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家計における上手なお金の管理の仕方
中小企業診断士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者の須田幸宏と申します。
日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)勤務(33年)を経て、経営と家計の双方に対応できるコンサルタントとして2023年に独立しました。勤務時代は中小企業向け融資および教育ローンを通して、延べ2万以上の事業者、延べ1万人以上の家計を支援した実績があります。
事業経営や生活における、「お金」に関連するトピックを投稿していきます。
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家計における「お金の管理」の目的は、収入と支出のバランスをとりつつ、貯蓄を増やしていき、人生や生活を充実させることです。
収入を増やすことはそう容易なことではありませんので、いかに支出を抑えられるかがカギとなります。かといって無理をしてはストレスとなり生活を圧迫しかねません。
無駄遣いを減らし節約するためには、計画的な支出を行い、チェックと見直しをしていく習慣をつけることが大事です。何よりも長く続けられる仕組みづくりがポイントとなります。
1 計画的な支出をする
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(1)予算を設定する
月単位での支出予算額を決め、その範囲内でやりくりするようにします。
そして、給与などの収入からあらかじめ強制的に定額を取り分けて貯蓄をする仕組みをつくるとよいです。残りのお金で生活するようにすれば、着実にお金を貯めることができます。収入が少ない時期は数千円でもできる範囲でよく、大事なのは継続することなのです。
①自動積立定期預金
毎月決まった日に定額を定期預金に自動的に振り替えるものです。
②財形貯蓄
毎月の給与から天引きで定額を貯蓄していくものです。ただし、勤務先に財形貯蓄制度がある場合に限られます。
③つみたてNISA
銀行・証券会社・郵便局などで毎月定額の投資信託を購入するものです。
なお、どのくらいの予算を立てればよいかわからない場合は、まずは家計簿などで月の支出額を把握することから始めるとよいです。
(2)固定費を見直す
光熱費、通信費、保険料など、生活に必要不可欠な支出については、もっと安くならないか検討します。
①電気・ガスの料金プラン見直し
電力会社やガス会社の料金プランを見直し、各種割引サービスの活用や契約メニューの変更などにより光熱費を節約できます。たとえば、契約アンペア数に応じて基本料金が決まる電気料金は、契約アンペア数を下げるだけで料金を安くできます。
②スマートフォンの料金プラン見直し
携帯大手キャリアの格安プランや格安スマホなど、各社の新料金プランが数多くあります。現在のプランを確認して、見直しを検討しましょう。たとえば、データ通信料の見直しや不要なオプションの解約といったものです。
また、格安スマホや他社のほうが安くなるならば、利便性を考慮したうえで、乗り換えを検討します。
③保険の契約内容の見直し
保険の営業担当者に勧められるままに契約している方が少なくありません。不要な特約はないか、保障の重複がないかなど、保障内容を確認しましょう。
必要保障額は、高額療養費制度などの公的保険で保障される額で不足する分を知って見極めることが大事です。
また、子どもが成長して大きな保障が必要なくなった場合などは、死亡保障額を減額して保険料を減らすことができます。
(3)日常生活を工夫する
外食や持ち帰り弁当を減らし自炊を増やして食費を抑えたり、食材をまとめ買いして無駄を減らしたりといった工夫も効果的です。
また、ペットボトル飲料を買う代わりに、水筒を持参することで飲み物代を節約できます。
さらに、エアコンの設定温度を下げたり、省エネ家電へ買い替えたりといったことも考えられます。
細かい節約の積み重ねが大きな効果を生み出すものです。
2 買い物を工夫する
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(1)買い物リストを作成する
出かける前に買う必要があるものだけをリストに書き出し、それ以外のものは買わないようにします。お店の陳列は衝動買いを誘うようになっていますので、術中にはまらないようにすることが大事です。
(2)衝動買いを避ける
買い物は楽しいものです。しかし、欲しいものを見つけても、すぐに買わないようにしましょう。いったん帰宅して冷静になり、ほんとうに必要なものか時間をかけて考える癖をつけるとよいです。
とくに、誘惑が多いコンビニエンスストアなどにはできるだけ立ち寄らないなど、意志を強くもつことが大事です。
(3)ポイントを活用する
クレジットカードや電子マネー、スマホ決済アプリは、利用するとポイントが貯まります。そのポイントで買い物をすれば現金支出を抑えられるメリットがあります。
ただし、キャッシュレス決済は便利な反面、お金を使う意識が弱くなり、つい使いすぎてしまいがちなので十分に注意が必要です。
(4)不要なものを売る
不要品を業者へ買い取ってもらったりフリマアプリで売ったりすることで、収入を得ると同時に家の中の片づけもできます。
貯蓄と整理整頓とは相関関係にあるという考え方があります。つまり、家の中をきちんと整理できる人は管理能力が高く、お金の管理も上手で貯蓄ができるということです。
3 チェックと見直しをする
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何事も計画を立てて実行したらチェックして改善することが大事です。
家計簿をつけることは、家計の管理や節約にとても役立ちます。家計簿というと面倒に思う方が多いのですが、コツコツ継続することがお金の管理には必要です。
(1)自分が使いやすい家計簿を選ぶ
三日坊主にならず長続きできることが大事です。手書き、アプリ、Excelなど、自分に合う方法を選びましょう。
家計簿アプリは、レシートの読み取り機能や自動集計機能があり便利です。レシートの写真を撮るだけで、買った商品、購入先、金額などを費目別に分けて自動的に記載し、集計まで行う無料の家計簿アプリが数多くあります。
(2)項目(費目)はざっくり分類する
項目は細かくしすぎると分類に手間がかかります。住居費、水道光熱費、通信費、交通費といったように主要な項目だけに絞ります。
できるだけシンプルに管理することが長続きするコツです。
(3)開始日と締め日を決める
1日(ついたち)や給料日など、自分が管理しやすい日をスタート日に選びましょう。
(4)目標を設定する
おもな項目(費目)について、具体的な目標を設定するとよいでしょう。たとえば、食費は5万円など、おおまかでかまいません。
(5)家計簿に定期的に記録する
できれば毎日、レシートや明細などを確認し、家計簿に記録します。
週1回とか月1回でもかまいませんが、溜めると面倒になりがちです。
レシートは毎日、通帳は週1回記帳し、クレジットカードは毎月の明細書を確認して記録するなどのルールを決めてもよいでしょう。
何よりも継続できることを最優先し、自分に合った頻度で記録することが大事です。
(6) 収入と支出を振り返る
締め日が来たらできるだけ早い時期に、1カ月分の収入と支出の状況を振り返りましょう。きちんと節約できているか、改善が必要かを検討します。
まとめ
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「お金の管理」ができないと、いずれ家計が破たんしかねません。足りなければカードローンなどで借入すればよいといった安易な考え方は危険です。
計画的な支出を心がけ、チェックと見直しの習慣づけをすることが必要です。自分に合う、できるだけストレスにならずに継続できる仕組みづくりが大事といえます。
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