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この帝は上品だね、と娘は言った

光る君へ、感想がやけに長くなってしまったので、はみ出した部分を書きとめておく。

先の帝がアレだったからか、(ドラマ内での)今上のノーブルさが引き立ちます。
子役のお二人も、素敵だった。
一条帝は、お母上の鬼気迫る涙の訴えに、朕は伊周に決めておりますと三度も答えつつ、結局折れるしかなかった、という流れ。 
二度だったかな、三度だった気が。
母上である女院様の「わたくしは、おのれのことなぞ、どうーーーでも、よいのです!!!」には、そうだよねえ、となりました。

公卿達の噂話、自分への批判などを、帝は密かに壁の裏側で聞いておられる。
先の帝だったらオカルトっぽくなっていたはず。
いや、先の帝はそもそも臣下や民の声など、聴こうとはしなかったかも。
実在の花山帝には失礼だけど。
一条帝のたおやかさや威厳の中に、公卿達や母の傀儡ではないのだという矜持と、守りたいものを守り切れない葛藤が滲んで、切ない回でもありました。
あと、単純に、みかど、先の帝、今上、そんな言葉を、家庭内で口にする状況も、歴史に詳しい風情が出て楽しい。

ところで、帝が潜んでいたあの秘密の場所、実際にあったのかしら。
忍びがいた国だから、あってもおかしくないような。

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