見出し画像

タスク管理の3つの種類

タスク管理の3つの種類
■タスク管理とは?

 タスク管理が必要になる場面はいろいろとあります。自分の仕事を効率化させるとか、チームの仕事を取りまとめるとか、仕事を見える化するといったケースが考えられます。これらのケースに適したタスク管理の項目は、異なります。今回は、タスク管理にはどのような種類があるのかということについて考えていきたいと思います。これらの種類を理解することによって、自分が置かれている状況において、どのようにタスク管理をすると有効かということが理解できると思います。

■タスク管理の種類
 タスク管理には大きく三つの種類があります。タスク管理のそれぞれの種類の目的とタスク管理方法のポイントについて説明をしていきたいと思います。

①効率化型
 一つ目のタイプというのは効率化型のタスク管理です。目的は、自分の仕事の期限を把握し、やらなくてはいけないタスクを忘れないようにすることです。そうすることによって、自分の仕事を効率的に進めるということを目指しています。

画像1

 効率化型のタスク管理で必要なことというのは、自分のタスクを列挙していくということです。そのために、タスクを列挙しやすいようにシンプルな構造になっているということが求められます。タスク自体は概要と内容といった二つぐらいのレイヤーで整理していくことをお勧めします。そしてタスクを洗い出した後に必要となるのは期限を明確にすることです。そのためには、各タスクの期限がわかるようにフォーマットを整える必要があります。更に必要な項目は対応状況です。対応状況には各タスクにおいて、どのような対応しているのかが、わかるように記載していきます。そしてステータスという項目も重要です。ステータスには対応中なのか完了したのかというようなステータスが一目でわかるように表していきます。そして効率的にタスクを完了させるためには、期限切れのタスクや今日やるべきタスクというのを把握しやすくしておくということが求められます。そのためには、エクセルの条件付き書式という機能を使って、期限が過ぎているのに完了していないタスクは赤くセルを塗り、本日が期限になっているタスクを黄色く塗るなど、一目で何をやらなくてはいけないのかということを把握できることが求められます。これが効率化型のタスク管理で必要なフォーマットということになります。

②見える化型
 もう一つのタスク管理のタイプは、見える化型というものです。タスクを洗い出して、業務量を算出することが目的です。つまり、今自分やチームが抱えているタスクがどれだけあるのかというのを網羅的に抜け漏れなく洗い出していくということが求められます。その上でタスクを構造化して他の人にも説明しやすいように整理していくことが必要です。なぜならば、見える化型のタスク管理において最も重要なポイントというのは第三者に対して、自分あるいは自分たちのチームの仕事を説明するということが必要だからです。
 そして、見える化型のタスク管理で必要なもう一つのポイントというのは、業務量を算出するということです。各タスクの業務量を算出することによって、自分たちの業務量がどれくらいあるのかということを定量的に説明することが可能になります。そうすることによって現在の体制で十分なのかそれとも現在の体制を強化する必要があるのかといった具体的な対策を打ちやすくなります。説明を受ける上司なども判断・意思決定が容易になります。

画像2

 そのため、見える化型のタスク管理では、まず大項目、中項目、小項目といった形で構造化しながらタスクを網羅的に洗い出していくということが第一歩となります。その上で各タスクにおいて業務量がどれくらいあるのかというのを算出していきます。そのためには、タスクの1回あたりの処理時間と処理件数というものを明確にすることが求められます。処理時間と処理件数が明確になれば、後はそれらをかけ合わせれば業務量が自動的に算出することが可能です。このようにして各タスクの業務量を足し合わせれば、タスク全体の業務量を算出できます。以上のように見える化型のタスク管理では、タスクを洗い出すということと各タスクの業務量を算出するということが必要です。それによって自分たちの業務全体の業務量を算出できますので、客観的・定量的に打ち手を検討することが可能になります。

③プロジェクト型
 タスク管理の三つ目のタイプというのはプロジェクト型と呼ばれるものです。 複数の部門やメンバーをまとめていくことが目的です。数カ月から1年以上の長期にわたり、複数の部門やメンバーが関与するようなプロジェクトにおいて有効となります。

画像3

 プロジェクト型のタスク管理において必要なことというのは、担当者を明確にするということです。特に複数の部門などが関わるようなプロジェクトにおいては、担当者が不明確なグレーゾーンの仕事というものがあります。そういった仕事は、ほっておくと誰も手をつけずに、期限が迫ってきて対応しようとして、間に合わなくなるという事態になりがちです。ですから各タスクの担当者を明らかにするということが極めて重要です。そのため、タスク管理表に必ず担当者という項目を設けてタスクを管理していくということが求められます。 またプロジェクトのスコープが明確になっているような場合にはWBSのような形式にして管理していくことも考えられます。 WBS のような形式にすると、効率化型のタスク管理表の期限を開始日と終了日という形に分割する場合があります。そうすることで数ヶ月先のタスクであってもいつ着手すればいいのかわかりますので、現時点で何が終わっていなくてはいけないのかというタスク管理がしやすくなります。

 以上のようにタスク管理には、 効率化型、見える化型、プロジェクト型の三つのタイプがあります。タスク管理の目的や狙いに応じて、どのタイプのタスク管理が必要なのかというのを見極めることが大切です。そしてタイプに応じてエクセルのフォーマットをカスタマイズしていくことで、自分や自分たちの仕事にあったタスク管理が可能になります。

(第22回 2021/8/17)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?