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5_片側顔面痙攣の手術_入院日

2020年7月29日に片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)の手術をしました。その経緯を綴っています。

2020年7月28日、入院日。

入院当日は、母が付き添ってくれた。

実は私、2019年夏にも乳腺摘出の手術をしているのだが、その時も一人で入院して一人で退院したし(当時は一人暮らしをしていたこともあって)、今回も一人で大丈夫だよ~と思っていたのだが、さすがに今回は頭を切る手術。術後は数日ICUに入る。術後の医師の説明を自分で聞ける状態ではないとの判断で、母が入院当日と翌日の手術日に病院に来てくれることになった。

なまじ身内がいると心に甘えが出て、手術の恐怖や不安が増してしまう気がしていたのだ。一人なら覚悟も座ってなんとか乗り越えられたものが、一緒にいる母の心配などが伝わって動揺しそうな自分が嫌だった。心配する母に「大丈夫だよ」っていう姿を見せなきゃならないのもしんどかった。しかし何はともあれ、母は付き添いに来てくれることになった。

14:30に受付予約。電車を2回乗り継いで、母にとっては馴染みのない街へ向かう。乗り換え駅のキヨスクで私に入院用のお菓子を買ってくれようとする母。荷物は軽くしたかったし、食べたいものもなかったし、いらないよと断った。心配する母。長い電車の道中は、母が初めてスマホで花材を購入してみるということで、それでほぼ時間が潰れた(母はフラワーアレンジメント講師)。一緒に花を選んだりしながら。

さて、長い電車の旅を終えて病院着。さっそく受付。母は保証人としてサインを書かされている。預け金として10万円を預ける(最終的な清算は退院日。この預け金の10万円から過不足を調整する)。限度額適用認定書も渡す。

簡単に今日一日の説明があって、いよいよ母と一緒に私の病室の4階へ案内される。まずは4階の受付。そして、談話室という待合室のような部屋に通される。4人掛けのテーブルが2つ。自動販売機。大きな窓からは工場街の街並みが見える。コロナ対策で面会人は病室に入れないので面会はこの談話室で。一日20分のみ、面会人は一人だけ(家族でゾロゾロ来るということはできない)というルールを聞かされた。

私はこれから採血と歯科検診、レントゲン、CT、MRIがあるとのことで病室へ。そのあと、担当医から母と私に手術の説明があるとのことだった。母は病室に入れないので談話室で医師を待つことに。私は病室へ案内され、まずは採血。研修生だったのか新人さんだったのか、採るべき血液量が採れないとのことで手間取っており、結局腕を変えて採血した。採血の時に普通はいつも拳を握ってくださいと言われるのだが、その指示もないので「…拳、握った方がいいんですよね?…」と自分から聞く始末。不安……。このことで手術への不安が起こってしまい「おいおい、しっかりしてくれ~!この先すべて順調にいきますように…」と祈ってしまった。私は気が小さいのだ。

採血、レントゲン、CT、MRIが終わり(歯科検診はなかった)、談話室に戻ると母は既に医師から手術の説明を受けた後だった。私はもう二度も聞いているのでいいでしょうということになった。今日はここで母とお別れ。母はまた明日、手術の9:30に間に合うように病院に来てくれる。

病室へ戻ると、手術室の女性のI先生が病室へ来てくださった。この手術の一番辛いことは術後の傷の痛みではなく、麻酔の副作用の激しい吐き気・嘔吐だと教えてくれた。I先生はとても親切な先生で、「あまり不安にさせたくないんだけど、これだけは伝えておく」とのことだった。私はこの時点ではまだ気楽で「わかりました。車酔いだと思って乗り切ります!」なんて明るくうそぶいていた。それより私は傷の痛みとか、抜糸とかの方が怖かったのだ。そんな話をしていると私の前のベッドからひょっこりと、40代ぐらいの女性が出てきて「私、同じ手術をしたんですよ!吐き気は全然なかったんです」と言って安心させてくれた。先生からは「ほんと強い、彼女は」と言われていた。「手術の傷も、全然痛くないですよ。もう痛み止めも飲んでないです。傷跡、見ます?」っておもむろに、頼んでもないのに髪をかき分けてグロテスクな傷跡を見せてきた。いやいやいやいや、見たくないーーーーーーーーーーーーー!!!ごめんだけど、ありがた迷惑…。

病院のスタッフの方は、みな優しく親切で、ティッシュを頼むと「女性だからピンクがいいかな」と気遣って持ってきてくれたり、

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I先生は私がベッドから離れていたタイミングで麻酔のしおりを持ってきてくれたようで、優しい置手紙を置いていってくれたりした。

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明日から術後数日はシャワーを浴びられなくなるとのことで、今日浴びておいた。さっぱり。夜は母が電車の中でスマホのアプリから買った花材の支払方法のことで母とLINEで何度もやり取りしているうち、手術の心配をするまもなく更けていった。

明日はいよいよ手術!つづきます。



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