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0536.感じがいいとかすごいとか頭がいいとか思われたい欲求をなくせば、心はうんと軽くなる


心の軽さがすべてなんじゃないだろうか。大げさでもなんでもなく。

そういえばかの有名な竈門少年もよく心のことを口にしていた。「心はすべての原動力だから」って。「心を燃やせ」って。彼がいうところの「心」はもう少し熱くたぎる感じがするけれど、それでも心は重いより軽いに越したことはない。

心を曇らせるものは生きていればわんさかある。毎日朝起きて夜寝るまで、心を曇らせるものに3,000個くらい遭遇しているような気もする。さらに、生まれてから今までに蓄積した心を曇らせる記憶も軽く数億個くらいはありそうだ。
それじゃあ重いのよ。重すぎるのよ(誰?)。

重いとなんにもできないのよ。

心の重さレベルを知りたかったら、この三段階の指針が使えると思います。さああなたはどのレベル!?


第一段階の重さ。判断基準が「正しいか、間違っているか」。
おおう重いぃ。超重いねこれ。国家間や男性がやりがちで、これはもう重すぎて硬すぎて硬直しかしないし、自分の正しさを追求していった先には、関わってくれたひとたちの死屍累々な光景が広がっていることでしょう。
だいたい正しさで他者を追い詰めるやつぁろくなもんじゃないね。モテない。野口晴哉も言っていたよ。
「叱るときは三分外せ。褒めるときは的確に」と。これは好きな言葉で、子育てでも対人援助でもめちゃ使えます。叱るときだけやたら的確で、褒めるポイント外してるやつとかいるよな(今日は毒舌でなんかすいませんね)。

第二段階の重さ。判断基準が「損か、得か」。
そこそこ重いかな。「これやったらうまくいきますか?」とか「それをやってどうなるんですか?」とかの小賢しい系の(笑)質問を発しがちなひとがこの重さを身に纏ってますね。うっせぇわ、ですね。損することはやりたくなくて、得することだけをやりたいっていうのは、コスパが良いように見えて生命力の原理原則に反しているので、動いているようで動けてないし、第一段階ほどぶつかって傷だらけにはならないけれど、傷つかないだけで楽しくはないので、くさっていきます。


第三段階の重さ。判断基準が「好きか、きらいか」。
ここまでくるとほとんど重さはない。「正誤」や「損得」という外部的なエゴから離れて自分軸が確立してくるので、「世間的にはヤバいけどやりたいからやる」「損しちゃうかもだけど好きだからいいや」という思い切りの良さが行動に現れてくる段階。失敗しても自分を尊重した結果だから潔く受け止められるので、切り替えも早いし、全体的に「あのひと楽しそうだね」と見えるのはこの段階。

ちなみに、第一・第二段階のときに「楽しさ」を醸そうとしても、目が笑ってなかったり、表現を通じて抑圧感と必死さがただよってしまうので注意。


で、たぶん第四段階というものがあって、それは判断基準を超えた「判断しない」という領域があるんだけど....。それは仙人の領域というか、あ、あれだ。白隠禅師の「ほう、そうか」の領域がここなので(笑)。


「ほう、そうか?」

日本のある町に白隠という禅の老師が住んでいた。彼は人々の尊敬を集めており、大勢の人が彼の教えを聞きに集まってきていた。
あるとき、寺の隣の十代の娘が妊娠した。怒り狂った両親に、子どもの父親は誰だと問い詰められた娘は、とうとう白隠禅師だと答えた。 両親は激怒して白隠のもとに怒鳴り込み、
「娘は白状したぞ、お前が父親だそうだな」、となじった。
白隠は、「ほう、そうか?」と答えただけだった。

噂は町中どころか近隣の地域にまで広がった。
禅師の評判は地に落ちた。だが禅師は意に介さなかった。
誰も説法を聞きに来なくなった。だが禅師は落ち着き払っていた。

赤ん坊が生まれると、娘の両親は禅師のもとへ連れてきた。
「お前が父親なんだから、お前が面倒を見るがいい」。
禅師は赤ん坊を慈しみ、世話をした。

一年経ち、慙愧に耐えられなくなった娘が両親に、実は赤ん坊の父親は近所で働く若者だと白状した。両親はあわてて白隠禅師のもとへ駆けつけ、申し訳なかったと詫びた。
「ほんとうにすまないことをしました。赤ん坊を引き取らせてもらいます。娘が、父親はあなたではないと白状しましたんで」。
「ほう、そうか?」。
禅師はそう言って、赤ん坊を返した。

禅師は偽りにも真実にも、悪い知らせにも良い知らせにも、「ほう、そうか?」とまったく同じ対応をした。彼は、良くても悪くてもいまという瞬間の形をそのまま認めて、人間ドラマには加わらなかった。彼にとってはあるがままのこの瞬間だけがある。
起こる出来事を個人的なものとして捉えない。彼は誰の被害者でもない。
彼はいまこの瞬間に起こっている出来事と完璧に一体化し、それゆえに起こった出来事は彼に何の力も振るうことができない。起こった出来事に抵抗しようとするから、その出来事に翻弄されるし、幸福か不幸かをよそから決められることになる。

赤ん坊は慈しまれ、世話をされた。
抵抗しないという力のおかげで、悪い出来事が良い結果になった。
つねにいまという瞬間に求められたことをする禅師は、時が来たら赤ん坊を手放したのだ。


エックハルト・トール 『ニュー・アース』より


おもしろいよねぇ。この本もなつかしいよね。こういう本しか読んでいなかった時期があったし、こういうものと触れ合う時間だけが当時のわたしを生かしてくれていたんだな、と思います。

あらゆるものに縛られて、仮面をつけて鎧を着込んで、心も身体も重すぎて壊れかけていた在りし日の自分よ。と、ふと呼びかけたくなっちゃうね。


つまり何が言いたいかっていうと(久々に出た)、もし今なにかが進まなかったりできなかったりしたとしても、それは才能がないからとか魅力がないからとか向いてないからとか意志が弱いからとか、とかとかとか、ではないよってことですだ。例のごとく。ただ心が重いだけなんだ。

これまで生き延びるために必死で感じよくしてたし、必死で人よりすごくあろうとしてたし、頭よいですってやってたそれを脱ぐだけでいいってことで。

ウワー感じワル!たいしたことなくない?ばかなの?
って、

思われたっていいんだぜオリャァァァ!!!なんも気にしねぇええエ!!!

と、月に向かって吠えていただければいいってことで。心がうんと軽くなるからやってみて。
それにしても白隠禅師イカしてらっしゃる。怒らせてみたくなっちゃうよね、すっごいいたずらしたり、ウザく絡んでみたりしてさ(笑)。


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