保育園探し実録(2015を振り返って)
1年ほど前のこの時期、3ヶ月の息子を抱きながら、私は10施設ほどの保育園見学に勤しんでいた。
「4月に0歳児で保育園に入れないと、次はいつになるかわからない」
すでに子育てを順調に進めている周りの友達や先輩から産休に入るまえに聞かされていたのだけれど、実際自分がそのタイミングに直面しないとあの大変さはわからなかった。
せめて子供が1歳になるまでは職場復帰せずに一緒にいたいなぁ、となんとなく思っていたけれど、あれよあれよと世間のママたちの焦りムードに流されて、認可保育園に4月入園希望で応募した。
私の住んでいる区は第13希望まで入りたい保育園を申請できた。こんなに応募できるんだからどこかしらには引っかかるだろう、と思っていたけれど、結果は惨敗。ちょうど愕然としている時期に、今年の流行語になった「保育園落ちた日本死ね」のブログが世間でも話題になっていた。テレビでワイドショーを見ながら「そうだそうだ!私はどこで活躍したらいいんだ!!」と憤慨していた。
とはいえ、落ちたものは仕方がない。
認証保育園や認可外保育園という存在を1から調べ始め、家から歩いて30分圏内のところをかたっぱしから見学しにまわった。あの時の感覚は、22歳の時の就職活動中の気持ちに似ていて、わからないんだからとりあえず足で見てまわれば何かとっかりが見つかるだろう、と思っていた。
あの経験は私の中ですごくよかった。
見学の仕方は、とにかく電話で問い合わせて、子供たちが園にいる時間に覗きに行かせてもらうアポを取るだけ。
数件回るまではどこもそんなに変わらないだろう、と思っていたけれど実際はそれぞれに色があって、先生たちの雰囲気もだいぶ違った。
ある園では、子供がトイレに行くときに「一人で行けるでしょ!」と大きめの先生の声が聞こえてくるところもあったし、またある園は、扉をあけると薄暗い印象を受けた。
贅沢を言っている場合ではないのかもしれないとも思ったけれど、そこまでして信頼しきれない保育園に我が子を預けることがいいこととはどうしても思えなくて、もしも安心できそうなところと出会えたら、そこに応募しよう。ダメだったら、もう次の機会まであきらめよう、という思いにいつの間にか変わっていた。
10施設見たなかで1番いいと感じた保育園に応募を出して、結果を待つこと数週間。我が家は運に恵まれて、キャンセル待ちの結果、繰り上がりしてその保育園に入れることになった。
今も、この保育園に入れて本当によかったと思っていて、つい先日もクリスマス会にお邪魔した。先生は「私たちはただ、子供が好きでこの仕事をしているんです。だから安心して任せてくださいね」と笑顔で言ってくれる。感謝しっぱなしだ。
1年前にバタバタしていたにもかかわらず、喉元過ぎれば熱さ忘れる。
保育園に入れてしまえば「大変だ大変だ」といたるところで騒いでいた声は急になくなってしまうのだ。そしてまた、新しい1年生ママ・パパたちが同じ壁を経験させてしまう。うぅむ。。。
どうかせめて、この記事が誰かの役に立ちますように。
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