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【企画】「人生を語る」誰にでも痛みがあるのなら。

私が大学生で19歳か20歳の頃でした。


SMAPの森且行さんが
脱退するニュースを
テレビで見ていたら、
該当インタビューで
ギャルグループが映っていました。


彼女たちはギャルらしく
イエ~!だのヒュ~!だの
大騒ぎしていたのですが、


「森君の脱退、どう思う?」


と質問をされると
そのうち一人の
キレイ系ギャルが


「今の高い地位を捨ててまで
 夢を信じて決断したのは
 素晴らしいと思います!
 全力で応援します!」

と答えていました。


この子ギャルなのに(酷い偏見)
しっかりしてるな、と思い、


普段はテレビで1回見たきりの人など
すぐに忘れてしまうのですが、
なんとなくビビビ!ときて
覚えていました。


私は当時、とある
チェーン店のカフェで
アルバイトしていました。


ある時、他店舗が長期改装のため
そちらからアルバイトさんが2人
異動して来ました。


最初に会ったのは、
私の1歳下のYちゃん。


なんか、すごい元気。
オーラの出ようが半端じゃない。


あれ???見たことある???
あの子だ!!!


そう、Yちゃんは、テレビに出ていた
あのキレイ系ギャルでした。


彼女は頭がよく仕事をすぐに覚え、
運動が大好きで行動的。


見た目は現代風の
キレイと可愛いの中間の女の子。
深津絵里さん(知っていますか?)を
ギャルにしたらそっくりです。


正義感が大変に強く、
例えば傘が後ろの人に
当たりそうな感じで
持っているおじさんには
即座に走って行って

「危ないから持ち方を変えてください!」

と、はっきり注意してしまう(実話)。


ぼ~っとしていて運動音痴で
大正か?いや平安か?と言われる風貌の
私と正反対だったためか、
すぐに仲良くなりました。


次に異動してきたのは、
あれ???これは夢???
と思うほどの、絶世の美女。


友だちびいきではありません。


悪いけど、その辺の有名人より
よっぽど可愛いです。


白い赤みがかった肌に大きな目。
サラサラの黒い髪と可愛い声。


白雪姫っていたらこんな感じだろうな、
と思うほど、可愛い子でした。


一緒に歩いているとね、

本当に男性が毎回!!何人も!!
ばっ!!と振り向くんです。
レストランで店員が
デレッとした顔をするんです。
ヨダレ垂れるよ!

(そして隣にいる田舎じみた私は
 「あいつはいらね~」と何度も言われ、
 アイタタタタ)


私と同い年のこの絶世の美女、Jちゃんは
超難関のW大学に通っていて
彼氏がイケメン東大生。


驚くほどのハイスペックなのですが
鼻にかけたところが一つもなく
優しくて仕事も丁寧で、
お風呂の中でさえひたすら
読書する本の虫でした。


数か月もしないうちに、
今度はAちゃんがアルバイトとして
入ってきました。


何だこれ…。
最近、ルックスで雇ってるの?


Aちゃんは身長170㎝を超える
四肢の長く西洋人のような
モデル体型の帰国子女で
英語ペラッペラのキレイ系美女でした。


足細っ‼背が高いのに姿勢が良い‼
もちろん顔もキレイ!目が茶色い!


普通の人なら着られない
奇抜な服を着ても素敵‼
スーパーモデルですか…?


いつだって明るくてヒマワリのようで、
3姉妹の長女だけあって気の利いた
お姉さんのようでしたが、
Aちゃんも私と同い年。


ギャルYちゃん、本の虫美女Jちゃん、
モデルAちゃんと私は
アルバイトのクローズ作業を
一緒にやることも多く、
4人で仲良くなりました。


クローズは2人でやるのですが
その後、2人きりのお店で
人生について深夜まで語り、
4人でパーティーをしたり、旅行に行ったり、
2人、3人で出かけることもよくありました。


