見出し画像

ミャンマーのクーデターを簡単に解説してみた

今年の2月1日。国軍がクーデターを起こし、民衆の虐殺が始まると言う最悪の事態に発展しました。このまま国軍に政治を任せたら何されるか分からないということで、民衆は必死に抵抗を続けていますが、大量の武器を持った国軍との戦いは厳しいと思われます。

ミャンマーはどんなところ?

まずは、ミャンマーとはどんなところかです。東南アジアで、首都ネピドーには東京から飛行機でわずか5時間。インドとタイに挟まれている国です。第二次世界大戦後くらいから長く軍事政権が続いており、首都ネピドーの街は、まさに軍都というか、道路から建物が見えないような独特な街になってるそうです。

社会主義システムで発展して来ているため、建物のほとんどは民間ではなく、国や行政のものです。となると、公務員の権限は強そうですが、JICAの報告書によると、公務員の腐敗は結構酷いそう。

ミャンマーの歴史ー軍事政権の始まり

陸続きの国なので、周辺国との戦争は絶えず、経緯は結構複雑です。なのでざっくりと。
第二次世界大戦前後、イギリスに一度植民地にされて、日本の力で独立国家ビルマ国となり、日本が戦争に負けると再びイギリス領となり、1948年にビルマ連邦として再び独立しました。その後、周辺国の影響で度々紛争が発生し、国軍が政権をゲット。1988年に民主家運動も起きますが、変わらず国軍はずっと力を持ち続けていました。

なぜクーデターは起きた?

国軍内部の詳しいことは分かりませんが、2015年アウンサン・スー・チーさん率いる国民民主党が選挙で圧勝したことが、大きく関係してます。それまでも、国軍もある程度は民政を認めていたけれども、手綱を持った状態になっていて、選挙に負けたことで、手綱を引き戻したような状態です。
恐らくは、一部の人の利権を維持するため、そんなところだと思われます。

今後予測される、さらなる脅威

クーデターだけならまだしも、民衆への激しい弾圧が続いています。この状態に来ると、治安どころではなく、政権と民衆の戦争状態になります。

今後予測される状況は3つ
・軍事政権が完全に国を掌握する
・政権と民衆の争いが泥沼化する
・民衆が勝って、逆クーデターを成功させる

まず、軍事政権が国を完全に把握した場合、報道規制が敷かれ、独裁国家となるでしょう。他国からの圧力によって孤立は避けられず、必然的に中国に近づくことになります。

政権と民衆の争い激化ですが、これは結構ありうる話です。昔からよく、国内部の争いは他国の代理戦争でよく使われたりします。現状既に、実質的に、軍政は中国に、民衆は欧米に支持されているような状態にあります。争いが激化して、様々な国から武器提供を受けるようなことがあれば、苛烈になるでしょう。

民衆が勝って、逆クーデターを成功させることですが、よっぽどのことがない限り、そう簡単にはならないでしょう。過去の歴史を振り返っても、一度争いごとが起きれば、ダメージが出ても、やすやすと負けを認めないのが人間です。

ただ、どこかの国が圧倒的な軍事力で鎮圧すれば話は別です。アメリカか、インドか。あるいは80年ぶりに、日本が介入するかですね。

アジアの問題は、日本の問題

日本の学校教育では、戦争の影響か、あまり地政学について教えていなかったりしますが、アジア最大の中国が他国との紛争を巻き起こしている中、日本はバランサーとしての立場が求められるようになって来ています。

経済発展をして、人口も急激に増えて、国際的に力を持ってきたアジア諸国は、今後様々な難題を抱えることになります。日本に期待されていることは多いので、未来はもっと、世界に求められる国になれたらいいですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?