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映画オタクジャズシンガーの、歌詞に対する尋常ならざるこだわりの話。

Have Yourself a Merry Little Christmasという、言わずと知れた名曲がありますが、
この歌詞、2種類あるのを皆様ご存知でしょうか?
そしておそらく改変後の歌詞の方が人口に膾炙しているようなのですが、
私は先にできた歌詞の方を好んで歌っております。

この曲は1944年のMGM映画『若草の頃』(原題:Meet Me in St. Louis)が初出です。
ジュディ・ガーランドの主演映画の中でも最高傑作のひとつです。
監督はヴィンセント・ミネリ、
そう、ライザ・ミネリのご両親の共作とも言える映画です。
そういえば時々「ライザ・ミネリのお母さんはジュディ・ガーランド」と言うとびっくりされることがあるので、ライザの方が日本では有名なのかな?
来日もしてますしね。

ちなみにこの映画に出てきた曲で他に有名なものとしては
The Boy Next Door
The Trolley Song
などがあります。
1940~50年代にMGMがミュージカル映画で一世を風靡した時代の輝かしい名作のひとつです。

さて、この映画は1904年のセントルイス万博を楽しみに待つ一家の物語です。
セントルイス万博がジャズの進化に与えた影響など時代背景についてはまた別途お話しするとして(これまた長い話になりますw)、

このお話の中で、
色々ケンカもしつつ仲良しの一家がお父さんの単身赴任で家族が離ればなれになってしまいます。

お父さんが帰って来なくて悲しくて泣きながら雪の中を外に駆け出す幼い末娘(マーガレット・オブライエン、この人も天才子役として知られています)に向かって、
お姉さん役のジュディ・ガーランドが
「今は小さなクリスマスを楽しもうよ、きっと来年はみんなで集まれるよ」とあやすように歌うのが、
このHave Yourself a Merry Little Christmas
という曲なのでございます。
(やっと話が戻ったw)

つまり、この曲は元々ちょっと悲しい曲なんですね。

で、悲しい曲を悲しいまんま歌うのが嫌だったのかな?
理由はわからないんだけど、
歌詞を変えまくるのでお馴染みの(笑)フランク・シナトラ様が、
原詞でNext year all our troubles...
となっているところを
From now on our troubles...
などの改変を加え、
そのバージョンがヒットして普及した、という背景がどうやらあるようです。

そんな訳で、昔の映画が好きすぎてジャズを歌うようになったみぽりんモンローとしては、
頑なに初出の方の歌詞で歌うことを貫いているのです。
まあ、そっちで先に覚えただけなんだけどw

レコードとかでも大体シナトラバージョンで歌ってる人がほとんどなんだけど、
たまに映画バージョンで歌ってる人がいると嬉しくなります( *´艸`)
そういえば確か山下達郎さんも映画バージョンで歌ってて、さすがオタク!(←ほめてる)と思った覚えが。

今年はコロナ禍のせいであまり盛大にクリスマスで騒げないし、
家族で集まれなかったりちょっと寂しいクリスマスになる人もたくさんいるでしょうから、
今年は映画バージョンのこの曲がぴったりじゃないかな、なんて思ったりしてます。

今までシナトラバージョンで歌ってらっしゃるボーカルの皆様も、
今年は映画バージョンで歌ってみるのはいかがでしょうか?
…と、謎の普及活動してみるw

でも本当に、
来年は私達のトラブルが全部なくなってるといいなぁ…。
来年こそは、大切な人にまた会えますように。

#クリスマスソング
#jazzsinger
#ジャズ
#歌詞

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