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451.「踊る」ってなんだ。 ひとはなぜ「踊る」んだ


早朝コストコ、昼仕事、夜ベリーダンス体験という一日。なんだか楽しそうに見える。実際楽しかった。

ここでベリーダンスについても体験レッスンについても語らないのがじつにわたしっぽいところだろう。わたしはね、「踊る」ということばかり考えているのだ。
「踊る」ってなんだ。
ひとはなぜ「踊る」んだ。

BTSの音楽とビートルズが並べて語られることが多いが、正直「なにゆってんの」と思う。彼らの音楽はもちろんかっこいいし、すばらしい(BTSだってビートルズだって)。けれど、ビートルズは踊ることを選ばなかった。そしてBTSは踊ることを選んだ。

そして今この時代、わたしたちは踊る彼らに夢中になっている。
踊りを見せてくれる彼らと、その踊りを成り立たせている音楽と、身体に。わたしたちが夢中になっているのは、見えない音楽と、魅せてくれる身体なのだ。

ナムくんもユンギさんも音楽家だったし、アーティストだったし、すでに実績があった。音楽で自分たちは食べていくと決めていただろう。
けれど彼らはあるとき踊ることを選び、今でも踊ることを選び続けている。

ジンくんは名門大学に通う学生で、俳優志望で、歌もダンスも素人だった。音楽で食べていくと決めたことは、しばらくなかっただろう。
20歳近くになって初めてスタートさせた歌とダンスの世界。
そして彼もやっぱり「踊り続ける人生」に巻き込まれていくことを選び、そして決して楽じゃなかったであろうその道で、おそらく今のジンくんが生まれたのだと思う。

絶対に、絶対にどこかで彼らはまざまざと知ったはずだ。

「そうか、人間は、とてつもなくダンスを愛している生き物なんだ」と。
「そうか、僕らの身体がもっともひとを惹きつけるとき、それは踊っているときなんだ」と。


ベリーダンスの体験レッスンは、とても面白かった。あんなに間近で何人もの女性たちが非日常的ないでたちで、身体を音楽に合わせて動かしているところを見ているだけで感動した。
ベリーダンスの音楽らへんの事情を知らなすぎるのでなんとも言えないが、かなりホットなアップテンポの曲なのもすごく良かった。

なにより、先生が良かった。
最後、生徒さんたちと先生がここ数ヶ月練習してきた曲で、今日が仕上げというので踊っているところを真正面から見させてもらったときの先生の表情がなんともいえない表情だった。

はっきりいってしまえば、そこらへんのしけた公民館の一室だ。すてきなダンスフロアではなく、鏡だってない。暗い夜の窓に自分たちの姿を写しながらやっているくらいだ。みんなが若く実力があってステージを目指すダンサーというわけではもちろんなく、「健康にいいのよねぇ」「そうそう、スッキリするのよぉ」なんて笑いながら和気あいあいとサークル的にやっているメンバーだ。

その中で、先生は曲がなりはじめてポーズをとった瞬間から、そんなことはお構いなしに紛れもなくダンサーだった。踊ることが「楽しい」とか「楽しくない」とかそんな顔つきではなくて、彼女はただそこに在るだけで、「音楽」と「踊り」が彼女の身体と顔に降り注いで、ただそこに流れているみたいに踊っていた。

やっぱりだ。やっぱりじゃない?と、わたしは誰かに話しかけたくなった。

やっぱりわたしたちの身体が、こんなに美しくって、こんなにいろんな形に曲がって、こんなにいろんな方に伸びたり縮んたりして、飛んだり跳ねたりくるりと回ったり激しく揺れたりできるのって、踊るためなんだ。そうじゃない?

そうじゃなかったらなぜわたしたちは太古の昔から踊り続けてきたというのだろう?なぜこんなにわたしたちの日常を潤す非日常の中に、「ダンス」や「物語」や「表現」というものがあるの?

と。

もちろん誰も話しかける相手はいなくて、その問いに答えてくれる人もいなくって。だったらわたしはやっぱり、この世でいちばん苦手で嫌いでなんだかんだゴニョゴニョと言い訳しながら逃げ出したくなってしまうことである「ダンスをする(しかも人に見られながら)」ということを、やってみるしかないんだよなあ、とあきらめにも似た気持ちになったのだった。

”「踊る」ってなんだ。 ひとはなぜ「踊る」んだ”

という命題に、未来のわたしがなにか言葉を放てるために。



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