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田舎で新しい価値観に触れる方法とは

知り合ったばかりのKちゃんが、「私の家に来たい、私の話を聞きたい」と言ってくれた。彼女との時間の中で、たくさんの気づきを得た。その中でも「住む場所によって価値観に違いが出るのでは?」と、自分の過去を思い出して考えるきっかけになった。

私の可能性を広げてくれた場所

私の価値観が変わり、視野が大きく広がった場所は、間違いなく東京での暮らしだった。多くの人と出会い、多くの価値観と出会った。そして、その出会いや経験が「私にもできるんじゃないか」とチャレンジする気持ちを生み出してくれた。

Kちゃんは「都会に戻りたいと思わないんですか?」と、私へ何度か質問してきた。わたしは、もう都会生活は満足なんだ、と答えた。Kちゃんはその答えに、納得していないように見えた。

なぜKちゃんは腑に落ちていないのだろう。1つ目は、「Kちゃんの周囲に視野を広げてくれる存在が居ない」ということのようだ。

地方で良く出会う価値観とは

先日、同世代の人と話をした。彼女は地元での生活歴が長く、主婦・ママとして、この土地に暮らしている。私の友人のエピソードを話したら「移住して1年で知り合い居るん?どこで出会ったん?職場??」と聞いてきた。ハッとした。そうか、地元で生まれ育っていると、出会う場所の第一位は「職場」なんだ、と。

思い起こせば。20歳の私は、今の私の姿なんて全く想像もしていなかった。卒業したら、仙台あたりで就職。その後、結婚、出産。それが私が想像する未来のイメージ、価値、だった。そのイメージがガラリと変化したのは、東京でたくさんの価値観に触れたから。

Kちゃんにそんな話すると、Kちゃんは、「田舎の人が、都会の人と繋がりを持てるようなことがしたい」と話してくれた。そうか、彼女が私の言葉に納得していなかった理由のもう一つは、「やりたいことがあったから」なんだ。

地方に長く居るからこそ生まれる「ニーズ」

Kちゃんは「都会の人が地方移住や二地域居住するケースはたくさんある。でも私はその逆。田舎の人が都会の人と交流できる形を作りたい」と、静かに、でも徐々に熱量を上げて話してくれた。私にはその発想が無かったので、とても新鮮に思えた。そして、いつの間にか私は、田舎は価値観が固定しやすい、という感覚をすっかり忘れていたことに気づく。

Kちゃんの「やりたい!」という、強い熱量に私は「彼女のために何が出来るのだろうか、何か一緒にやりたい!」と、強く思った。

Kちゃんは、私に出会えて良かった、と言ってくれた。この言葉に、胸が熱くなった。私がこの土地に来た意味が、ひとつわかった気がした。

「与えてもらう側」から「与える側」の人に変わってきた

Kちゃんが、私と出会えてよかった、と言ってくれた理由の一つに「私のようなライフスタイルや価値観の人が周りにいないから」と話した。

確かに、転職、海外旅行、留学、SNSで人と出会う、古民家に暮らす……など、地元にいる頃の私には「夢のような話」だった。その夢が叶えられたのは、私が描く夢の世界既に叶えた存在とたくさん出会ったから、だった。

東京で一気に広がった、わたしの世界。それには、多くの刺激を与えてくれた人たちの存在があった。そのおかげで今の私がいる。今度は、同じことを私が誰かにしていく。そのフェーズに来たんだ。

ここ最近「自分の経験を伝えたい」と強く思うようになった。きっと、今の私に影響を与えてくれた人たちへの感謝の気持ちがあるのだと思う。そして、誰かに伝えることで、その人たちの思いを昇華させたいのだろう。

求める人がいる場所へ

ここ1ヶ月ほど、不思議なことに私に興味を持って家に訪れてくれる人が続いている。きっとそこには、何かを求めて訪れる人がいて。そして、私に何かの役割があるのだと思う。

私の経験が誰かに影響を与え、そしてその人がまた誰かに希望を与える。いつか私へも、その動きがパワーとして還ってくる。そんな良き循環が生まれる、ワクワク、そしてポカポカした気持ちがここから先に、ふと想像できた。

読んでくださり、本当にありがとうございます^ ^