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1ヶ月の梅収穫バイトが私にもたらしてくれたこと
1ヶ月の梅収穫のバイトが終わった。
初の農家バイトに、体力面の不安が強かったけど、なんとか1ヶ月乗り切ることができた。
というより、大変さよりも得るものの方が圧倒的に多くて、楽しさが明らかに上回っていた。
せっかくのたくさんの学び、気づきを整理していこうと思う。
農作業の大変さ、食のありがたみ
脚立に乗っての収穫。時には木にも登る。
強靭な木の枝が顔などを傷つける。
ムカデやハチ、毛虫など虫に刺される。
炎天下での作業による熱中症。
農作業は、わたしの想像をはるかに上回る、さまざまな危険のリスクがあった。
私自身、大きな事故はなかったものの、脚立からバランスを崩して落ちる、毛虫に刺される、どこでぶつけたか記憶にない身体のアザ、軽い熱中症になった。
農作物をスーパーで目にするまでに、たくさんの労働者がリスクを伴いながら作業していたんだ、と、少しだけ想像ができるようになった。
それと同時に、食のありがたみも、より感じられるようになってきた。
早寝早起きの習慣がついた
ここ半年ほど、人生最大の体調不良が続いていた。
無気力感や、落ち込みやすさ。臆病さ。
身体の重だるさ。
夜遅く寝て、朝も遅く起きる。
そんな生活が続いていた。
バイトを始めると、嫌でも早く起きなければならず、数日間は寝起きのだるさが強かった。
でも、次第に目覚ましの直前くらいに目が覚めるようになり、休日でも7時までには起きられるようになっていった。
体力が基本の仕事なので、寝不足は次の日の事故につながる、と思い、できるだけ7時間以上は睡眠時間を確保するようにしていた。
日中、身体を動かしているからか、夜に自然と眠気が来るようにもなった。
空腹感も感じられるようになった。
予定のない日はダラダラと家の中で過ごすことが多かった私が
「次の休みは○○をしよう!」
と、タスクを紙に書き出し、すべて実行できるようになった。
やりたいことが次々と湧いてきて、嫌なことに目を向ける時間がぐっと減った。
生活リズムがついたこと、思考が前向きになったことは、一番の収穫。
この良い感覚を、継続していきたい。
農作物が地域の人との共通言語に
バイトをスタートしてから初めての休日。
自宅の花壇いじりをしていたら、ご近所の方が足を止めてくれて
「梅取りに行ってるんやって?大変やろ〜」
と、代わる代わる、色んな方がねぎらいの声をかけてくれた。
バイト以前にも、ご近所の方から声をかけて頂く機会はあったけれど。
一気に会話の幅が広がる、そんな感覚を持った。
きっと「梅収穫」ということが、地域の方々との共通言語になっているんだな、と思った。
色んな農作業を経験すれば、もっと地域の人とも違った角度で関われるようになるんじゃないか?
その予測を確信に繋げられるように、他の地元の作物についても知りたいな、経験したいな、と思うようになってきた。
手仕事はたのしい
いただいた梅で、梅酒、梅シロップ、梅みそ、梅肉エキス、梅干しを作った。(梅のアチャールは失敗したのでリベンジしたい)
どれも作るまでは大変そう、と思っていたけど、いざ始めてみると、たのしい。自分が作ったものを使う、という楽しみも広がる。
「広い家に住んだら、保存食をつくる」
という密かな夢が、また叶った。
最近、興味のある野草や薬草。
どくだみやミント、びわの葉をホワイトリカーでつけたり。
びわの葉のお茶を沸かしたり、薬草のお風呂もやってみた。
まだまだ、色んな手仕事にチャレンジしたいな。
自然に逆らわず、受け入れる
収穫中、何度も梅を地面に落としてしまうことがあった。
その落ちた梅を見ながら
「あぁ今までは、梅一つ落ちたら大変、という世界で働いていたんだな」
と、看護師の仕事のことを、ふと思い出した。
梅が落ちた。
なぜ落ちたのか。
梅側の理由か、私自身が原因なのか。
あるいは、環境因子か。
落ちたことで、梅はどんな害を受ける可能性があるのか。
次に落とさないためには、どうしたらいいのか。
たった一つの梅でも、落ちたことで生命に支障をきたすかもしれない…
そんなことを思い巡らせたとき、わたしはずっと大きな緊張感と責任感の中で仕事をしていたんだな、と気づいた。
バイト始めのころ、雇用主が
「梅ひとつ取るよりも、自分の足一本の方が大事!」
と笑いながら話してくれて、心が軽くなった。
雨が続いて収穫ができなくても、梅が熟して自然に地面に落ちてしまっても。
枝や木が雨風で折れてしまっても。
すべては自然の中で起こるもの。
一つ一つの事象を悔やんだり、怒ったり、悲しんでも仕方がない。
自然は偉大だ。逆らおう、人間の力で変えよう、だなんて傲っている。
ありのままを受け入れる。
自然の恵みを受けて、人間はそこに順応していくだけなんだ。
やりたいことがたくさんでワクワクが止まらない
たった1ヶ月だったけど、ここに書ききれないぐらい、多くの収穫のあった日々だった。
さっきも、急に家に来た人たちが、面白い話を提案してくれたところ。
いい風が吹いている。
自分の感覚だけを信じて、ワクワクする方へ向かっていこう。
読んでくださり、本当にありがとうございます^ ^