3人とも傍から見ると
キレイだし、頭も良いし、恋も順調。
幸せを全て集めたような感じでした。


でもね、人生って、必ず
いろいろあるんですよね。


私たちの就活期は超氷河期だったため、
就活にまず泣きました。


モデル体型で英語堪能の
AちゃんはCA希望で
相当頑張っていましたが、ダメでした。


本の虫美女Jちゃんは
子どもが大好きで
おもちゃ屋希望でしたがダメで
国語の超有名教科書会社に就職しました。
(その方がすごい気もしますが)


1つ下のギャルYちゃんの時は
ブリザード吹き荒れる超氷河期だったため、
派遣として就職しました。


私は万年人手不足の
福祉系だったから良いけど、
この時代、周りは100件応募して
全て落ちる、そんな状態でした。


恋に泣いたこともありました。


お互い、結婚のゴタゴタで
悩んだこともありました。


若い頃は心が弱い、というので
年を重ねたら平気になるかと思ったけど、
思ったほどはそうでもない。


私は30代前半に体調を崩して
寝たきりで酷い状態だったのですが、


絶世の美女で誰よりも
子どもが好きなJちゃんは、
子宮に病気がみつかり
子どもが産めず苦しんでいました。


モデル体型のYちゃんは、第一子出産後
何度か死産を繰り返し、
辛い時期を過ごしていました。


私たちは今でも仲良しで
LINEで頻繁に連絡しますし、
クリスマスパーティーは毎年やります。


コロナがない通常の年であれば
1年に最低2回は会っています。


皆、やはりキレイです。
考え方も前向きで
仕事や子育てや趣味に
キラキラして生きています。


それでも、今でも
大変なことはあります。


もとギャルのYちゃんは
大変裕福なダンナさまと
可愛い息子さんと3人暮らしの
専業主婦だったのですが、


ダンナ様とそりが合わなくなり
カサンドラ症候群に
苦しめられて通院しています。


もともと頭の良い
仕事の出来たYちゃんですが、
長年専業主婦だったために
経済的なことから離婚もできません。


先日は、美女の本の虫Jちゃんが
難病にかかったことを教えてくれました。


モデル体型のAちゃんは
甲状腺の状態が悪く、
検査を定期的に受けているそうです。


私はね、苦しめられるのは
相変わらず喘息とメヌエール病、心臓病です。
慣れましたが、
発作中は息が出来なくなったり
寝返りすら出来なくなったりで
かなり苦しいです。


この3人とはもう長い間
付き合ってきましたが、
悪いことが無い人なんて誰もいないって
嫌と言うほど知りました。


人間ってすごいですね。
辛いことがいっぱいでも
みんな頑張って生きている。


たぶん、多くの人にとって
一番の恐怖は親との死別でしょう。


若い頃は、年をとったら悲しみは 
それほどでもなくなるって
思っていましたが、
そんなことは絶対にない。


親の死なんて
考えただけで怖いです。


だけど、世の中のたくさんの人が
それを経験していて
おそらく、たまらなく苦しくても
何とか耐えて生きている。



↑これを読んで涙した方も
 多いと思います。


同僚の先生が亡くなった時、
その先生と誰よりも仲の良かった
60代の先生が仰いました。


「こういった痛みはね、
 今までだって、多分これからだって
 たくさんあるから」


だから、今つらい状態の方に
メソメソするなとか
もっと頑張れ、と
言いたいのではありません。


人生って皆
苦しいことがあるから、
今その時期じゃない人は
少しでも他の人を助けられるように、


泣きたい時は泣けるように
休みたい時は休めるように、


お互い助け合えたら
少しは良いんじゃないかな。


どんな人にだって
辛いことはあるから、
表面だけ見て攻撃しない。


嫉妬してもいいけど
嫌味を言わない。
誰が不幸か幸せかなんて
絶対に、見ただけじゃ
分からないもの。


そうやってお互いに
苦しい時、辛い時を
泣いても叫んでも
長期休暇を取ってもいいから、
格好悪くてみじめでもいいから、
なんとかやり過ごせるように
支え合って生きて行きたいですね。


生きている。
それだけで素敵ですよね。
人生バンザイ!


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