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【日経新聞から学ぶ】ロシア、ガス供給再開延期 G7価格上限案に反発か

ロシアから欧州への天然ガスのパイプライン、ノルドストリーム1が完全停止しています。

ロシア、ガス供給再開延期 G7価格上限案に反発か
ロシア国営の天然ガス会社ガスプロムは2日、欧州向けガスパイプライン「ノルドストリーム」での供給再開を当面延期すると発表した。背景には欧米による対ロシア制裁への反発がある。主要7カ国(G7)の財務相が2日に合意したロシア産石油の輸入価格上限設定に対抗措置を取った可能性も否定できない。

ガスプロムは送ガス用タービンの定期的な保守・修理を理由に、8月31日から3日間の予定でノルドストリームでのガス供給を停止していた。9月3日午前4時(日本時間同日午前10時)に再開予定だったが、直前の2日夜に一転して延期を発表した。再開のめどはたっていないという。

(出典:日経新聞2022年9月4日)

元々ロシアは3日間のメンテナンスの後、操業を再開すると発表していました。しかし、上掲の日経の記事の通り、G7諸国がロシアの石油輸出に価格上限を課す措置を12月5日に導入することで合意したと発表した数時間後に、停止の延期が公表されました。

欧州委員会の主席スポークスマンであるエリックマーマーは次のようにツイートしています。

ツイッター

EU加盟国はまた、米国を含む国々から海上輸送の液化天然ガスの購入を増やすなど、ガスの供給の多様化を模索しています。ノルドストリームの完全な停止により、ロシアのガスをEUに供給する重要なパイプラインルートは2つだけになります。1つはウクライナ経由、もう一つは黒海とトルコ経由です。

EU圏へのガス供給への懸念が一段と高まり、天然ガス価格が再び上昇する可能性が大です。それは、そのままEU圏のインフレ促進へとつながります。

9月8日にはECB(ヨーロッパ中央銀行)の政策金利理事会が開かれます。前回の0.5%~利上げ幅を0.75%に拡大するとの見方が強まっています。EUは深刻な景気後退の瀬戸際に立たされています。

未来創造パートナー 宮野宏樹

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