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写真のない、絵だけの旅マガジンへようこそ

こんにちは。 自分自身の旅の話をするのはこれが初めて。
だから、はじめまして。

私は旅の合間に仕事しているような、旅をすることでようやく仕事もなんとかなるような、人生の真ん中に旅がある人間です。
旅先では、ふらふらと町を歩き、スケッチをしたり、本を読んだり、お店の人や宿で一緒になった人とおしゃべりをしたり。これといって特別なことをするわけではないのですが、それでも普段の仕事や制作の素となる、たくさんの刺激を受けて帰ってきます。

しかしここ数年、旅に行くことが少しつまらなくなってきました。どこに行っても見覚えがあるものばかりになってきたのです。
なぜでしょう?

【左】パレンケの遺跡(メキシコ) /【右】バリガサグ島のOld Light House(フィリピン)
旅先ではボールペンで一発描きでスケッチする

その原因は、インターネットに溢れる情報と写真を、先に見てしまうことによるものでした。行きたいところを検索したら、美しい写真がたくさん出てくる。しかも最近の写真は過剰にフィルターをかけていて、実際よりも色鮮やかでとてもきれい。

どこに行くといいとか、どのレストランがいいとか、ホテルレビューとか、たくさんのクチコミも見ることができます。あらかじめ予約したホテルに行き、おすすめルートを通って、ああ写真と同じ景色だね、と確認するような旅になってしまう。

長く滞在すれば、もちろん未知の世界を覗くことができるし、貴重な経験もたくさんできる。しかし仕事の合間になんとか休暇をとって数日間だけ旅行に行くときに、道に迷ってホテルにたどり着けないというのもね……という貧乏性もあって、私の右手はブラウザのページをめくってしまうわけです。

本当はもっと自由に旅をしたい。
初めて見るものに心躍らせたい。

バリガサグ島(フィリピン)のold light house、パレンケの町(メキシコ)、カッパドキア(トルコ)、福島(日本)、ワディラム砂漠(ヨルダン)、ヒマラヤ山脈(ネパール)のスケッチより

だから、調べる楽しみもある、旅行先でのハプニングも楽しめる。程よく知ってることと知らないことが混ざるくらいがいいなと思って、写真のない旅マガジンを作ることにしました。
旅先について検索してここに辿り着いた方も、旅行前に盛りに盛った写真を見てしまうリスクがありません。
ね、安心でしょ(笑)

私は絵を描くので、図とか絵とか、旅先のスケッチとかメモとか、そんなものを交えながら綴っていきたいと思います。変に詳しかったり、大雑把だったりと、まだらな情報量で、自由気ままに。

そしてここでは、私の分身として、ナムとカドゥという旅人に旅をしてもらおうと思います。このふたりは私自身ではありますが、私の手を離れて、今日もどこかの国をふらふらと旅しているかもしれません。

ナムとカドゥ

このマガジンを読んだ方が、少しでも旅をしている気分になったり、旅を楽しむヒントになれば幸いです。そしてこれから個人旅行をしてみたい、特に海外に行きたいと思っている人が、旅への興味を持って頂けたら、この上なく嬉しく思います。
どうぞよろしく。そして楽しんでください。

成冨ミヲリ

サポート頂けましたら、際限なく降りかかってくる紙代と画材代に充てたいと思います。