演奏1

Matsudo × Denmark〜北欧の音楽家から学ぶ幸せのカタチ〜 Day1

[音楽を感じ、自分を表現することの喜び溢れる瞬間]

フォルケホイスコーレというデンマークで生まれた全寮制の成人教育学校をご存知でしょうか。

それは、試験や成績が一切なく、知の欲求を満たす場だと表現されます。

デンマーク国内には約70のフォルケホイスコーレがあり、それぞれアート、スポーツ、哲学、音楽、福祉など様々な特徴がありながら、民主主義的思考を育てることに関しては一貫しています。

それは、まさに学ぶを深め、自分とは何者なのかを問い続ける様な場であります。

画像1

去る3月30日〜31日、千葉県松戸市にある素敵な古民家で、私たちMi-Project主催、『Matsudo × Denmark 〜北欧の音楽家から学ぶ幸せのカタチ〜』を開催しました。(協力:NPO法人まつどNPO協議会一般社団法人PAIRつながる古民家IN kyo-Ya隠居屋Nordfyns Hoejskole

最初に告げますが、今回のイベント(ひいてはこのレポート)でフォルケホイスコーレを奥ゆかさを知ることは困難でした。

しかしながら、今回音楽を感じながら自分を表現することで、フォルケホイスコーレに通ずる「対話」や「共に感じること」を経て、雑踏溢れる日常の中で「自分とは?」を見直す機会を今回創り上げることができました。

画像2

画像3

素敵なこちらの会場は、つながる古民家IN kyo-Ya 隠居屋さんご提供


今回来日したのは、ノーフュンス・フォルケホイスコーレの教員である山本勇輝さんと、北欧の楽器隊SUNDAY KARMA

Day1最初のプログラムは、キーハープというスウェーデンの古くからある楽器の紹介から。その後バンド演奏。古民家で感じる生演奏に、ただそれだけで気分が高揚!

画像4

画像5

午後は、日常品や雑貨を使い、楽器づくりのワークショップ。それぞれに心地よい音を見つけ、あちこちでセッションが始まるほど。

画像6


Day1最後のプログラムは、山本勇輝さんによる講演。

ご自身の生い立ちや人生、日々繰り返すだけの仕事に疑問を抱きデンマークへ渡った背景などを赤裸々に語っていただきました。

画像7

フォルケホイスコーレでの生活や体験の中で、「自分とは何者だ?(Who am I)」という問いを深めていくことになります。その経験をこのように表現しています。

「大事なのはUddnnelse(叩き込む教育)ではなく、Dannelse(人格の形成、パーソナルの成長)である」

いわゆる「詰め込み」の教育では教養や自己理解を深めることはできず、自らを探求する時間や環境、共に生活を送る多様な人種との対話を通じて、Dannelseは形成される。

このような時間や姿勢はデンマークに特化したものではなく、日本においても広めていく必要があると、山本さんは言います。

そのために、山本さんはフォルケホイスコーレを”正しく”伝える、IFASの活動を日本で展開しています。

===========================

このレポートの最後に、Day1に参加した当日ボランティアスタッフからのコメントを添えて、1日目のレポートを終えたいと思います。

〈心地よい空間と時間〉

・率直に『人とのつながり』『個性・感性を受け入れ合っている』感じを実感できる、心地よい時間だった。Mi-ProjectのVision/Mission/Credoにあるように、「今回はMi-Projectさんが実現したい世界観を凝縮したような時間だったのだ」と思った。

〈心地よい空間・時間の、その理由〉

・地元の歴史ある建物を使うことで、その土地からも受け入れられている感じがあった。

・『人とのつながり』『個性・感性を受け入れ合っている』ことが感じられたのは、デンマークの方たちの在り方、が影響していたように思う。ご本人たちが『お互いに支え合っている』『自分のできることをする』『尊重し合う』在り方を体現していたのが印象的。

・朝の時間に珍しい楽器を使って演奏してくれたことで、新鮮さ・楽しさが増したように思う。気持ちよさそうに演奏する姿をみて、感動した。

・日本ではあまり、大人が集団で朝から歌ったり、手をつないだりすることは少ないように思う。そこの壁を越えて、歌うこと、歌声を耳から聞くこと、手をつなぐこと、身体を動かすこと、など五感を使って『人とのつながり』を感じることができた。

〈発見〉

・「チェックイン」の目的も、それまでやっていたことや思考をいったん休んで、「その場に集中する」ことだが、「音楽」を共有することで、「その場に共に在る」ことができるとわかった。(共に在る、ことができるのって幸せ!)