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素敵なホテルの部屋に、洗いたての下着

※マンガは左上からお読みください(左綴じ)

ナガルコットのホテルのランドリーサービス(ネパール)

旅先で一番厄介なのが洗濯だったりします。
夢のような素敵なホテルに、自分のパンツが干されている姿を思い浮かべてください。

「イヤーー!」
と思う人もいるでしょう。

「いや、そんなもんでしょ」
と呟いたあなたは、もしやバックパッカー?
それとも若い人でしょうか。

私は洗濯物を干す人です。
5つ星ホテルでも下着だけは干してます。
無粋でしょう?

私はここでは絵を描く人ですが、歌手としても活動しています。
そう、ホテルの部屋は乾燥しているんです。
寝ている間に喉を守るために、加湿を兼ねて濡らしたものを干しておくようにしています。
国内のツアーや遠征など、ライブをやると分かっている時は、ホテルに頼んで加湿器を置いてもらっています。
しかし海外のホテルではそうはいきません。

コップに水を入れるだけでも良いのですが、ハンカチや下着などの小物は自分で洗って、部屋に干してしまいます。
加湿もできて一石二鳥なんです。

中には部屋に干せない高級なホテルもあります。
その場合はおとなしくランドリーに出すか、バスタブの上に物干しのワイヤーがないかチェック。
せっかく高いホテルに泊まっているのなら、パンツなんて洗ってないで、優雅にルームサービスでも頼んでくつろぎたいですよね。(ルームサービス頼んで、部屋にパンツ干してあったら恥ずかしすぎる……)

では、旅の洗濯事情、そしてあると便利なグッズについてお話ししたいと思います。

自分で洗濯したい派のあなたは

シャワーついでに洗っちゃう!

私も若い頃は全て自分で洗濯をしていました。
衣類を足踏みで洗濯しながら体を洗うという雑な方法や、泡立ちやすいレースのついた下着で体を洗うという裏技まで、様々な方法で洗濯をしていました。

今でもゲストハウスやロッジに泊まるときは自分で洗濯をしますが、色々と便利な道具を使うようになりました。

洗濯ロープはスリットのあるものが便利です。引っ掛けるのも楽ですし、ハンガーも引っかかる。上手く穴を使って洗濯物を挟むと、洗濯バサミもいりません。

そしてスイムタオル。
海に行く時やプールでも使えますが、洗濯にも大活躍。濡らして使うとすごく吸水するので、このタオルに包んで絞ると乾きが速いのです。

持っていく服はアイロンがいらないもの、乾きが速くて軽いものにする必要があります。いまは機能性の下着や速乾性の服など便利な素材のものがたくさんありますよね。

セルフ洗濯派の旅人は、服装から工夫が必要なのです。

町のランドリーサービスを利用する

シェムリアップの洗濯屋(カンボジア)
まだ道端に干してある…けど、どれが誰のか把握してるのは、さすがプロ!

私はよく町のランドリーサービスを利用します。
ホテルより安くてとても便利。
観光地であれば必ずクリーニング屋があり、ホテルでのピックアップも無料でしてくれることもあります。

自分で洗濯して絞って干すというのは、思ったより時間がかかるもの。
ホテルに戻ったらバタンと寝てしまいたいときは、町歩きの際にホテル近くのランドリーサービスを探しながら歩きます。

セルフのコインランドリーが宿や町にある場合は、小さいビニール袋に洗剤を小分けにして持っていきます。でも最近、手頃な大きさの粉の洗剤が、日本にあまり売ってないのが悩みの種です。

宿で洗濯をお願いする

ホテルのランドリーサービスは高いのですが、部屋まで届けてくれたり、丁寧にアイロンをかけてくれたりとメリットもあります。

そしてもうひとつ。
田舎の家族経営のホテルや、離島や山間部など観光資源が主な収入源であろう地域に泊まったとき、私は宿に洗濯を頼みます。
こういうところにお金を落とすことで、宿が営業を続けていくことができるから。

ネパールのナガルコットに泊まったときのこと。(冒頭のマンガ参照)
ヒマラヤを望む高台の村で、朝は村より下に雲海が見える風光明媚な場所です。
宿の周りは山ばかりで、お店なんてひとつもありません。
そこで、宿に洗濯をお願いしました。

テラスから見下ろすと、お母さんたちが私の服を洗濯していました。ホースから直接水をかけながら、コンクリートの上で手洗いで、しかも大きな石造りの欄干にそのまま伸ばして干すというなんとも原始的な方法。

手洗いは大変だけれども、女性たちのお仕事が増えて宿の収入になったと思います。そしてそのおかげで、私は山にお散歩に行く時間ができました。

そして次の日、笑顔でお母さんが持ってきた洗濯物は、全然乾いていませんでした。

お母さんたち、洗濯ロープくらいは買ってくださいね。次行った時は、またお願いすると思いますので。

英語監修:富田梨恵

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