大学入試の指定校推薦への非難に、高校受験もどうなのか?
『大学入試の指定校推薦への非難に、高校受験もどうなのか?』と思うので、今回取り上げました。
はじめに
日本の大学入試、近年は推薦入試が増えてきていますが、以前から指定校推薦についての非難が多くありました。
一方、高校入試の際、公立の高校を中心に、いわゆる内申書が入学試験と共に重視されることが問題視されています。
そこで、今回その辺りを書いていきたいと思います。
指定校推薦が非難される理由
非難される理由は、定期テストや提出物が評価対象となる成績により、大学に楽に入ることに対することのようです。
指定校推薦は本当に楽な入試か?
高校1年生から3年生の1学期又は2学期までの成績が評価対象となります。
年4回から5回の定期試験での各教科の高得点、提出物、体育や芸術の授業評価など全ての教科が評価対象となることが多く、全教科をしっかり取っておく必要があるため、いくらテスト範囲がハッキリしているとあっても、かなり大変ではあります。
また、教科の成績以外に、欠席を少なく、学校活動に積極的に参加するなども求められることが多いです。
指定校推薦のデメリット
指定校推薦は、毎年必ず大学側から来るとは限りません。
また、以前は来ていなかった大学や大学の学部から枠をいただけることが有ります。
そこで、あの大学のあの学部への指定校を取りたいと思っていても、思うとおりに行くとは限りません。
また、出願が、この高校からは何名までという人数の制限がありますから、大学側が求める成績以上の成績を取っていたとしても、必ず出願できる保証は無いのです。
中学の内申点と高校入試
高校入試の際、公立の高校を中心に、いわゆる内申書が入学試験と共に重視されています。
そこで、以前内申点が高くつきやすい中学が話題になり、全国から注目されたこともありましたね。
なんでも、難関校ですと、当日の試験で高得点を取ることは当然として、内申点もオール5というような生徒ばかりなのだそうです。よって、内申点が高く出ないと、公立の高校を諦めることになるため、内申点が取りやすい学校に入学したいといったニーズが生じたようです。
私が中学の内申点に疑問を持つ点
大学受験では、一般入試もあれば、推薦入試もあり、また、推薦入試も多様な方式となっていて、内申点が低い場合、難関大への道が閉ざされるということはありません。
一方、中学の内申点は、一部地域では、受験したもののほぼ全員が学校の成績がオール5であるという話があります。
よって、地域によっては、中学3年生で難関公立高の問題に対応できる学力を付けたとしても、中学3年間の授業の成績が足かせとなり、公立の場合、ランクを落として受験を検討しなければならなくなったり、私立高に進路を限定していく必要が出てきてしまうからです。
中学生の時期というものは、反抗期にある子どももおりますので、3年間の間に、学習意欲が停滞することもあります。将来に向かって、最後に頑張って結果を出せば良いということが出来る状況でないことは、子どもの発達とのバランスを考えた時にあまり良い状態では無いように感じています。
公立高校受験も格差の温床
公立高校受験も、当然通塾させる家庭は多いです。
また、家庭教師や個別指導を利用する家庭もあります。
内申点は、割と簡単に上げる方法があります。
要するには、定期テストの対策がしやすく、内申点を高く付けてくれる担任の組み合わせが最強です。
しかし、こうしたセットを求められる家庭は、限られます。
要するには、格差の温床となりやすいです。
最後に
高校受験において、中学3年間の成績の必要性があるか大変疑問です。
公立の高校受験にも、近年は推薦入試が増えていますし、推薦入試では内申点を重視することは有っても良いと思いますが、一般入試まで必要性が有るかかなり疑問です。
中学生は反抗期もあり、体調も変化を起こしやすい時期です。学校の成績が入試に影響があるとなると、子どもの発達とのバランスも良くありませんね。
一般入試まで内申点を重視する必要があるかをよく検討してほしいと思います。