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【現役人事が語る!】部下や同僚から一目置かれるビジネスパーソンになる方法

はじめに

あなたは仕事をしていて、「周囲から信頼されていて頼られている!」と感じることがありますか?

もし同僚や部下から、憧れの目で見られ、困ったことがあれば頼ってもらえ、人間としても信頼されるとしたら、とても誇らしいことではないでしょうか。

今日は少しでもそのような状況に近づくためのヒントをご紹介したいと思います。

自己紹介

こんにちは!私、川上 未来と申します。私は新卒で日経225に属する巨大企業で人事担当者としてキャリアをスタートしました。そして現在は転職を経て、都内IT企業の人事担当者として仕事をしています。

人事の視点から「部下や同僚から一目置かれるビジネスパーソンになる方法」について話をします。

PM理論

部下や同僚に一目置かれるために参考になるのが「PM理論」です。

この理論は「リーダーシップを行動によって4つに分類するもの」になります。少し分かりづらいと思うので、順番に説明します。

PM理論では、「P機能とM機能の2つの能力要素の強弱により、リーダーシップを以下の4つに分類」しています。「PM・Pm・pM・pm」と4つのタイプがあり、大文字=強い、小文字=弱いという形で示されています。

※PとMが何を指すのかについては以下で詳しく説明します。

【4つの分類】

PM型(P・Mともに大きい) 目標を達成する力があると同時に、集団を維持・強化する力もある。理想的なリーダーシップのタイプ。

Pm型(Pが大きく、Mが小さい) 目標を達成することができるが、集団を維持・強化する力が弱い。

pM型(Pが小さく、Mが大きい) 集団を維持・強化する力はあるが、目標を達成する力が弱い。

pm型(P・Mともに小さい) 目標を達成する力も、集団を維持・強化する力も弱い。

(※グロービス経営大学院より)

このようにリーダーシップのありかたを4つに分類しています。①→③→②→④の順番で好ましいスタイルだと言われています。

それでは次にP・Mが何を示すのかを説明します。

P→Performance(目標達成)

まずはP機能について説明します。Pは"Performance"の頭文字で「目標達成」を指します。具体的には「目標を定めて集団を叱咤激励しながら目標達成を目指すこと」を指しています。

一般的に私たちがイメージするかっこいいビジネスパーソンの像は、「目標を掲げて、チームを鼓舞しながら目標達成をする」というものではありませんか?

やはり理想リーダーは自身が先頭に立って、チームの目標達成のために周囲を叱咤激励をしながら進んでいくものだと思います。

ちなみにP型のリーダーシップが育まれやすい環境としては「単純なビジネスモデルの会社・ノルマが厳しい企業」です。

このように「目標達成こそが命!」というような数値のノルマが厳しい会社もありますよね。そういう会社ではP型のリーダーシップが育ちやすく、会社内でも求められているでしょう。

M→Maintenance(集団や組織の維持・強化)

次にM機能について説明します。Mは"Maintenance"の頭文字で、「集団や組織の維持・強化」のことを指します。

部下の面倒をよくみたり、チームメンバー同士で争いなどが起こった時に、仲裁に入ることなどがM機能になります。

先ほどのPの目標達成型のリーダーシップとは異なり、チームの維持・強化に主眼をおいたものになります。

仕事の進捗がよくない部下がいた場合に、「今月の目標数値は〇〇だぞ、頑張れ!」というアプローチではなく、「最近、調子どうかな?何か仕事で困っていることはないか?」というように支えるスタイルのリーダーシップになります。

このようなM型のリーダーシップが育まれる環境としては「強烈なプレッシャーがなくとも利益の出る老舗企業」が考えられます。利益はすでに出ているので、会社で共に働く仲間との関係性の維持・強化もリーダーの役割になっているのです。

日本人はM型

日本人は「輪を持って尊しとなす」という文化があります。そのためリーダーシップのあり方も「M型」の力が育っているビジネスパーソンが多い傾向にあると言われています。

確かに自分の周りを見ても、目標を設定してガンガン突き進んでいくタイプよりも、部下の面倒をよく見てチームの空気を大切にするリーダーの方が多いように思います。

そして、そのようなリーダーを私たちは「優しくて良い上司だ」と思いがちです。しかし本当に良いリーダーとは組織の空気を読みつつも、様々な人を鼓舞しながらチームの目標達成にコミットできる人ではないでしょうか。

【参考】PM型のリーダーになるための方法

ここまでPMの機能について説明をさせていただきました。

ここからは「PM機能を高めるための方法」について説明します。次のようなサイクルで行います。

【①社内調査】社内調査(サーベイ)を活用して同僚や上司、部下に「自身の行動を客観的に評価」してもらいます。

【②自己評価】次に自分が「PMの4分類」のどこに属するかを自己評価します。

【③ギャップへの気付き】①・②を完了させると「客観評価と自己評価の差」が見つかると思います。この"差"が改善の余地となります。

【④アクションプランの作成と実行】 ギャップを認識した後は、自己分析を行い、PM理論に沿って「自分が職場でどのような行動が取れるか」を考えます。

例えば、P機能を高めるために「目標達成が曖昧だったから、明確化したものをメンバーに伝えよう」や、M機能を高めるために「仕事の会話のみだったので、たまにはプライベートの話でもしてみよう」などのアクションを作成して実行します。

【⑤振り返り】毎週など期間を決めて、自分の考えたアクションプランがしっかりと実行できたかを確認します。もしくは月例で自身のリーダーシップについて、自分の上司と確認の時間を持つなどして、振り返る機会を持つことにします。

【PDCAを回す】①〜⑤を短いサイクルで回し、自身の行動を変容することでリーダーとして成長していくことができます。

リーダーシップは行動=変革が可能!

「リーダーシップは生まれ持った性質」だと思われるかもしれませんが、人材開発の分野では「リーダーシップは行動」と考えられています。

誰もが行動を変容することで、理想的なリーダーに近づくことができるので、PM理論をひとつの参考にしながら、自身のリーダーシップをPM型に近づけられるように努力してみてはいかがでしょうか。

自身のリーダーシップがPM型に近づくにつれて、目標達成のためにチームをひっぱり仕事の成果を出すことができ、同時にメンバーから頼りにされ、信頼されるリーダーになれると思います。

まとめ

リーダーシップの型には4つのパターンがあります。その中でもPM型を目指すことで、理想のリーダーに近づくことができます。

まずは自身の現在のリーダーシップの型を理解して、理想に近づくためのアクションプランを作成して実行することで、そこに徐々に近づくことができます。

その結果、仕事の成果とメンバーからの信頼を同時に獲得できるようになるかもしれません。

本日のお話は以上になります。長文を読んでいただきありがとうございました。

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