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343.他者のまなざしを通して、自分にもう一度出会うこと


「343.」....ってことは343日も毎日書いているということか。なんてクレイジーな。あともう少しで「365.」だ。心境の変化みたいなものがあるとしたら、「noteを書く」ということが「なんでもないこと」になっている感じかな。

なんでもないことというのはイージーなこと、という意味ではなくて、そのままそのとおりの意味だ。「noteを書くのがいやだ」もないし「noteを書くのがいい」もない。日常であるでしょう、なんでもないことって。

冷蔵庫から毎朝牛乳を出すときに「牛乳を出すのがいやだ」とも「牛乳を出すのがいい」とも思わない。え、牛乳を出すんですか?冷蔵庫を開けて?毎朝?って聞かれたとしても「はあ、まあ、そうだけど。」としか答えようがないではないか。


ジンくんが燃え尽き症候群で苦しんで、つらい時期を過ごしていたというのはBTSファンの間では有名な話だろう。その時期に、事務所の代表であり、彼らを世に送り出したパン・シヒョクPDがジンくんに「今この感情を歌に書いてみたらどうか」と言って作曲家のケ・ボムジュ(BUMZU)氏と引き合わせ、対話を重ねた上でできた楽曲が『Abyss』だったという話。

パン・シヒョクPDがそのときどんなふうにジンくんに言葉をかけたのか、詳しいことは知りようもないのだけれど、パンPDが彼に言ったことは(抽象度をあげていうならば)、

「あなたは誰ですか?」

という問いだったと思うし、その問いに対するジンくんの答えが、

「僕は、歌を歌う人間なんだ」

ということで、それが『Abyss』のクリエイションにつながったというのは、とてもBTSらしいエピソードだなと思った。その上でもっとも重要なことは、


「ビルボード『HOT100』で1位を獲得して、多くの方々にお祝いの言葉をいただいたけれど、僕がこんなものをもらってもいいのか。実は僕より音楽をもっと愛している人がいて、もっと上手な方々も多いのに、僕がこんな喜びと祝福を受けてもいいのだろうか。さらに深く入り込んだら、心が大変で、何もかもやめてしまいたくなった」


とジンくんが語ったとき(もちろん彼の抱えている重みは大きすぎてわたしが想像することすらできないほどなんだけど)、きっと彼は「自分が誰なのか」「なぜこんなところにいるのか」「これからどうしていけばいいのか」、そんなことが、深い闇の中で見えない時期だったのかなって思う。

けれど、ジンくんには見えなくても、パンPDにはきっと見えていたんだろうな、と。

一緒になって混乱していたわけではもちろんなく、きっとパンPDの目には「キム・ソクジンはアーティストで、歌手で、声に感情をのせて聴衆に伝えることにおいてはメンバーの誰にも負けない。唯一無二の存在だ」ということが、はっきりと見えていたんだろうと思うのだ。

パンPDの中にあるジンくんという存在の力に対する「確信」が、彼に次の扉へと向かう力を与えたんだろうなあって。

ひとが目覚めるときに、他者のまなざしを通して、自分にもう一度出会うことができる。それがひととひととが出会う意味だし、相手を見つめるというのはそういうことだ。


自分の中に、いつでも相手の完全な姿が見えているんだ。
だから相手に対して、なんの心配もいらない、ほんとうは。

わたしはあなたが誰だか知ってる。
わたしはあなたがほんとうにはなにをするひとなのかを知ってる。
あなたが、どんなに回り道をしようとも、
どうしてもその道にたどりついて、その道を歩むであろうことを、
わたしは知ってる。

そういう目で、いつも相手のことを見ている。

病気でも、落ち込んでても、インモラルでも、口を開けば愚痴ばかりでも、どうしようもなく狭量でも、怠け者でも、醜くても、いつも言い訳ばかりでも、ちっとも動こうとしなくっても。

わたしの目に映るあなたは、いつもまぶしい。

わたしの目に映るあなたは、

なにひとつ欠けることのない、完全に美しい、
唯一無二のアーティスト。なんだけどな。


嘘だと思うなら、
わたしの目に映るあなたを見てみればいいのに。

わたしの目に映るあなたを見せてあげたいのに。





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