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平屋?二階建て?家づくりの決め手は、SNSじゃなかった

こんにちは。2022年末、宮崎に注文住宅を建てて、1年経った若橋未央です。

1年暮らしたからこそ、自邸の満足やプチ後悔が見えてきたこのごろ。
少しずつ、体験談をお届けしております。

今回は、家の大枠!「平屋か、二階建てか」の選択で、私たちが考え実行したことです。



「平屋向き」の土地を買ったのに2階を作る…!?


うちは、土地を探して購入・注文住宅を建てた、いわゆる「土地から」組です。

選んだのは、敷地85坪、スーモにも「平屋できますよ」とアピール文が載っていた土地でした。

そう、平屋は近年、大大大人気の一大トレンド

階の移動がなくて家事効率がいい、老後も安心、などの理由から支持を集めています。

なんとわが宮崎県では2022年の新築戸建てで過半数が平屋なんだそうです。

SNSでも「平屋いいよ!」の情報があふれています。

なーのにー、
わが家ではあえて、

主寝室あり、生活がほぼ完結する広めの1階+小さな2階でつくる
いわば「半平屋」にしました。

平屋バンザイトレンドに逆らう選択ですが、
ひとえに、建てる土地と、自分たちの暮らしの実績を観察して決めています。

もう少し詳しく話していいですか?

敷地の「屋外部分」が暮らしやすさを左右する

わが家は、1階と2階あわせた延床面積が約35坪(約114㎡)です。
1階が約24坪(約79㎡)、2階が約11坪(約35㎡)。
1階の1/3面積が2階です。

2階を作ったぶん、敷地の建物がない部分が広がり、60坪になりました。

敷地の無駄づかい…?いいえ。
建物がない部分こそ、暮らしの余裕を生み出します!

1)クルマ、自転車をストレスなく出し入れできる

うちは、並列駐車で最大4台分駐車スペースを作りました。
とはいっても、1台分は自転車置き場兼用。1台分は、アプローチ兼用です。

車2台+自転車置き場+アプローチ=最大4台ってことですね。

この停め方すると、よく使うクルマ(黄色)のドアを、運転席も助手席も遠慮なく全開できます

家の中は子どもとストレスなく過ごそうとしっかり計画しても、
家の外の出入りがキツキツしてると、日々ストレスです。

「駐車に慣れと技術が必要、そして油断してこする」
「せまくて1人ずつしか通れないアプローチ、むしろカニ歩き」
「車のドアを塀にぶつけないようそーッと開ける」
「自転車をきちんと整理して置くよう子どもに言い聞かせる」

※すべて、うちが小さな借家暮らしのときにやっていたことですw

これらのストレスから解放される最強の手段は「スペースのゆとり」。
ゆとりがあれば、適当に歩いても適当にとめてもダイジョブです。

2)隣家と建物はなせて、日当たり安心

うちは北斜面の土地です。
南隣(古い平屋)が建て替えになった際、もし2階建てになると、日当たりが悪化することが予想されました。

無理に平屋にして建物が隣家に近づくと、日当たり悪化の影響を強く受けてしまいます。
半平屋にした分、庭を広めにとって隣家から離し、日当たりを十二分に確保できました。

広めの庭は、芝庭にしました。夏暑くなりすぎず、眺めもヨシ。お手入れラクなトヨタのTM9

3)半屋外の物置スペース、ゆったり作れた

わが家は、敷地の建物ゾーニング段階から、勝手口から直結する屋根付きの物置スペース、「ストックヤード」を設けると決めていました。

夫のサーフ用品収納、こどもの三輪車・遊具おき、うわばきの外干し、おねしょ布団干し、台風時・来客時の自転車避難。

すべて、借家時代に「欲しかった」と実感していた場所です。借家は私たちの暮らしの実験場でした。

(▼庭や屋外設備への思い入れについて、過去記事)


新居ではそのストックヤードを実現したわけですが、いやー便利便利。

SNSでは建物内の「玄関土間収納」がこれまたトレンドですが…、

建物の「外」、半屋外の物置スペースって、いいですよ。
玄関土間広くして建物じたいが大きくなるよりは割安ですし。

道路面(ファサード)から見えない東側に配置して景観も損ねません。
屋外だから、ホース使って水洗いもガンガンできます。

1階と2階の距離が取れることで、家族のソロ時間も尊重できた

ここからは、家族のプライバシーについて。

2階ができると、まあ、1-2階の行き来が面倒なのは間違いありません笑。実際面倒です。
しかし、1つの家の中で、適度に距離を取れるともいえます。

だいたい、LDKでテレビ囲んで家族だんらん!の時代から、それぞれが専用デバイス持ってネットにつながる、個の時代ですしね。

ゆるく家庭内でつながりつつ、ソロ時間は邪魔されずお互い尊重できる。
そんな家が良いなと思った私たちには、2階を設けることは良い選択肢でした。

4)夫婦の書斎、距離を離してお互い集中!

