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不動産売却の基本の「キ」

(はじめに)

いつもお世話になっております。京栄コーポレーションの横川です。
これから不動産のご売却を考えている方に向けて、より良い選択
ができるよう皆様のご選択の一助になればと思い、執筆させて
いただきました。

不動産会社は不動産流通の最前線で仲介を行う「不動産のプロ」であり、販売活動を主体となって行います。私自身、前職は大手不動産会社に10年ほど勤めており、様々な不動産売買を経験させていただきました。
率直なお話になりますが、お客様の希望と厳しい会社のノルマとの板挟みに違和感を感じるようになりました。価格を決めるのも、購入申込に対して売却を決めるのも、そしてどこの不動産会社で売出すのかを決定するのは売主様です。様々なご決断に際し、適切で正直なアドバイスができるパートナーを目指し、現職に至ります。一緒にご納得のいくお取引を目指していきましょう。

(ご売却の「事前準備」を進めましょう。)

これから不動産の売却を考えている方は、次の3つの「事前準備」を進めることをお勧めいたします。

(1)目標を設定する

(2)資金計画を考える

(3)不動産会社の情報収集をしておく

不動産という大きな資産のご売却に際し、売主様には次のような重要な判断を迫られることとなります。
「いくらで売り出すか」「価格交渉に対してどう対応するか」
「契約条件はどうするか」
高額な資産である不動産のご売却だからこそ、ひとつの判断次第でその後の人生を左右するような局面もあるかもしれません。判断に悩まれることも、当然ながらあるあと思います。そんなときに目標が定まっていて、
資金計画をしっかりお考えになっていて、さらには信頼できる不動産会社をパートナーとすることができれいれば、判断のための「軸」がブレることはありません。後悔をしないご売却のためにも3つの準備をお勧めしています。

◆目標を設定する

不動産売却の「目標」ってどんなことでしょうか?
「少しでも高く売りたい」「より早く売りたい」
これらも目標ですが、「なぜ高く売りたいのか」「なぜ早く売りたいのか」
をご自身に一度問いかけてみてください。

・転勤までに住まいを売って新居を購入したい
・家族が増えて今の住まい手狭になった。広い家に買い替えたい
・離婚成立に向けて早く家を売却した
・相続した家を相続人同士で揉めずに高く、早く売りたい

不動産をご売却される目的には、売却価格や売却スピード求める以前に上記のような「住みやすさの向上」や「煩わしさからの脱却」などの何かしらの「理由」があるはずです。その理由こそが、不動産売却で叶えたい目標だといえるのではないでしょうか。

・通勤しやすい新居に引っ越したいから、○○万円で売れないと困る。
○月〇日までには物件を引き渡したい。
・子供の通学の都合で、来年の3月頃までには■■エリアで生活をスタートしたい。買い替え先の物件が○○万円程度だから、最低でも自宅は○○万円で売りたい。
・離婚成立に向けて価格よりもスピードを重視したい。
・相続人同士で揉めたくないから、早く売りたいけれど皆が納得できるかか   くでないと困る

目的から目標を立てると、このように目標の「金額」や「期限」が具体化します。具体的な目標を立てておくと、心に余裕をもって価格交渉のテーブルに臨むことができます。

もちろん、不動産価格上昇のニュースを聞いて、より高く売りたい!という方も多くいらっしゃいます。ではその「高く」とはいくらなのでしょうか。

◆資金計画を立てる

不動産の購入時には「資金計画」が重要なことはご存知であるかと思います。同じように売却時にも資金計画は大変重要になってきます。
不動産売買では売却金額がそのままお手元に入ってくることは、ほぼありません。とくに住宅ローンの残債や売却物件に共同担保が紐づいている場合は「売却資金で住宅ローンが完済できなかった」
「金融機関に確認したら本物件の売却のみでは共同担保が外せなかった」
なんてことにならないよう、不動産会社と謄本や資金計画を確認するようにしましょう。

資金計画を立てる上で大切なことは次の3つです。
①ご売却後に必要となるお金 (手元に残しておくお金)
②売却できそうな価格
③売却にかかる諸費用

①ご売却後に必要なお金(手元に残しておきたいお金)に関しては、
「売却金額から引っ越し費用を捻出したい」「売却金額を新居の購入費用に充てたい」「終活、老後資金でいくら残したい」という場合の具体的な希望額です。必要経費を除いて、いくら手元に残したいかを考えます。住宅ローンや返済しなければいけない金員等がある場合は、残債や返済額がいくらか確認してから必要なお金を考えるようにしましょう。

②売却できそうな価格は不動産会社の査定額を参考にされると良いでしょう。ただし、不動産会社の査定額は「売却予想額」です。また、不動産会社の中には自社を選んでもらうがために、査定価格をいたずらに吊り上げていたり、架空のお客様の購入予算を査定価格にしていたりします。これは大手、地場業者関係なくノルマ達成のために一定数いますので、査定の際は複数社で査定額を取るなどし、売却できそうな最低限の目安を把握することをお勧めいたします。

③売却にかかる必要経費については、状況によって経費は異なるため一概には言えませんが、一般的には以下が経費になります。
・仲介手数料 (成約価格の3%+6万円と税が上限です)
・印紙代
  (契約金額によって異なります。1,000万円超え5,000万円以下で1万円です。) 
・抵当権設定や住所変更がある場合は抹消や住所変更登記費用
  (抹消や変更登記1件で約1.5万円前後です)
・譲渡所得税 (売却利益がでた場合のみ)

資金計画を立てる上での大事なポイントは「期待できる売却価格から必要経費を引いたとき、どれだけゆとりがあるか」ということです。
事前に設定した目標設定の実現性を、金銭面から確かめていく作業が資金計画です。前述した「相場が良いから、より高く売りたい」とお考えのかたは、この手残りでいくら残すかで考える方も多くいらっしゃいます。
もし資金計画の作成に不安等がございましたら、お気軽に弊社までご相談ください。資金計画の作成からしっかりサポートさせていただきます。

◆不動産会社の情報収集をしておく


「目標を設定する」「資金計画を立てる」という事前準備をしていくのと同時に、不動産売却を二人三脚で進めていく「不動産会社」の情報収集を始めていきましょう。
不動産売却は、人生でそう何度も経験するものではありません。
今回初めて不動産をご売却される方も多いかと思います。複雑な不動産売却で売主様の手助けをし、目標まで導くのが私共、不動産会社の役割です。

不動産会社を選定する際は実際に会ってみて決めた方が良いです。
インターネット上の情報や、机上査定の高い順で決めるのは簡単ですが、
売主様の物件を売却していくのは、会社ではなく担当者です。
担当者の「印象」が不動産売買において一番重要な要素となります。
担当者の人間性や経歴、査定内容の話し方や、根拠の挙げ方などにおいて、
自分が嫌な印象を持つということは、購入希望者も嫌な印象を持つ=買い手がつかない可能性に直結します。
大切なのは「営業能力は看板ではなく人である」ことを念頭に、事前準備の段階では売買を専門に扱っている不動産業者の担当者に会ってみるのが良いと思います。

長くなってしまいましたが、今回はここまでといたします。
長文、乱文にもかかわらず、ご一読いただき有難うございました。

次回は
一括査定サイトを利用する際の注意点」
についてお話しできればと思います。
ご興味ございましたら、今後とも宜しくお願いいたします。

㈱京栄コーポレーション
横川

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