことは好ましくありません。

もちろんSlackなどテキストでも雑談は可能ですし、そうしている企業の方もたくさんいます。

ただ、繰り返しますが雑談って他愛もない話が多いので、わざわざテキストにするのは少し面倒です。

また、テキストだと文脈などもちゃんと踏まえた上で送らないと話が伝わらないこともあるので、雑談に気を使うのは少し違うなと思ってしまいます。

オフィスにいた時のような、ちょっと休憩がてらコンビニ行かない?とか、タバコ吸おうよ、みたいな雑談の仕方は再現が難しいなと思いました。

さて、つらつらと検証結果を書きましたが、結論をまとめると以下となります。

結論:リモートワークでは非公式なコミュニケーションの再現が難しい

リモートワークでコミュニケーションがしづらい!と思ってしまうのは、こういった非公式なコミュニケーションの再現が難しいからなのではないかと思います。

グラフ⑧

まとめ:リモートワークに足りないものは...

今回の検証では、非公式なコミュニケーションがリモートワークでしづらいというのが結論となりました。

一方で、会社内だけでなくプライベートでもニーズがあることからか、飲み会に特化したオンラインツールは様々出てきています。

例えば、たくのむ、みんなのオンライン飲み会、housepartyなど様々です。




しかし、雑談は特化したサービスなどが現状はあまりない印象です。

前述の通り、Zoomなどで実現はできますが、話すタイミングを決めたり(15時は休憩時間にして雑談をする等)、話す時間は15分まで、みたいな意識を皆が持たないと難しいと思いました。

また、”気軽に話す”という雑談の良さを再現することが中々できないなと思いました。

実際にフルリモートになってから社内での雑談の量も減ってきたと思いますし、意識しないと仕事だけの会話になってしまいます。

結論をまとめると、「リモートワークに足りないものは雑談だったのです。」

ちょっと宣伝になってしまいますが、このような状況に課題感を持って、私が勤めるハイマネージャーではリモートワークにおける雑談特化サービス「RemoRoom」をリリースすることとなりました。

キャプチャ (1)

RemoRoomでは、「気軽に話す楽しい雑談」を再現するために、10分で消える音声雑談ができるサービスとなっています。休憩室やタバコ部屋での会話をリモートワークでも実現できたらなと思っています。

詳細は以下よりご確認ください。

リリース前ではありますが、既に応募がたくさん来ていたり、日経新聞などのメディアにも取り上げられていて、やっぱり皆さんも雑談が必要だと感じているのかなと思っています。

リモートワークに足りない雑談を取り戻すために、私も頑張りますので、引き続きよろしくお願いします!

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ハイマネージャー株式会社取締役COO。組織のエンゲージメント向上をサポートするパーソナライズド・マネジメントサービス「HiManager」、10分で消える音声雑談サービス「RemoRoom」を提供しています。 リモートワーク大好きなので、リモートワーク中心に色々発信していきます。

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コメント (2)
私の妻は、小学校教諭です。彼女が勤めはじめた30年前、職員室では、休み時間になると雑談で溢れていたそうです。それが今や職員室に帰ってくる人さえいないそうです。効率化とか、生産性といかいう無機質な概念に「文化」が破壊されていきます。

昔は良かったなどと言うつもりはありませんが、取り戻さねばならない大切なものもあります。もちろん、新しいパラダイムで。
コメントありがとうございます。

仰る通り、時代によって変化している中で、さらに昨今のリモートワークで拍車をかけているのかもしれません。

改めて雑談について見直す良い機会だと思っています。
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