うちは夫婦で、別会社のリモートワーカーです。
お互いのオンライン会議は聞く必要がありません。むしろ聞こえると邪魔。

そこで、1階と2階を利用し、ドア・階段・ドアを挟んで、書斎を離しました。

↓1階の書斎は寝室奥です。

この距離のおかげで、特別な遮音材ナシでも、お互いのオンライン会議がほとんど聞こえず集中できる!

休憩時に、夫婦で顔を合わせて雑談・飲食するのはLDKです。
平日は、LDKが大きな給湯室状態になっています。

5)2階は子どもの安全な「プチ家出」場所

2階は、1階にいる家族と、心理的・物理的に距離がとれる場所。

うちの上の子(小3)は少々かんしゃくもちなところがありまして、
「2階の部屋に行ってなさい」はクールダウンに重宝しています。

私が子どもだった30年前は、大泣きしたり怒られたりすると、寒空の屋外に叩き出されたものですが(昭和…。)
今どきは、虐待で通報される案件。
そのまま街に飛び出されたりすると、安全面も心配。

その点、2階は、家で安全を確保しつつ距離を取れる、子どものプチ家出の場所になっています。

階段ホールは1階LDKから見える配置にして、思春期以降、帰宅後に2階に直行するとしても、気配は感じやすくしてあります。

6)トイレ2個、堂々と作れた

家族4人って、混雑回避にトイレ2個ほしくなってくる人数です。
とはいえ、マンションなら、選ぶ余地なくトイレ1個。
では、平屋の注文住宅なら…?

トイレ2個つけることもできますが、なぜかオーバースペックに見えてためらう現象、あると思います(私だけ?)

うちは、小さくても2階を作りましたので、堂々と⁉2階にサブトイレつけられました

ふだんは気配消してますが、 非常時=トイレ混雑、感染症発生時の2階隔離に 、サブトイレは神の働き!!
つけてよかったです。

1階のメイントイレは快適性重視でタンクレス・窓なし(換気は24時間換気まかせ)ですが、
サブトイレは、 停電時も使いやすいよう、タンク式・小窓つきをあえて採用しています。

2階は小さいので、外手洗いは断念し、手洗い器つきのトイレにしました。病気隔離でなければ、階段降りたところの1階の洗面で手を洗うことが多いです

眺めという、敷地のよさを生かせた!


小さくても2階を作った、最後にして最大の理由。
それは眺めです!

7)2階の眺望はごちそう!プライスレス!

土地の購入検討時、私たちは取り壊し予定の古屋に入らせてもらいました。
すると、2階の一角に、近所の緑地が目に飛び込んでくる「抜け」ポイントを発見

昔は緑地側に隣家の2階があったのですが、ちょうど半年前に隣が平屋に建て替わり、隣家の2階がなくなって、緑地が見えるようになっていたんです。

私も夫も、その景色をめちゃくちゃ気に入り、購入の決め手の1つになりました。

この眺め、絶対にいかしたい!

そしてできたのが、景色のよい大窓がある、2階のヌック(小さなくつろぎの場所)です。
2階階段ホールをちょっと広げた、わずか3畳のスペースですが、わが家自慢のチャームポイントになっています。

無印良品のオーダーベンチを置きました。机にもベンチにもなる

「半平屋」には欠点もある。それでも…

ここまで、広めの1階+小さな2階「半平屋」にして良かったことばかり書いてきました。

でも実際には、建てる過程で直面したデメリットもありました。

平屋・総2階より割高だったり、構造設計や気密施工の難易度があがったり…。
インスタの投稿にまとめてますので良かったら)

ぜんぶ、思う通りにはいきませんねー。

でも、「SNSで人気だから平屋」ではなくて、
自分たちの暮らしと、自分たちが選んだ土地をよく観察して、「2階も作ろう」と決めたから。

総合的に、やっぱりこれでよかったと満足しています。

家族の実際の暮らしと、建てる土地を誰よりもしっかり見ているのは、施主自身です。

インスタグラムはじめ、SNSで情報収集したり真似したりするのはもちろん悪くないけど、

最後は、自分たちと、土地のリアルな姿を実際に観察して決めるのが、後悔しない家づくりの要なんじゃないかな?

そんなふうに思うこの頃です。

ではまた!

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★この記事を書いた人★
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 ・みお(若橋未央)
 ・「将来貸す」前提の一戸建を宮崎に建て家族で移住
 ・編集/添削歴17年
 ・noteは月に1〜数本
 ・最近はインスタに力いれてます♪週2程度更新

▼本記事は、インスタグラムの投稿を編集・加筆したものです。よろしければ元ネタもどうぞ!なんか埋め込みうまくいかない!

https://www.instagram.com/p/C4DH6ObSTwH/?igsh=YjU1NXgxbHBpdTV3

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